大山恵みの里(屋台)

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2009年05月05日
【店舗数:234】【そば食:415】
広島県広島市中区

ざるそば

蕎麦の屋台

広島フラワーフェスティバルは、屋台がひしめいていた。これだけたくさんの屋台が集結するのは全国的にみてなかなか無いのではないか。「屋台グルメが満喫できる」ということだけでも、十分訪れる価値があるお祭りだ。

台灣に過去2回訪問してつくづく思うのだが、あの国は屋台文化があって大変に羨ましい。安くて、そこそこ美味い庶民料理が手軽に楽しめる。しかし、日本にはそのようなものが存在していない。外国からお客様がやってきて、「庶民的なものが食べたい」とリクエストしてきたとき、案外選択肢が無くて困る。

日本も、士林夜市のような屋台村を作れば良いと思う。特に広島。旧広島市民球場がもうじき空き地になるのだから、そこに巨大なハコと電気水道ガスだけは作って、後は屋台に入居させる。屋外屋台は保健所からの指導で実現が相当難しいと聞いているので、ならば屋内にすればよろしい。お好み焼き店舗の集合体はすでに広島には数カ所あるが、なにもお好み焼きでなくても構わない。お面屋でも、ホットドッグ屋でも、フライドポテト屋でもなんでも良い。日本の「よく縁日で見かける」屋台をひととおりそろえるだけで、「集結している」「常設である」ことで客はくる。地元民も楽しめるし、観光客、特に海外からの客には受けるだろう。さらに、新進気鋭の、「えっ、こんなものまで屋台で?」という料理(タンドール釜で焼くナンを提供するインドカレー店とか、肉の丸焼きとか)を提供するお店、そして広島名物(牡蛎、小鰯、蛸、穴子、肉のますゐ等)を提供する店があれば言うこと無しだ。

飲食店の充実は、観光客の滞留時間を伸ばす。結果的に、「原爆ドームだけ見て、すぐに宮島に移動する人」を広島市内に引き留めることができる。このフラワーフェスティバルを見て、日本でも屋台文化の発展と定着は可能であると確信した。

ただ、気をつけないといけないのは、日本人は「食べ歩き」をあまり得意としていない。屋台などの料理を前にすると、完全居酒屋モードに突入するお父さん方も多かろう。とはいえ、もし大規模屋台街を作ろうとするなら、フードコート形式にしてはダメだ。利便性が高い反面、それでは単なるスーパーの飲食コーナーと変わらなくなってしまう。

ここは台灣同様、各店舗に少しずつ席を用意し、座れなけりゃ諦めてどっかで食え、くらいの放置プレイで良いと思う。そうすることによって、「別の店にもいきたいので、さっさとこの店の料理を食べて次へいこう」と人が流れ、客回転率があがる。

おかでんが主張する「屋台街」プランは、10店舗20店舗程度では成立しないという問題がある。その程度では地元民のリピーターが生まれにくい。また、ざっと見渡して全容が見えるようでは、来客は腹具合と懐具合を勘案して「打算」がでてきてしまう。全容が見えないくらいの店舗数と、店の配置にしてこそ意味がある。お客は店舗間を回遊し、思案し、「とりあえずまずはこの店に」と入るだろう。屋台街の全容がよく見えないので、各店舗少量ずつ食べ歩くというスタイルになっていくはずだ。もちろん、じっくり腰を落ち着けて酒なんて飲めない。飲みたけりゃ、施設のはじっこで飲んでろ、と。それ用のフリースペースと椅子机は用意する。

あと、勘違いしてはいけないのは、新横浜ラーメン博物館やナムコナンジャタウンのように、「昭和レトロな街並みを再現」系の余計な演出は全く不要ということだ。あれは自己満足以外の何者でもない。あんな事をやっても集客には繋がらないし、飽きられるのが早まるだけだし、金の無駄だ。もう完全に無骨に、鉄骨や配管剥きだしの建物で結構。外観など誰も気にせんよ、気にするのは中身だ。

ただ、もしこの案が実現するとしても、広告代理店などが入れ知恵をして「音楽の生演奏ができるステージを併設させましょう」などとくだらん提案をはさみこんでくるのだろう。だが、そのようなものは不必要だ。金の無駄。音響設備、照明などにどれだけお金がかかることか。そんなこしゃれた空間など、都会には掃いて捨てるほどある。郊外のショッピングモールにだってある。泥臭い施設こそが、逆に今は面白い。

屋台でも蕎麦打ち

石窯で焼くピザを提供する屋台、なんてのがあってびっくりしながら道路を散策していたら、そば打ちをしているブースを発見した。そばまつりでは蕎麦屋台は全く珍しくないが、ここフラワーフェスティバルでは唯一の出展だ。

どこかと思ったら、「大山恵みの里」と名乗っている。どうも、今年4月にできたばかりの道の駅らしい。この大山恵みの里は地元農家の集合体による公社で、地元産商品の普及を目指している組織だという。

最近、こういうのが増えたな。一昔前までは、大手流通にいかに乗せて貰うか、ということに第一次産業の人たちは主眼を置いていたと思う。しかし、その結果規格外品は破棄などとなっていたし、値段決定権が無いし、高品質でも少量生産だと扱ってもらえなかったり。そして今、各地の第一次産業が、自らの作物を製造・加工(第二次産業)し、自らネットや店舗で販売する(第三次産業)という形をとりはじめている。リスクや手間を大きく背負うことになるが、売れれば利ざやは従来よりも大きくなるし、消費者の声を直接聞くことができるので良い。この「大山恵みの里」もそれを目指しているのだろう。

ただ、あまりに各地でぽこぽこと地元ブランド化計画が進行しているので、正直追いかけきれない。あれもこれも、と手を出すのではなく、小数精鋭で売り込んだ方が消費者に浸透しやすいと思う。

ざるそば

ざるそば500円。

値段の割には量が多かった。

蕎麦の味については、可もなく不可もなく。ただ、これだけ屋台料理がたくさんあり、目移りしてしまう時に「普通」な蕎麦を食べてもうれしくない。満足感は非常に低かった。つゆも味のバランスが悪く、残念なできであったし。

蕎麦アップ

手打ちパフォーマンスを店頭でやるくらいの意気込みだったら、蕎麦粉をもっと良くしないと、期待感と現実のギャップで不利な評価を受けると思う。期待感は安易に煽らない方がよい。

「大山恵みの里」という看板をぶらさげ、なおかつ手打ちパフォーマンスをやるくらいだったら、今流行りの在来種の蕎麦粉を復活させるくらいの事をやったらどうだろう。



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