そば処 東京 新宿店

2010年06月22日
【店舗数:250】【そば食:446】
東京都渋谷区千駄ヶ谷

肉そば

最近、いつもウォークマンをぶら下げている。

うっかり、moraというサイトで(ほぼ)ソニーの独自音楽フォーマット「ATRAC」形式の音楽を購入してしまい、それを再生するためにウォークマンへ音楽を転送するためのソフト(iPodでいうところのiTune)をPCにインストールする羽目に。

で、そのソフトの設定をあれこれやっているうちに、せっかくだからポッドキャストにも手を染めてみようじゃないかと余計な事を思いついてしまった。

んで、ポッドキャストにあれこれ手を出してしまったがために、それらを聴くためには通勤時間だとか外出中しかねーじゃん、と。

結果的にウォークマンお買いあげありがとうございます。畜生、なんだかハメられた気分。いろいろなラジオ番組がポッドキャストで聴けるから楽しいけどさあ。

その「おかでんセレクション」なポッドキャストの中に、「週刊日経トレンディ」というのがある。日経トレンディ編集長が最新のトレンドを20分程度で解説してくれる、というコンテンツだ。もっとも、紹介している内容は日経トレンディ本誌に書かれているものであり、ポッドキャスト用に新たに仕込んだネタではない。だから、「これ以上詳しく知りたかったら雑誌を買って読んでねー」というわけだ。

そんな「週刊日経トレンディ」だが、6月14日版の配信の特集テーマが「新興ファストフード」だった。日経BP社のポッドキャスト解説によれば、

外食不況の真っ只中でも、新たな風を感じさせるファストフード店が増えています。怒涛の出店攻勢を掛けるチェーン店から、型破りの提案をする新感覚のお店まで、明日のスタンダードになる可能性を秘めたファストフード新興勢力について、日経トレンディ編集長・渡辺敦美が解説します。

なんだそうだ。

普通はポッドキャストを聞き流しているおかでんであったが、聴いている途中から「これはメモっておいたほうが良さそうだな」と気づき、あわてて巻き戻しをした上でメモとペンを取り出したくらいの内容だった。ポッドキャストならではの利便性だ。ラジオならこういう芸当はできない。もっとも、雑誌そのものを買っていたら、ペンもメモもいらないんだが。

そのときに紹介された「新興ファストフード」なるものは以下の通り。

(1)言わずとしれた 「伝説のすた丼屋」
(2)ロースカツ定食490円で提供 「坂井精肉店」
(3)フリートッピングそば 「そば処東京」
(4)最近は早朝からラーメンやってます 「朝ラー」(六厘舎TOKYOなど)
(5)名古屋でピザ一枚380円で提供 「ピッツェリア・チェザリ」

(1)なんて、おかでんが大学時代から知っていた(=15年ほど前)なので、何を今更感があるのだが、確かに最近多店舗化著しいな。あとは知らん。確かに初耳だ。

そんな中、大変にけしからんのが(3)の「そば処東京」だ。おかでんの趣味の世界である「蕎麦」で何か新しい動きがあるとは。どれ、ちょっくら顔出してこないと。乗るしかない、このビッグウェーブに。

普段、おかでんはあまのじゃくな性格故に、「雑誌に紹介されました」「今、はやりつつあります」と言われたとたんに興味がうせる。しかし、今回だけはどうにも気になるのだった。多分、ポッドキャストという「音声情報」しか与えられなかったからだろう。妄想たくましくすること高校生のごとし。

タカシマヤタイムズスクエア

さてこの日、朝から作業の区切りがつかず、昼食を食べ損なっていた。17時前と微妙すぎる時間であり、悩んだ末「近日中には突撃」と決めていたビッグウェーブに乗ってみることにした。

場所は新宿高島屋、すなわちタイムズスクウェアのすぐ横らしい。

そば処東京

あー。確かにある。

店の外観をネット口コミ情報で事前に押さえておかないと、見過ごす可能性あり、な地味さ。「蕎麦屋は地味な外観に限る」とは思うが、ちょっと狙いすぎの感あり。わざとらしい地味、というのは表現が変だが、なんかそんな感じ。

これで引き戸なんぞを開けて店内へ、となると猛烈に来店者へのハードルが高くなるが、さすがにそこまで隠れ家的にすると商売にならぬ。入り口は開け放たれ、薄地ののれんから店内が少し透けて見えるようにはなっていた。チラリズム戦法できたな。くっそう。

