せんねんそば JR戸田公園店(01)

2006年11月26日
【店舗数:215】【そば食:384】
埼玉県戸田市本町

温玉ほうれん草納豆ご飯セット大盛り

せんねんそば外観

一般的に、埼京線戸田公園駅に用事がある・・・といえば「おや、じゃあ競艇でも?」と聞かれる。もともと戸田公園は東京オリンピックの時にボートレース場が作られた場所で、今でも各大学の漕艇部の部室が立ち並ぶ。そのボートレース場の一部を仕切る形で、戸田競艇も存在する。このため、戸田公園駅はマッスルなジャージ姿のおにーさん達と、競艇場に向かうちょっと年輩のおじーさん達が入り乱れており、なかなかに年齢層の広い駅といえる。

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ただ、埼京線自体は歴史が浅く、まだ開業21年だ。そのせいか、駅前に気の利いた商店街が形成されることはなく、なんともがらんとした駅周辺、というのがこの路線の特徴だ。もともと倉庫街だったところを走っている路線なので仕方がないのだが、おかげで駅から徒歩数分のところでも安い住宅物件に出会うことができる。池袋、新宿、渋谷に乗り換え無しで行ける便利路線なので、これは結構お得だ。

そんな埼京線だが、駅前にお店が林立しないかわりに、高架橋下にお店がこじんまりと収まっていることが多い。なぜか、駅改札出たところにスーパーマーケットの「サミット」が入居している駅が多く、駅近隣の住民にとっては便利ではあるが、同時に駅周辺のお店出店を阻害している要因ともいえる。

また、サミットの他にも高架橋下には飲食店が何軒か入っており、戸田公園駅もその例外ではない。今回、戸田公園に立ち寄ったのは、ちょいと小腹が空いていたからだ。そういえば、「せんねんそば」というお店があったよな・・・行ったこと無いお店だから、一度暖簾をくぐってみるか、と思った次第だ。

目指すお店は、日高屋とパスタ屋の間に挟まれている立地条件だった。中華麺、伊太利亜麺の間に挟まれた和麺。この駅、メチャ麺好きの人がプロデュースしたのか。

せんねんそばというお店自体僕は知らなかったのだが、どうやら何店舗かあるチェーン店らしい。変わったお店の名前だ。鶴は千年、亀は万年というから、ひょっとしたら社長の名前が鶴田さん、だったりする・・・ことはないよな、さすがに。

せんねんそばメニュー

店頭につり下げられているメニューを見て驚いた。

このお店、微妙に普通の蕎麦屋と違うぞ。

普通、一番目立つ左上のゾーンには「天玉そば」あたりが鎮座するものだ。お店のお薦め商品、というわけだ。しかし、せんねんそばの場合・・・一番左上にあるのは「海老かき揚げ納豆めしセット500円」だった。海老かきあげ、まではわかるが、納豆めしセット?写真を見ると、確かにかき揚げそばの横にご飯の器と、な、納豆が。

うーん、不思議なものを見た。

例えば、中華料理屋でがっつり食べようと思ったら「ラーメンライス」ってのがあるじゃあございませんか。あれ、ラーメンのつゆで白米を食べるわけですよね。決して、「ラーメン納豆ごはん」なんてないですよね。まあ、中にはそういう店もあるかもしれんが、普通はそういうのは無い。

しかしこのお店、堂々とメニューの一番目立つところに「納豆めしセット」を配置している。突発的なものなのか、と思ったら、そこからずらり右側に伸びるメニューは全部「そば・うどん+納豆+ご飯」の組み合わせメニューだった。お店としては、「ぜひ納豆ご飯を食べていってください!おいしいですよ!」ということなんだろう。

二段目のメニューを見ると、天丼セット、ソースかつ丼セットなどが見られる。三段目に至ると、「生姜焼き丼セット」なんていう、もう麺とご飯どっちが主役なんだかわからないような構成のメニューまで出てきた。しかもそれらのお値段、多くが500円以下。安い。このお店、「蕎麦屋で満腹になる」ことを指向しているに違いない。「蕎麦食べたって腹の足しにならないからねぇ」と渋るワカモノでも、このお店の前じゃあ赤子同然だ。

