せんねんそば JR戸田公園店(02)

2009年02月10日
【店舗数:—】【そば食:410】
埼玉県戸田市本町

得得セット(かけそば)、もりそば

せんねんそばの300円セット

戸田公園に所用があり、訪れた。

所用というか、ここにはおかでんが行きつけのお店があり、時々訪れている。そのお店は海鮮料理屋なのだが、刺身が滅法うまい。そして、日によって仕入れがコロコロ変わるので、全く目が離せないお店だ。今では、最低でも季節毎には訪れないと、なんだか四季の移ろいを感じられない気がするくらいだ。「ああ、寒鰤が入荷したんですか」とか、「おや、鱚が美味そうですねえ」なんてカウンター越しにネタケースを見ながら総料理長と話すのが楽しい。総料理長曰く、戸田公園という立地だからこそ提供価格を抑えられているとのこと。もし都心だったら倍の値段で出てもおかしくない、と言っていた。そうだとすれば、戸田公園までの往復のコストを考えても十分割にあう。

そんなわけで、麦酒飲みであるおかでんにしては珍しく、このお店に焼酎がボトルキープしてある。ただし、麦酒飲みの勢いでついつい焼酎も勢いよく飲んでしまうため、結構酔っ払ってのご帰還となるのが常だ。今日は焼酎はやめとこう、と思っていても、店長が「はい、おかちゃんセット持ってきたよー」と、ボトルとお湯割りセットをどんと置いていくので、ついつい飲むのだった。

そんなわけで本日も酔っ払って戸田公園駅にふらりふらりと歩いていると、駅構内のテナントである「せんねんそば」が目に入った。3年前だったか、一度ここで蕎麦を食べたことがある。納豆ご飯と蕎麦のセットが売り、という不思議な店で、印象に残っている。

ガラス張りのお店の壁には、大きく「朝サービス!全品300円」というポスターが貼ってあった。「一番人気」とされているのは、かき揚げセットで、これはかき揚げそば/うどん+いなり寿司2個。えっ、300円?信じられない。かき揚げそば単品で300円超えて当然だというのに。

他にも、「たまごかけごはんセット」として、かけそば+生玉子+ご飯+漬物で300円だとか、6種類のバージョンが用意されてあった。安いなぁ。

これ、戸田公園を最寄り駅にしている人は、ここで朝ご飯を食べていくというのも十分選択肢になるよな。300円なら、(自炊しないならば)朝ご飯代金として許容範囲だろう。感心した。ちょっと羨ましい。

得得セット たったの!1,000円

ただ、朝このお店を訪れることは多分無いと思う。自分には無縁だ。
「ええのぅ」と思いつつもお店をスルーしようとしたら、立て看板で怪しいものを発見した。

「得得セット たったの!1,000円」

と記されている。おいおい、モーニングを300円で出しているようなお店にしては1,000円たぁいいお値段じゃあないか。何がどうお得なんだ。
小さい時で記載されているのをよく読んでみて、そのお得さに面食らった。

●缶ビール・缶チューハイ・ワンカップ酒からお好みのもの2本
+(プラス)
●おつまみ付き
●天ぷら盛り合わせ
●もり(そば、うどん)かけにもできます。

ええ?2本も酒飲んで、酒肴付き、締めの蕎麦まであって1,000円か。驚いた。そりゃあ、安いわ。こういう「ちゃっと食べてとっとと立ち去る」系の蕎麦店にしては珍しく、酒を前面に打ち出している。居酒屋代わりに居座られたらどうするんだろう。まあ、居座られたとしても構わないくらいの客足なのかもしれないが。

やはりターゲットとなる客は競艇場に行く人なんだろう。彼らは結構、夕方駅前で安酒を飲んでいる。ちょうどこのせんねんそば、立地は競艇場行き無料送迎バスから駅へと繋がる陸橋の脇にある。祝杯でも、やけ酒でもいいから飲んでいきんさい、というわけだな。商魂たくましいぞ、せんねんそば。

既にお酒を飲んでいたわけだが、ついついこの得得セットが気になってしまい、店内に足を踏み込んでしまった。酔った勢い、って奴だ。

このお店は自動券売機があるが、得得セットはカウンターで現金払い。

「飲み物はビールで、あとかけそばでお願いします」と注文する。

すると、店員さんはカウンターにある小銭入れからお金を取り出し、店内にある自販機に行きビールを購入していた。なんだか不思議な光景。ゴトン、ゴトンという音が自販機からして、しばらくして2本の缶ビールを持った店員さんが自分の席にやってきた。

「お待たせしました、ビールです」

これほどまでにありがたみのないビールというのは滅多にない。でも、まあプロセスが冴えないだけであり、ビールそのものがまずいわけではないのでOKだ。

「おそば・・・後にしましょうか?」と厨房内から声をかけられたので、「そうですね、後でお願いします。声をかけますから」と返しておいた。蕎麦前を済ませるまで待ってくれるとは、ちょっと憎い配慮だ。

天ぷらと、肉

壁に面したカウンター席に座り、壁を睨みつつビールを飲む。手元につまみがないので、ビールだけだ。

しかし、待つことしばしで酒肴がやってきた。届けられたのは、天ぷらと、肉。肉はどうやら肉そばの具として使うものを流用したらしい。天ぷらは、茄子、海老、ピーマン。わざわざ揚げたてのものだ。これはうれしい。

天ぷら、といってもどうせストックされてあるかき揚げの類が出てくるのだろうと思っていただけに、うれしい誤算だ。

久しぶりに揚げたての天ぷらにありついた。ビールが美味い。

かけそば

350mlのビール2本とおつまみ類はすぐに消費だ。早速締めのかけそばをお願いする。

ゆでたてを提供するのがこのお店のスタンスなので、数分時間はかかるが、それは大歓迎だ。まずい蕎麦より美味い蕎麦の方が良いに決まっている。

で、かけそば。

相当酔っ払ってしまっていたので、つゆ、麺ともに相当美味く感じられた。ああ、「酒の締めにラーメン」というのはよくあるけど、酒の締めに蕎麦ってのもいいなあ、と思った。

もりそば

後日、「得得セット」の看板写真を撮影していない事に気がついた。

この一食を紹介するのに、あの看板写真が無いとどうも迫力に欠ける。故に、わざわざ看板を撮るためだけに戸田公園に。

ついでだから、お店でもりそばを食べた。さすがに昼だったので得得セットにはしなかったが。

もりそば・・・。うーん。かけそばにした方が美味いな。味がそれほどでもない蕎麦であっても、かけそばにするとそれなりにおいしく頂ける。しかし、もりそばにするとイマイチ感が露骨に出てしまう。

ということで、実質2回の訪問だけど、とりあえず「まとめて1回の訪問」扱いにしておく。

※後注
2009年3月13日をもって、せんねんそば戸田公園店は閉店しました。

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