なんで悔しがるのか自分でもわからんが。でもチラリズムは男のロマン。この美学というか、哲学というのは男にしかわからん。いくら女性が「私もわかるよ!」といってもそれは違う。女子供はすっこんでろ、とビシイッと言い切れる世界ってのがチラリズムなのだよ。

話がずれた。何の話だ。

店が地味なのに加えて、お隣さんのローソンも通常看板色ではなく茶色。ビル全体が地味だ。なんだここは。自然豊かな観光地のように、看板の色規正でもあるのか?馬鹿な、ここは新宿だぞ。そんなものあるものか。

どうやら、このビルは呉服店が所有しており、本社を構えているという関係がありそうだ。呉服というイメージを壊さないように外観には気をつけるように、と入居条件であったっぽい。

故に、うっかりH.I.S.本社の格安海外旅行のビラに気をとられていたら素通りするので、注意。

店の前は結構人の往来がある。しばらくその人たちの様子を眺めていたが、「なんじゃこりゃ?」といった感じでチラ見以上ガン見以下な興味を抱いている人、多数。あとはこのお客さんを店内に引き込んだらお店側の勝利。一応、「たちぐいそば」という木の看板は出ている。ただし、一般人が抱く「立ち食いそば」のイメージとはすなわち駅そばであり、あまりにそれと趣が違うのでにわかには信じられないと思う。

あんどん

お店のメニューはシンプルに二種類のみ。あんどんみたいな照明に書けてしまうほどのシンプルさ。

「もりそば600円」「肉そば850円」。以上おしまい。

「天ぷらそば」とか「月見そば」が食べたい?よそへ行けよそへ、近くに「富士そば」とかいくらでもあるぞ・・・ということか。

なんたるシンプルさ。蕎麦の名店「達磨」系列の店並に潔い。

これ、食材は少ないし調理器具の調達、そして調理そのものにかかるコストも抑制できてお店からすりゃよいことだ。ただし。ただし、だ、。肝心の蕎麦がまずかったら泥舟になる。撃沈、どころではない。轟沈だ。

*「轟沈」はおおむね1分以内に船が沈没すること。

なお、補足しておくと、「大盛り」もできます。100円増しです。でも繰り返しますが、立ち食いそばだからといってかき揚げとかコロッケはないぞ。おにぎりなんてものもないぞ。それを覚悟の上にのれんをくぐれ!

おっともう一つ忘れるな、ここは「ワンコイン」じゃ蕎麦は食べられないぞ。「立ち食い=チープ」という発想はだめだ。500円玉2枚を握りしめてからGOだ。

トッピング無料

たかだか「立ち食いのもりそば」で600円とはいくらなんでも正気の沙汰ではない。牛丼業界があれだけ血みどろの値下げ消耗戦を繰り広げているのに、蕎麦業界だけは安穏としていられてラッキー、なわけがない。じゃあ、なんで600円というお値段なのです?

・・・といのが、日経トレンディでも取り上げられた「フリートッピング」というところにある。店頭に掲示があるのだが、「載せはすべて無料となります」と書いてあり、8種類のあれこれが店内では貴方のお越しを今や遅しとお待ちしております、と高らかに宣告しておった。

とはいえ、どーも微妙なチョイスだらけであり、なんかお得感が薄い「載せ」ばっかり並んでいるのが大変気になるところだ。これらがトッピング無料だから少々割高なんですよ、と店側が胸を張るにはちょっと厳しい内容。

まずはお手並み拝見、といきましょうか。新しい体験をさせてくれる料金、としての600円ないし850円なら、アトラクションに料理一品つきました、といった感じで決して高くはない。初回訪問時に限るが。

店内の様子
円卓の立ち食い

店内に入る。17時前ということもあって、先客1名のみ。そのお客さんは途中で帰ったので、一時は店内おかでんのみになった。後半、2名ほどお客さんがのれんをくぐったが、そのいずれも「とりあえず試してみっか」的一見さんの様子だった。
店に入ってすぐのところでまずはオーダーとお会計。それが済んだら、麺ができたらお呼びしますのでお待ちクダサイ、と言われる。適当なテーブルに陣取って、できあがりを待つ。混雑時は社員食堂的に客が行列を作るオペレーションかもしれないが、この時間はマンツーマンディフェンス。

