蕎麦 阿娑縛

2012年12月09日
【店舗数:325】【そば食:549】
東京都台東区浅草

せいろ

蕎上人は本日お休み

選挙シーズンなので、「おざわ」で蕎麦でも食べよう、と駄しゃれめいたことを思いついた。というのは半分冗談で、合羽橋道具街に用事があったので浅草の蕎麦屋に立ち寄ることにしたのだった。

合羽橋で、「振りざる」を購入するつもり。振りざるとは、温かい蕎麦を作る際に、蕎麦の湯切りをするために使う円錐型をしたざるのこと。今まで、おかでん自作年越し蕎麦を作る度に、湯切りが甘くてつゆが薄くなるという事態を招いていたのだが、これで今年は大丈夫・・・なはず。

「おざわ」に行く前に、同じく浅草にある「蕎上人(そばしょうにん)」に立ち寄ってみる。本当はこの店とおざわをハシゴするつもりだったが、目的地に向けて歩いている最中に「あっ、第二日曜日(12月9日)は定休日だった!」ということを思い出したのだった。日曜日は蕎麦屋にとって鬼門。閉まっている店が多い。

でも念のため、というか、散歩口実のためにお店まで行ってみた。案の定シャッターは下りていた。また次回お会いしましょう、さようなら。

並木藪蕎麦

おざわに向かう途中、並木藪蕎麦の脇を通ってみた。おお、相変わらずの安定した大行列がそこに。並んでいる人を見ると、おおよそ蕎麦好きとはお見受けできない人達が多い気配。浅草見物のついでに立ち寄る、という観光コースができあがっているっぽい。観光ガイドブックに掲載されているのかな?

浅草の裏路地

Googleナビの指示に従って移動していくのだが、これが結構面白いルートを引く。物理的に最短距離になるようにルート選定をするので、大通り中心のルートではなく、裏道へ、しかもジグザグに進むように指示を出してくる。そのため、街歩きを好むおかでんにとっては楽しい散歩になるのだった。

おざわを目指して、裏道を進む。

阿娑嚩

ん・・・。

青い大きな暖簾が目に着いたので、なんとなく看板を見てみたら、「蕎麦」と書いてある。おっと、ここ、蕎麦屋か。

いったん通過したところでUターンして、もう一度お店をしげしげと見る。マッサージ屋の看板が店頭に出ているから、和風マッサージの店なのかと思った。二階がマッサージ屋で、一階が蕎麦屋なんだな。

でも、この店、「阿娑嚩」だって。なんて読むのか、皆目見当が付かない。

店頭に置いてあったメニューでようやく店名判明。「あさば」と読むらしい。うへー、学が浅いおかでんにはしんどい名前だ。今この文章を書いている時点(12月9日夜)だって、いまだに店名が覚えられていないくらいだ。

雰囲気からしたら、趣味蕎麦を出す店っぽい。大衆蕎麦の店ではあるまい。せいろが800円ということから、軽く手繰っていくにはいいかもしれない。全く見知らぬ店だけど、暖簾をくぐってみよう。

せいろ
せいろアップ

店内は7席のカウンターと、テーブル席2。カウンターの向こうにはまな板とシンク、天ぷら鍋があった。その様子が席からよく見えるので、オープンキッチンというわけだ。

蕎麦をゆでるのも見る事ができるのかな、と思ったが、蕎麦は奥の厨房で調理していて、全くその様子を伺う事はできなかった。残念。さすがに、大きなゆで釜をカウンター内に配置するのは難しかったか。

ちなみにおかでんだが、カウンター席には座らず、4人がけの席に陣取った上に蕎麦以外頼まなかった。だから、ご主人の華麗な包丁さばきなどは見る事ができなかった。なにしろ客はおかでんただ一人、カウンター席に座ってご主人と一対一で対峙するのはちょっと居心地が悪かったから、テーブル席に座らせてもらった次第。

お茶は注文が終わったあとに出てきた。お酒を飲むかもしれない、とお茶を出すのを控えていたようだ。うーん、お酒飲んでもいいんだけどねえ、この後もう一軒蕎麦屋に行く予定があるので、今日は勘弁して。

塗り壁を眺めていたら、蕎麦ができあがった。せいろ、800円。すずしろそばが900円だったので一瞬惹かれたのだが、やっぱり初訪問の店はシンプルなせいろ(もり)を注文しておきたい。特に新蕎麦の季節である今はなおさらだ。

蕎麦は香り、味ともにそこそこ主張してくるものがある。ただし、麺がもう少し長く繋がっていて欲しいのと、太さが今時の蕎麦屋にしてはバラバラなのが残念。太さが異なるため、太い箇所は堅いし細いところは柔らかかったのはすすった時の印象が悪い。

つゆは甘さが後を引くタイプのもの。辛口でシャキッとしたつゆを比較的好むおかでんにとってはちょっと好みとは異なったが、これはこれでよいと思う。

天ぷら鍋をカウンター正面に据えるあたり、天ぷらに自信があるお店のようだ。せっかくこのお店を訪れたなら、穴子の天ぷらなんぞで一献やるとよいかもしれない。でも、お子様舌のおかでん、お品書きの中にあった「グラタン」に非常に惹かれた。次ここを訪れる機会があれば、確実にグラタン頼むだろうな。

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