2004年03月14日
【店舗数:159】【そば食:281】
栃木県那須郡那須町
せいろセット
那須でもう一軒、蕎麦屋に行くことにしていた。うまいかまずいか分からないが、売り切れ仕舞いの手打ち蕎麦屋が那須湯本にあるという。売り切れ仕舞い、ということは観光客相手の大量生産型蕎麦屋ではない、ということだ。ちょっと期待ができる。
カーナビで住所を入力したら、「青木工務店」という表示になった。工務店併設の蕎麦屋なのか?
鰹節はカンナで削りました、からはじまって蕎麦の生地はコンクリを練る機械で捏ねました、とかのし棒は角材ですとか
いかんいかん、何を妄想しているのだおかでん、そんなわけはないではないか。
いや、わかっちゃいるんですけどね。
そんなこんなで、坂道をずばびゅーんと駆け上っていったところが目的地。
って、あれれ。ここって・・・温泉神社の駐車場ですぜ。
真っ正面には温泉神社がある。いにしえの時代、那須与一が必勝祈願をしたことで有名な場所だ。そしてその奥には草木が生えていない、荒涼とした地獄谷が広がっていて「殺生石」という岩がある。そして、右手の谷を下れば、そこには有名な「鹿の湯」がある。
即ち、ここは那須観光のど真ん中に位置する駐車場、というわけだ。
うわ、大丈夫か?こんなところの蕎麦屋。
駐車場併設の茶屋、みたいな感じで目的の青木屋はあった。店は小さく、写真だと駐車場の車のせいで半分隠れてしまっている。
一つ気になるのは掲げられている看板で、「うどん 蕎麦」となっていることだ。蕎麦一本で勝負しているわけではないらしい。むしろ、「うどん」を先にしている事からそちらの方がメインなのかもしれない。
ますます不安になる。
店に入ると、外観そのままの狭い店内だった。ファストフード店のカウンター席にあるテーブルくらいの幅の木の机が、ウナギの寝床状の店内に伸びている。で、そのカウンター机の両脇に椅子を並べている。どう見ても片側しか椅子を置いちゃいかんだろ、という机の広さにもかかわらず、気合いで勝負している。机はきっちりとした長方形ではなく、木の自然な形にあわせて幅が膨らんだり縮んだりしているのだが、最高に幅が膨らんだ場所でも向かい合わせに座って料理を並べるのはしんどい。
今、自分が座っている席の前が相席になりませんように・・・と祈りながら、そそくさと注文をした。
そばぞうすいとせいろそばがセットになった「せいろセット」1000円なり、があったので注文してみた。
このお店は、変わり蕎麦でレモンを打ち込んだものが名物らしい。しかし、幾ら名物とはいえちょっとチャレンジングな料理なので敬遠。王道で行ってみました。
周囲のお客さんは、まだ寒い季節からか暖かい蕎麦をすすっている人が多かった。
さて、そばぞうすいがやってきました。
食べてみる。うん、おいしいです。そばぞうすいの素、なんてのがスーパーで売られていないのが残念。売られていたら、ぜひ買いたいものだ。
話はずれるが、大抵どのスーパーでもそば粉が売られているが、あれは一体誰がどういう目的で買うんだろうか?
あれでそばがきを作っても美味くないはずだし、蕎麦をうつなんてまずあり得ないだろうし。何かそば粉を使ったすてきな料理があるのだろうか。おしえて先生。
それはともかく、せいろそばです。
入り口のすぐ脇の席に座っていたので、次から次へとやってくるお客に集中力がとぎれ気味。狭い店内、人が動くだけで気が散る。ましてや、待ち行列ができはじめたものだから、もう。
というわけで、蕎麦はおいしかったんだけど、なんだかトータル的に満足感は低かったかな、という結果になった。
観光地ど真ん中の駐車場脇の蕎麦屋、としては相当イケてるんではないかと思う。立ち食い蕎麦屋的感覚でわっと入って、わわわっと蕎麦を手繰ってドドドと退却する、くらいのつもりで入店すればきっと納得行く蕎麦食になるんじゃなかろうかしらん。
この後もう一軒、黒磯にある蕎麦屋に立ち寄ろうと思ったのだがさすがにおなかいっぱいでやめにした。おや案外だらしないな俺も、と思ったのだが、振り返ってみれば二軒とも蕎麦の量が多めだったな。地域特性ってヤツなんだろう。
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