手打そば うどん処 奥州路

2010年10月17日
【店舗数:260】【そば食:456】
栃木県さくら市鹿子畑

もりそば

奥州路

「喜連川温泉界隈の蕎麦店を巡っちゃおうぜ企画」の最後は、喜連川温泉がある「さくら市」の「奥州路」。よく冗談で「栃木は田舎なので関東ではない。東北の一部だ」などと言われるが、この店は自ら「奥州路」と名乗ってしまっている。いや、あくまでも「奥州に続く道」という意味か。

店の前は広大な砂利の広場が広がっている。バスケットのコートだったら2面は余裕でとれるくらいだ。なんなら、選手控え室作ってもいいくらいの広さ。

場所が場所だけに駐車スペースの確保が集客に関わってくるのだろうが、それにしても広い。いずれ、店の前を蕎麦畑として開墾しだすんじゃないかというくらいだ。

送迎バスまである

マイカー需要だけでは飽きたらず、このお店はバス送迎もやっているらしい。法事などの際にはぜひどうぞ、というわけか。
でもあれも、実は変身して蕎麦を収穫する農耕具となるとか・・・いや、それは考え過ぎか。

お品書き

団体さんも歓迎しているところからもわかるように、このお店は蕎麦一本槍で営業しているわけではなかった。入口には、早速「ふんわりトロトロ角煮丼セット」とか「じっくり煮込んだもつ煮定食セット」といった文字が躍る。そりゃそうだ、蕎麦だけでこれだけの箱の店を運営するのはしんどかろう。

じゃあ、大衆迎合しまくった店なのかとおもったら、ちゃっかり「そばがきすいとん」を始めとし、そばだんごやそばがきしることいた蕎麦料理も扱っている。そばがきを出す店ということから、蕎麦粉には自信があるようだ。いまいちすぎる蕎麦粉でそばがきを出すことほどみっともないことはないからだ。ううむ、謎。

でも、やっぱり「揚げ物一品料理」の欄に「ポテトフライ」があったりなんかして、面白い。ポテトフライでビール飲むのかー。それはそれでナイスだが、さあ盛り上がってまいりました、というところで蕎麦というのはどうも気持ちの持って行き方が難しい。

なお、このあたりの地酒と思われる「東力士」(車を走らせていると、この名前の看板をよく見かけた)が一合395円と激安で提供されている。飲む気満々な方は、送迎バスを依頼の上ぜひどうぞ。ちなみに一升瓶もご提供しております。こちらはさらにお得な3,230円。・・・蕎麦屋で「一升瓶」のお品書き、はじめて見たぞ。しかも、清酒だけじゃなくて、焼酎まで一升瓶の取り扱いがあるし。

ページを繰っているうちに、いやなものを見た。表紙裏のページだが、「新そば」という紙が裏返しに挟まっていたのだった。

つまり、今は新そばではない、と。

あらら。やっちゃったなあ。時期が悪かったか。

うなぎもある

卓上には、どうだぁ、とばかりに灼熱のうな重がリコメンドされとる。

「味よし!香りよし!極上の味わい!」と謳っているが、いやいや、うな重でそれを体験するよりも、蕎麦で「味よし!香りよし!極上の味わい!」が体験したかったのだが。

このお店、さすがに焼き台はないだろうから、既に焼き上がった蒲焼きを入荷しているのだろうか?うな重と蕎麦。ありそうでなかなかない組み合わせだ。試してみたい方はぜひどうぞ。

20101017-036

もりそば690円。

量が多い。ガイド本によると200gということだが、これだけ盛られていると満足感は高い。一体「びっくりするくらい少量。蕎麦の隙間から底のすのこが見える」という状態の蕎麦屋はどういう過程で出現したのか、問いただしたくなるくらいだ。

見よこの盛り上がりを。

いやね、少量しか盛られていない蕎麦って、箸でひとすくいする量ってのが非常に繊細なんですよ。うっかりがばぁとすくっちゃったら、ひどいときは三口くらいで無くなってしまう。その点これだけ量があれば、がっつりすくうもよし、少量だけおちょぼ口でちょろりちょろりと食べるもよし。全く後のことを考えず手繰れるのでした。そういう事実だけでも十分にご馳走ですよ。しかもこれが690円というのがうれしい。「量は多いです。ただしお値段1,000円」とか言われたら相当がっかりだ。

これが新蕎麦だったら良かったのに、と残念がりながらぺろりと平らげた、奥州路のもりそばであった。

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