店は細長く奥があるのだが、片方一面がカウンターになっており、その奥がオープンキッチンの厨房。揚げものやオーダーの都度調理するものがないので、シンプルな機材。背面に大きな銀色の業務用冷蔵庫が、重たそうに鎮座していることもない。

客席は、黒御影石っぽい表面加工の円卓が3つ。1つのテーブルに8名は余裕で陣取れるので、このお店のキャパは24名程度、といったところか。

円卓の中央には花が活けてあり、だからどうした感満載。「わあ、おしゃれ!」と言われたくて仕方がないです、とウズウズしているのが丸見え。

実際、「食べログ」のコメントを見る限り、「おしゃれ」と形容する口コミが多いのでその作戦は成功しているのだろうが、おかでんは逆に腰が引け気味。内装とか装飾はどうでもいいから、とにかく旨い蕎麦食わせてくれりゃいいんだよ。いや、別に旨くなくてもいいや。新しい体験をさせてくれれば、それでいい。ただし繰り返すが、「新しい体験」がポジティブに通用するのは初回訪問時のみだからね?

トッピング

特注品と思われる円卓だが、その形状にはちゃんと意味があった。卓の真ん中が一段高くなっており、そこに「載せ」一族が周囲ににらみをきかせているのだった。

ニューウェーブな内装はややもすれば自己満足的であり、それだけでは600円という高額立ち食い蕎麦にリピーターはつかない。このビジネスを成功たらしめる可能性は、ほぼすべてこいつら「載せ」一族の命運にかかっているといえる。期待しているぞ君たち。この後ボクをおおいに楽しませてくれたまえ。

この華麗なる載せ一族だが、中華料理店の円卓よろしく、くるくると回転するのだった。だから、どこの席に陣取っても、トッピングに遠慮はいらない。気配りいただいてどうもありがとうございます。「あー、あっちの方に欲しい『載せ』があるのになぁ」とモジモジしているうちに食べ終わっちゃった、という心配は無用だ。また、「載せは最初の一回だけ。カウンターで蕎麦を受け取った時だけ載せる権利発生。おかわり?恥を知れ。」というのとも違う。心おきなく載せるがよい。

これ、仲間数名でこのお店を訪れ、ルーレットとしてぐるぐる回して、目の前に止まった「載せ」だけしか食べちゃ駄目、なんてゲームができそうだな。いや、実際にやるなよ?遊ぶもんじゃないんだから。

トッピング1
トッピング2

じゃ、載せ一族のご紹介を。

写真上:手前3つの丼、左から、白ごま、天かす、大根おろし。
写真下:手前2つの丼、左から、白髪ねぎ、生卵。

トッピング3
調味料2種類

写真左:左から、みょうがと油揚げ、調味料3種類。
写真右:調味料壺の中。左が「特製マー油」、右が「特製ラー油」。あと、これとは別に七味唐辛子もある。

「特製マー油」は、ラードと焦がしにんにくを混ぜたもの。

「特製ラー油」は牛肉入り、と書いてある。よくわからなかったが、おそらく挽肉が入っていたのだろう。具だくさんの食べるラー油。

これら二つの油で、従来の蕎麦という枠組みから脱却しようとしているのだろう。

店の外観、内装、営業スタイルすべてそうなのだが、既存の蕎麦とは違う事をやってやろうという意気込みを強く感じる。しかし、「違う事」が向かっていく先がなんなのか、全くお客には理解できない。どうしたいんだよ、と困惑する。油類を使ってジャンクにしたいならそういう演出やお店側のリードのとりかたはあるだろうし、和洋チャンポンな蕎麦を目指すならトマトソースみたいな突拍子もない取り合わせの提案があってもよい。なんだかまだこの時点では、疑心暗鬼状態。というより懐疑的。

ただ、すぐ手に届くところに、これだけいろいろな種類の「載せ」があると、若干テンションが上がるのは事実だ。ホテルの朝食でビュッフェ形式だったら燃えるのと一緒。

肉そば

厨房では、ラーメンで使うテボとそれ用のゆで釜を使って麺をゆでていた。

水で締め、盛りつけて完成。厨房からできあがりが告げられたので、受け取りに行く。

これが「肉そば」850円。

せいろの上に敷いたざるに、麺を盛りつけ・・・なんてことは、しない。あくまでも既存の蕎麦概念を、何の目的かはわからんが壊すことに専念している。丼で蕎麦が登場。上には白髪ねぎと、海苔。

