手打蕎麦 ぐらの(10)

2004年08月22日
【店舗数:—】【そば食:310】
埼玉県入間郡大井町

青豆ふわふわ豆腐、野菜の天ぷら、うどんせいろ、清酒(石鎚夏吟、墨廼江)

週末、山に行くつもりだったのだが家でモゾモゾしているうちにお天道様が高くなってしまい、行きそびれてしまった。ああ、今週末も家でごろごろしているだけか・・・。怠惰な生活を送っている自分自身が情けない。

そういう時の罪滅ぼしが、ぐらの訪問だ。「おかでん、最近ぐらのばっかりに行ってるじゃないか」と言われそうだが、そういう事情があるのですよ。その結果、週末の夜に訪問する事が圧倒的に多い。日が暮れた頃になって、「ああいかんいかん、今日も一日家に籠もってしまった」と反省をしはじめるからだ。昼間、ぐらのに行く余裕があるんだったら、その余力でどこか遠出してるだろう。

さて、この日は店の入口に「辛味大根終了しました」という張り紙が張ってあった。辛味大根なんていつでも手に入るモノだとおもっていたが、案外シビアらしい。次回入荷は10月とのことなので、その時を期待して待とう。

この日のお酒は、「石鎚」を頂いた。以前もこのお店で飲んだ事があったが、今回はなにやらラベルが違う。よく読むと、「夏期限定」の「夏吟」というお酒だそうな。ええ?清酒にも夏期限定商品があるのか!

お酒の紹介文を読んでみたが、なぜ夏期限定なのかが明記されていない。夏にしか出荷できないという訳でもなさそうだ。どうやら、暑い夏にぴったり合うような味と香りに仕上げました、という主旨のお酒らしい。へぇーっ。

店員さんが持ってきた一升瓶は、澄んだ青色をしていた。「涼しげな瓶ですね、さすがは夏限定ですね」と言うと、店員さんは「このお酒も私、好きなんですよ」とにっこりとほほえんだ。「あっ、ということは香りが高いお酒、ということですね?」とすぐに分かった。そういえば、このお酒の解説には「イチゴの香りがする」と書いてあったっけ。この店員さん、香りが高いお酒が好きという明確な嗜好性を持っているので非常にわかりやすい。

飲んでみると、確かに、フルーツの香りがする。イチゴ・・・といわれれば、そのような気もするが、何か新種の果物エキスが入っているような印象。飲んだ後はすっと味と香りがひいて、尾をひかない。なるほど、このキレの良さが夏限定なのだな。

しかし、味としてはあまりに軽やかすぎて、おかでんの好みではなかったかもしれない。ということは、店員さんがあまりお薦めしないお酒を飲めば、おかでんの嗜好にマッチするかもしれない、とあまのじゃくな事を考えた。

青豆ふわふわ豆腐を頂いた際に、店員さんが気をきかせて「お醤油ではなく、お塩で頂いてみては如何ですか?」と助言をしてくれた。豆腐を塩で、とは面白い。早速、塩を持ってきてもらった。

軽く塩を振りかけて豆腐を頂いてみたら、醤油以上に大豆の甘みが際だつ、非常に幸せな組み合わせとなった。なるほど、スイカに塩を振ったり、ぜんざいの隠し味に塩を入れるのと原理は同じだな。

今回、どういうシメ方をしようかとお品書きをめくりながら思案する。毎回毎回、せいろそばを頂くのも進歩がない。それに、新蕎麦登場を1-2カ月後に控えている今だから、何か違うものを食べてみるいい機会だ。店員さんに確認してみる。

「ええっと、このお店のうどんって、やっぱり手打ちでやってらっしゃるんですか?」
「はいそうですよ」

おお、それはお疲れさまです。ならば、ぜひ頂いてみましょう、ということでうどんを食べてみることにした。

出てきたうどんは、腰が強くてなかなかの美味だった。最近、加ト吉に端を発して冷凍うどんのクオリティが非常に高くなったが、やっぱり生のうどんには冷凍にない魅力がある。冷凍うどんって、何か向こうが透けて見えるんじゃないか、っていう半透明感があるけど、今回頂いたうどんはもう、「うどん」なんである。「饂飩」と漢字で書いた方が似合う、そんなかんじ。適度に塩分を含んだ麺は、つゆ無しでも頂ける。蕎麦独特の「ずぞぞぞぞっ」というすすり上げ音ではなく、ちゅるちゅるという音ですすり上げる白い肌の憎い奴。うん、これはこれで結構幸せなひとときですよ。

薬味は、蕎麦と一緒のネギとわさびだった。でも、わさびよりも生姜の方がうどんには合うんじゃないか、と思いつつわさびをすり下ろした。でも、食後に気が付いた。そば湯を頂く際に(うどんを注文しても、そば湯が出てくるのだ)、生姜入りのそば湯ってあんまりおいしくないかも、と。やっぱりわさびが薬味で良いです。

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