2014年04月13日
【店舗数:364】【そば食:614】
山梨県北杜市高根町清里
山菜天ざるそば
野辺山・清里を旅した際の食事場所を求めて。
観光ガイド本にはいろいろ載っているのだが、どうしたものか思案してしまう。
グラタン専門店なんてのも惹かれるが、おそらく注文してからできあがるまで結構待ちそうな予感。また、そういうお店は混んでいそうだし。
さっきからやたらと蕎麦屋の看板が目につく。このあたりは蕎麦屋が多いエリア。観光ガイドにも、蕎麦屋が何軒も掲載されている。
観光地にうまい蕎麦屋なし。
街道筋にうまい蕎麦屋なし。
もちろん過去に例外はあったけど、おおむねこの傾向に外れはないと思っている。
(観光地/街道筋の蕎麦屋さんごめん。味に自信があるお店があったら、連絡ください)
だから、安易に通りすがりの蕎麦屋には入りたくなかった。
そんな中、ガイド本に「山菜天ざる」の記述があった、「北甲斐亭」という蕎麦屋が目にとまった。
おいしいかどうかはよくわからない。でも、好物である山菜天ぷらが食べられるなら、いいじゃないか。
車を、北甲斐亭に向けた。
このお店は、須玉から佐久平に抜けていく国道141号から離れた県道沿いにある。集落から離れた場所にある一軒家だ。
ちょっとへんぴな場所ではあるが、蕎麦屋巡りをやっていると少々の辺鄙さでは驚かなくなった。これくらい、まだ「都会」の部類だ。
ところどころお店の看板が出ているし、ナビでもちゃんと捕捉できるし、迷うことはない。
到着したお店は、お寺を思わせる、石段付きの大きな建物だった。蕎麦打ち体験道場も併設しているらしい。
北甲斐亭は、地元の人たちが運営するお店だという。
へえ、と思ったが、よく考えたら当然っちゃあ当然だ。この場所だったr、地元の人たちで運営していないわけがない。甲府の人がやってます、なんてわけがない。
清里産の地粉を使っている、ということだが、さて。
お品書きはシンプル。
蕎麦に関しては、温かいの、冷たいのをあわせて6品だけ。あとは一品料理が少々と、お酒など。
そばがきがあるということは、蕎麦には自信があるのだろうか。
頼んでみようかとも思ったけど、どうなるかわからないので、やめた。もし蕎麦がおいしかったら、追加で頼めばいいや。
お座敷と、たたきのテーブル席がある。
テーブル席の方は、高い天井をぽんやりと見上げることができるので、心地よい。
いつもの癖で、お店の隅っこの席を陣取る。ここから対角線上に店内を眺めたり、天井を見るのが好きだった。もちろんお酒を飲みながら、だ。
山菜天ざるそば。
天ぷらがたくさんで、うれしくなる。複数名で訪れた場合は、この天ぷらをみんなでシェアしてもいいくらいだ。
標高1,000メートル近くあるこの地で山菜ってもう採れるんだろうか?と連れと議論する。
「でも、わざわざ山菜を中国とかから輸入はしないですよね」
「まあそうだ。時間が経つと、アクが出ておいしくなくなるはずだから」
「山菜って、やっぱり地元のものなんじゃないですか?」
そうなのかもしれない。
だとしたら、まだ時期が早かったのか、それとも山菜の定義がここでは大きいのか。
なす、さつまいも、かぼちゃが天ぷらになっていた。
葉物の天ぷらかな、と思って箸で拾い上げてみたらパセリだったとか。
ふきのとうとかはあるので、「山菜入り天ざるそば」というのが実際正しい名称。
それでも、おいしいからいいや。
連れが頼んだのは、「北甲斐そば(温つゆ)」。わざわざお品書きには「名物」と書かれている。
店員さんに聞いてみると、もりそばを温かいつゆでいただくのだそうだ。
それにしては、もりそばより50円高とはどういうことか。これも確認してみたら、
「もりそばに使うつゆ(辛汁)ではなく、かけそばに使うつゆ(甘汁)を使っている」
のだそうだ。なるほど。
出てきた「温つゆ」は椎茸の味が結構強いものだった。素朴な感じ。
薬味が、ねぎ、みょうが、わさびというのが面白い。あたたかいつゆでもわさびを使うのか、とか。
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