せんねんそば店内

納豆大好きおかでんさんとしては、ぜひとも納豆めしで蕎麦を食らいたい。何だかヘルシーな印象を与える「温玉ほうれん草納豆めしセット500円」をオーダーした。

このお店、生麺からゆでるということでゆで上がるまでしばらく時間がかかる。その間、がらんとした店内の様子をうかがう。

まあ、良くありがちな立ち食い蕎麦系の店構えだ。店員さんが厨房に一人だけで、お店の切り盛りをしている。客が少ないので一人でやらざるを得ないのだろう。突発的にどどどっと来客があったら、てんてこまいになりそうだ。

目に付くのは、客席の傍らにあるビールの自販機。ビール販売は食券機では行わず、自販機からセルフで買って勝手に飲んでくれ、ということなのだろう。

さすがの僕でも、納豆めしを肴にビールを飲む気にはなれず、購入はしなかった。

せんねん水の解説

壁に、何やら解説が張り出してある。

あ、何だか高度な近未来技術を使って水を浄化しているのですね。で、その水のことを「せんねん水」と読んでいるということか。

塩素臭い蕎麦を食べるのはいやなので、水に気を遣っているというのは大変に結構なことです。ただ、この手の水って胡散臭い商品がいっぱいあるので、あまり水へのこだわりをPRすると、その気がなくても胡散臭くなってしまうので注意が必要だ。このお店の場合、まだセーフの領域だ。

店員さんとお客さんが話す声が聞こえる。なんとはなしにやりとりを聞いていたのだが、何でも競艇が終わった後の、17時から18時くらいにはお客さんが一度にたくさんきて大変だ、ということだった。それ以降は急速に客足が遠のくので、対応が難しいのだとか。また、競艇のお客さんは負けて気が立っている人もいるので、料理を出す順番を間違えないように気を付けなければいけない、なんて話も。なるほどねぇ・・・。17時台にピークを迎える飲食店、というのは珍しい。

温玉ほうれん草納豆めしセット大盛り・蕎麦

さて、数分ほど待った時点で出てきた「温玉ほうれん草納豆めしセット大盛り・蕎麦」。長い商品名だな。立ち食い蕎麦系のお店で食べた中では一番長い名前じゃないか?

受け取ってみると、なるほど確かにご飯と納豆がついている。しかもお新香付き。ご飯、結構大きめの器に盛られている。納豆も50g近くある大盛りサイズだ。

これで500円(ただし僕の場合蕎麦の大盛りを頼んだので、実質600円)というのはお得だなあ。あと、決してヘルシーというわけではないのだけど、納豆+ほうれん草というのが何となくココロのオアシス的な印象を与えるので良い。

早速蕎麦を手繰る。ゆでたてということもあって、麺の歯ごたえ良し。独特のつるつる感があって、食感が楽しめる。そういえば、最近の立ち食い蕎麦屋さんって田舎蕎麦系のもっそりした麺を指向しているところが多いけど、ここはつるつる系だな。つゆは濃いめのタイプでなく、薄味指向。人によっては物足りなく感じるかもしれないけど、こういうのも良いもんです。

やや堅めの温泉玉子を、ご飯のうえに移植しようかそれともそのまま食べようかと思案しつつ、結局ご飯は納豆めしとして食べた。うん、満足度高し。良い哉良い哉。

「男の食い物」にほぼ等しい立ち食い蕎麦。女性にも受け入れられやすいような商品構成や店構えを目指す、というのも蕎麦屋生き残りの一つの手法だろうが、せんねんそばのように「満腹にさせてやるぜ!」とより男色を濃くするというのも手だなぁ、と満腹になったおなかをさすりながら思ったのであった。

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