永坂更科 布屋太兵衛 グランデュオ立川店

2002年05月03日
【店舗数:125】【そば食:222】
東京都立川市柴崎町

鴨塩焼き、玉子焼き、御前そば、特別本醸造山田錦

永坂更科布屋太兵衛

ゴールデンウィークを有意義に過ごそう!

ということで、友達に誘われるがままに、ゴールデンウィークを勉強の時、と定めた僕はこの日、分倍河原に居た。体験学習をするためだ。駅前に待ちかまえていたのは、「モルツ」と書かれたバスで、そのバスに揺られること数分、到着したのはサントリー府中工場。中央高速を走っているとみえる、あれだ。

見て、聞いて、だけでなく、「胃袋に納めて」という体験学習を実施し、われわれは満足しつつも不完全燃焼な状態だった。何しろ、「胃袋に納める」体験学習はわずか15分。これでは、われわれの激しく燃え上がるような修学意識は収まるはずがなかった。

「とりあえず立川行くか。あそこに行けば何かあるじゃろ」

結局、何だか飲み会の二次会会場探し的なたるんだ感じになりつつも、立川駅を目指す。ここ、立川は、駅ビルとして「グランデュオ立川」なる建物が建っている。テナントが多数入っている複合商業施設なのだが、とくに目を引くのが「立川中華街」と呼ばれている食堂エリアで、ここには中華専門店が20店舗近くも入居している。一つの建物の中にこれだけ中華料理屋が建ち並ぶのは非常に珍しいことだ。でも、それができてしまうのも中華料理のなせる技なのだろう。まさかこれが、「フランス料理屋ばかりずらりと並ぶ」なんてテナント構成にしたら、客はあまりこないだろう。

そんな中華街をほっつき歩き、「どうすっかねぇ。紹興酒、って気分でもないような」と先ほど学んだことの復習教材を物色する。ここはぜひいい勉強をしたいものだ。

「ぼてじゅう」でお好み焼きを食べつつ、先ほどの工場から引き続いてビールを復習するという「一点重視主義」でいくという話も出たが、結局なんやかんやで蕎麦屋で蕎麦前を一献、という話になった。永坂更科布屋太兵衛。長い名前だ。麻布十番にお店があるのは知っていたが、こんなところに支店があるとは思わなかった。後で調べてみたら、結構あちこちに支店を出しているようだ。蕎麦屋の老舗=どっしりと腰を落ち着けている、というイメージがあったが、このお店のように他店舗展開をはかっているところもあるのだな。

ちなみに、いろいろwebで調べてみたら、池袋東武百貨店に入居している永坂更科は「ぐるなび」に登録されていた。しかも、「ソフトドリンク1杯サービス」のクーポン付き。うーむ、これは意外だった。

白鹿の特別本醸造山田錦

さて、向上心旺盛なわれわれは早速勉学に努めることにする。やっぱ蕎麦屋はいいよねぇ、昼間からお酒が飲める。昼お酒飲んでも怪しくないのは、蕎麦屋と、一部の中華料理屋くらいじゃないか。貴重な存在だ。

白鹿の特別本醸造山田錦。1,100円。突き出しでごぼうが出てきた。

鴨塩焼き

鴨塩焼き(850円)。焼きねぎが添えられているのは当然として、鴨がレタスの上に載せられているというのはちょっと蕎麦屋っぽくなくて面白い。

玉子焼き

玉子焼き(630円)。

玉子もおいしいが、実は添えられている大根おろしが結構好きだ。ぎゅっと水分をしぼっていて、引き締まった感じが良い。

双子のとっくり

「よーし今度は僕が出題するぞ、キミが答える番だ」
「まかせろ」

といいつつ、杯を差しつ差されつやっていたら、店員さんがなにやら双子のとっくりを運んできた。何だ、それは。

見ると、徳利には「あま汁」と「から汁」という文字がしたためられていた。これは一体?

「ご自分のお好きなように混ぜてお召し上がりください」

へ、へぇーっ。驚いた。つゆを混ぜろというのか。これは面白い試みだ。確かに、並木藪のようにかっらいつゆが好きな人もいれば、甘めのやわらかいつゆが好きな人もいる。これで自由に調節しなさいよ、というのは万人受けするやりかたなのかもしれない。・・・何だか、店として「うちはこういう蕎麦だ!食え!」という主張がないので、考え方によっては物足りないと言えるが。

生粉打ちそば

生粉打ちそば720円。生粉打ちで、なおかつこの量で720円というのは非常に良心的な値段設定だと思う。その他の一品料理はそれなりの価格設定なのだが、蕎麦は廉価で提供、というわけだろうか。ちなみに御前そばも同じ値段。このお店の場合、もりそば系のメニューは「生粉打ち」と「御前」と「茶そば」の3種類しかなく、二八そばの爽快感を楽しむことはできないようだ。ちょっと面白い商品構成。

さて、から汁とあま汁を適度にブレンドして・・・ずずずずっ。ふむ。では、もう少しから汁を追加して・・・うーん、微妙に味が変わった。でも、そんなにこだわるほどのものでもないような気がする。

「やっぱブレンドですよブレンド。ウィスキーだって樽ごとの味の違いを、ブレンドして調整しているわけだから。よしこの後はウィスキーを飲みに行こう」

もうやめとけ。

ウィスキーを飲みに行くのはさすがに断念したが、結局この後、「陳建一麻婆豆腐店」で麻婆豆腐を食べてしまった。飲み過ぎ以前に、食べ過ぎだ。

コメント

コメントする

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください