そばダイニング 玄

2013年09月18日
【店舗数:352】【そば食:587】
東京都千代田区丸の内

小海老天ぷらの和風そばサラダ、茨城やさと農協直送鶏ムネ肉のかしわ天

玄

東京駅の丸の内口、有楽町駅との間のガード下に蕎麦屋があるという事を知った。

あんなところに蕎麦屋ってあったっけ?記憶にない。立ち食い蕎麦ではなく、れっきとした蕎麦屋だという。その名を「蕎麦ダイニング玄」という。蕎麦ダイニング?なんか一ひねり入れた名前だな。面白そうじゃないか。

調べてみると、ニューヨークで人気を博した「蕎麦サラダ」を日本逆輸入、というのが売りの店らしい。うわあ、胡散臭い。でもこういうの大好き。めらめらと訪問意欲が湧くじゃないか。行こう、ぜひ行こう。

あと、運営母体がNREというのも素敵。その名前を聞いた瞬間に「ああ、そうか」と妙に納得するというか、腑に落ちるというか、まあいろいろな気持ちが芽生えた訳だが、そういうのもいい調味料として今回の蕎麦を彩ってくれそうだ。

夜、銀座で映画を観た後に立ち寄ってみることにした。

暗がりの中に浮かび上がる看板。あ、確かにここに蕎麦屋がある。以前からあったっけ?

東京-有楽町間のガード下は、結構気合いが入っていてバラエティに富む店が並ぶ。女性が列をなす韓国料理屋があったり、いつも人だらけのタイ料理屋があったり、恐るべき狭いスペースで運営する立ち食い寿司があったり。そんな中に、このお店。「Soba Dining」の言葉の下に、「from NewYork」という文字が誇らしげだ。

別にニューヨークで食べられたからって、蕎麦そのものに箔がつくわけでもなんでもない。でも、カリフォルニアロールが寿司業界にあるように、ニューヨークスタイルの蕎麦だっていずれはメジャーになるかもしれない。そういう意味を込めての、「from NewYork」。

玄店内

店内は女性を意識したっぽい内装。居酒屋的というよりかはカフェ的と形容した方が近いか。でも、ランチョンマットが敷いてある上に割り箸があるところが、やっぱり和のテイストが残る。

客はゼロ。21時過ぎなのにこれは一体どうしたことか。両隣のお店はお客さんで賑わっているのに。何でこっぽりここだけ客がいないのだろう?

黒板に書かれたおすすめ

風変わりなニューヨークスタイルの蕎麦を出す蕎麦屋、という位置づけなのかと思ったが、そうではないようだ。「蕎麦サラダ」を出す居酒屋、という位置づけが多分正解。黒板に書かれたメニューはあくまでも居酒屋だ。

メニュー(お品書き、とは敢えて言わない)を見たって、「スターター」から始まって「アペタイザー」、「メインディッシュ」などとジャンルが分かれている。そのラインナップには蕎麦屋の風情は、皆無だ。思わずおかでん、「茨城やさと農協直送鶏ムネ肉のかしわ天」を頼んでしまったくらいだ。

料理の値段は380円から設定されており、場所と店の雰囲気を考えれば悪くない値付けだ。生ビールだってジョッキで480円。でも繰り返すがなぜ客がいない?

小海老天ぷらの和風そばサラダ

このお店では、蕎麦のジャンルがメニュー上では2つに分かれていた。

一つは、「蕎麦サラダ」。お店ご自慢の看板商品だ。from NewYorkなのはまさにこれ。蕎麦サラダは3種類あり、
「豚しゃぶと温泉玉子のそばサラダ(780円)」、「小海老天ぷらの和風そばサラダ(780円)」、「from NY USビーフのそばサラダ(1,080円)」。

あと、それとは別にノーマルの蕎麦のジャンルがあり、

「仕上げそば(480円)」、「鶏ときのこのつけそば(780円)」、「濃厚担々つけそば(830円)」、「天せいろ(1,000円)」。

今回はこのお店で酒を飲みに来たわけじゃないので、おとなしく蕎麦を頼みたい。それにしても、そばサラダって分量はどの程度あるのだろう?店員さんに聞いてみた。

「お昼でしたら蕎麦サラダのみを当店では提供していまして、女性の方などはこれでおなかいっぱい、という方もいらっしゃいますよ」

なるほど。サラダだからちみっとした量しかない、というわけではないのだな。で、揚げ麺がスナック感覚でちりばめられたものではなく、れっきとしたゆでた蕎麦が生野菜問いっしょに添えられているものだよ、というのも教わった。

よし、じゃあ蕎麦サラダにしてみよう。from NYだし。

頼んだのは「小海老天ぷらの和風そばサラダ」。ドレッシングが4種類の中から選べますが、と店員さんから言われ、思案の末「NYオリジナルピリ辛」というのを選んだ。もう、びしばしとNY帰りってことをPRしてくるなこのお店。

蕎麦アップ

やってきました、ニューヨークから蕎麦サラダ。

蕎麦に、レタスと人参と揚げ蕎麦のサラダが添えられており、白ごまが振りかけられ、そして小海老天ぷらがトッピング、という仕組み。これをドレッシングをかけつつ混ぜて食せ、ということらしい。

早速食べてみたが、なんか味に想像がついたというか、思った以上に普通な感じでつまらなかった。何だろう、この既視感。何かに思い当たるんだが、どうも思い出せない。

柔らかい葉っぱと一緒に食べる蕎麦だから、蕎麦はコントラストとしてよく冷やして固くしめた方がおいしいと思う。その点、ここの蕎麦はいまいちしまりがなく、そういう食感の違いの楽しさみたいなのは感じられなかった。

こういう料理なので、蕎麦の風味なんてどうでもよいのだが、かといっていまいちな蕎麦が供されるのはあまりうれしくはない。この麺って、「あじさい」系の立ち食い蕎麦屋で使われているものと一緒なのかな?としげしげと観察してしまった。真相はよくわからないけど。

かしわ天

別注文してあったかしわ天もやってきた。530円。揚げたてでうまいが、蕎麦サラダの方で小海老の天ぷらがあったので、天ぷら尽くしになってしまいくどかった。もう少し作戦を練って注文すればよかった。せっかくなら「新鮮野菜のタジン鍋ハーブソルトと柚子ポン酢」あたりを頼んで、野菜三昧にしてみても良かったかもしれない。

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