蕎麦猪口は、天ぷら蕎麦の時に出てくるような口が広いタイプ。せっかく既存イメージをぶちこわすなら、皿にしろ猪口にしろ、もっと奇抜な色とかデザインを選べばよかったのに、なんだか微妙。

微妙、というか困惑したのが薬味。うわ、わさび少々の横に添えられているの、ガリだぞ。寿司屋じゃマストアイテムだけど、蕎麦屋ってのはありそうでなかった。これは何だ?「載せ」を楽しんでいる途中で、お口直しの意味だろうか。まさかそのままつゆにドボン、じゃあるまい。

肉

この料理を850円たらしめている「肉」載せ。もりそばより250円増しなのだから相当なもんだ。

ただ、量はそれほど多くない。というか、食べている途中ですっかりその他「載せ」どもの間に埋没してしまって行方不明に。あんまり意味のある注文ではなかったような気がする。味は、牛丼の具と思ってもらえばほぼ間違いない。だとしたら、ますます250円ってのは高く感じる。それなら、100円で麺大盛りにして、麺が増えた分だけ「載せ」とのコラボレーションをあれこれ個別に楽しむ方がお得だ。

つい先日まで、松屋が牛めし並(みそ汁付き)で250円だったことを思い出し、デフレ時代の今に泣けてきた。

そば

肝心の麺なのだが。

供された瞬間、「あれ?やけに細い」というのが印象。九州のとんこつラーメン的な細さ。あれこれトッピングして、なおかつ油混ぜたりしてぐちゃぐちゃな絵の具パレットをこしらえてしまう料理スタイルなので、もう少し麺にインパクトがある太めのものを想像していたのだが、予想外だった。また、ほとんどエッジがない麺であり、ところてん方式で押し出して作った麺っぽい。

麺だけを食べてみると、一言で言うと「乾麺の蕎麦を家でゆでたんだけど、ゆで時間が微妙に足りなくてちょっと芯が残っているっぽい」麺だった。おかげで歯ぬかりしそうでしない、という微妙な状態。せめてこれが、断面が四角い蕎麦だったら食感として楽しめたとは思うが・・・。

このお店の経営母体であるフレッシュネス(フレッシュネスバーガーを展開している会社)は、「独自製法の蕎麦を毎日丹念に打って提供」と公式サイトで述べている。おそらく、この微妙な(←ネガティブな意味で)蕎麦というのは、研究を重ねた結果導いた回答なのだろう。だとすれば、おかでんとは嗜好が合いませんでした残念です、としかいいようがない。

恐るべきことにつゆもこれまた平凡であり、めんつゆの素を2倍希釈にしました、みたいな感じ。蕎麦とつゆだけ取り上げると、ホント「今日のお昼はお蕎麦よー」「わーい」とかいって家で食べるレベルに感じられた。というか、麺の仕上がりがいまいちなところを考慮するとむしろ駄目なレベル。うわあ、なんかすごいことになってきたぞ。

麺は「冷えていない」意味で「ぬるい」。つゆは「熱くない」意味で「ぬるい」。両方の温度設定も、微妙。

なお、麺のゆで時間だが、オーダーが通ってからできあがるまでにそれなりの時間はかかっており、「慌てたのでゆで時間不足」という事はないと思う。多分、そういうオペレーションマニュアルになっており、店側が狙った麺の味と食感、というのがこういう事なんだろう。結構癖があるぞ、これ。

肉そばに載せまくり

さて、このお店の醍醐味(だいごみ)は「載せ」だ。

ところで、眼前に展開される載せなんだが、これはどう食べていけばよいのだろうか?取り皿なんてないし、つゆにドボンか蕎麦にオンするかのどっちかしかない。ええと、どっちが賢いんだろうか。

お店からすると「貴方のお好みでお召し上がりください。どうぞ、存分に個性を発揮してください」という事なんだろう。いやでも、何か「食べ方の一例(店長おすすめの載せ方・食べ方)」くらいは張り紙があってもバチはあたらんと思うぞ。

多分、張り紙なんか店内にしたらイメージが崩れる、とかいう理由でやらないんだろうけど。

面倒だからぶっかけにしちまうか、という発想も頭をよぎったが、それは最終手段にとっておくとして一応ばらばらに盛りつけてみた。当初予定としては一品ずつばらばらに蕎麦とあわせて味見しようと思っていたのだが、回転卓をくるくる回しているうちに面倒になってきた。結局全部入れた次第。

味?いやもう、わけわからんですよ。つゆの味が「平凡」な理由がよくわかった。あれやこれや薬味だとか油を突っ込んじゃう訳だから、あんまり凝った作りにしなくてもよかろう、という判断があったのだろう。無地のキャンパス、という意味だ。

だとしても、マー油ラー油を少々入れたくらいではさっぱりジャンクな味わいにならないのはどうしたものかと。味がごちゃごちゃ混じってしまい、訳がわからなくなってしまった。こうなると、旨いんだかそうでないんだかさえよくわからない。

これだったら、蕎麦を「毎日直送」なんてしなくても良いのではないか?凝った麺を用意するだけ無駄な気が・・・。

玉子を落とす

玉子ともなると、最終兵器だ。これを投下してしまったら、味が完全に支配される。

最後までこいつだけは手を出さずにおいたが、麺の量が少なくなってきたので投入。ええと、蕎麦と絡めて食べるといいのかな、これは?

そば湯割

麺量280グラムということだが、案外トッピングをあれこれ試しつつ食べているとあっけないものだ。「微妙な蕎麦だったなあ・・・」とぼやきつつ、いったん箸ストップ。なんだか微妙に物足りないので、テーブル上にあったつゆを足し、油揚げを追加で投入して蕎麦無しで食べた。そうしたらなんとなく納得感が出てきた。

食べ終わるタイミングで、厨房からそば湯が入った湯桶が届けられたのでそば湯を頂く。そば湯はいわゆる「ポタージュ状」のものではない普通のゆで湯。そば湯で食事を締めくくりながら、「胡麻をそば湯に入れると案外いいねぇ」とか、「薬味としてみょうがをそば湯に入れられるのはちょっとうれしい」なんてあれこれ。

あれ?気がついたら結構最後で帳尻あわせされちゃったぞ。食べ始めの頃は困惑と不満が多かったのだが、そば湯飲み終わって見ればなんとなくおなかも落ち着いた。そば湯良ければすべてよし、ってことで今日のお食事はこれはこれで良かったと思う。

食べている途中は、「もっとジャンクっぽくなくちゃ。これ食べ終わったら、蒙古タンメン中本行くか、ラーメン二郎行くか」なんてずっと考えていたんだが、牙抜かれちゃったよ。今日はおとなしく帰社しよう。

とはいえ、内容に満足しているわけではない。どっちつかずの姿勢というのが、あまりに目立ちすぎているお店。客として落ち着かない。値段も微妙すぎるし、味も微妙。「港屋インスパイア」系の店と位置づけられるのだろうが、やるんだったらもっと基本の味そのものをジャンクにするとか、いくらでも味に変化球を与えられるだけの「載せ調味料」を用意しないと厳しい。

お好みでトッピングできる蕎麦といえば、JR品川駅の東海道線下りホームにあった「常盤軒」のお好みそばがすばらしかった。詳細は別途記事を読んでいただくとして、選べる具の幅が広かった。しかも、かけそばに対してのトッピングであったため、コンセプトのブレがなかった。トッピング自由を標榜するなら、かけそば、せめてぶっかけそば形式にした方が良かったと思う。

開店したのが2010年4月6日。まだ開店2カ月ちょっとだ。ハンバーガーショップが主力業務である会社の新規展開なので、まだ修正して進化する余地は十分にあるだろう。失敗してナンボの覚悟で出店しただろうから、今後の展開に期待したい。

・・・と、将来性については一応ポジティブっぽいコメントをしておく。ずるいな、おかでん。

生ビールの取り扱いもある

帰り際に気がついたのだが、このお店、生ビールも扱っているんだな。

もりそばと肉そばしかない店なのに、生ビール。ある意味すごい。「酒肴は、適当に『載せ』をつまんでください」ということなんだろう。極論すれば「酒肴無料」。もっとも、ビールいっぱい注文では「載せ」を食べる権利は発生しないだろうけど。

ここで延々と居座って、ビール飲んで無料の載せ食べまくったら店としてはたまらないだろうな。でも、中ジョッキ480円なら、それでも店は利益がでるかもしれない。

あー、こういうやつの原価計算してみたいなあ。店のペイラインを考えるのって、結構楽しい。

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