2014年05月04日
【店舗数:366】【そば食:617】
東京都葛飾区新小岩
天ぷらそば
新小岩駅。JR総武線快速、各駅停車が停まる便利な駅だが、その北口は予想以上にのんびりしている。なにしろ、改札を出たらすぐ目の前にコンビにのNEWDAYSがでん、と行く手をふさいでおり、まっすぐ歩かせてくれないくらいだ。こんな意味不明な駅前はあまりない。

その新小岩駅北口、改札を出てすぐ左手にあるのが立ち食い蕎麦屋だ。駅の敷地内、ということになる。東京駅からわずか14分で到着できる駅だというのに、駅ビルというのは存在しない。なんでこんなにやる気がないのか、謎だ。
この場所にはあまり用がないのだが、以前新小岩駅北口を利用した際に蕎麦屋を発見し、そして「えっ?」と二度見してしまったことがある。なぜか。それは、店頭に「天ぷらそば 290円」という垂れ幕がぶら下げられていたからだ。うそだろ、おい。こんな値段は見たことも聞いたこともない。
関東における立ち食い蕎麦の標準的な値段は、JR駅構内にある「あじさい」系列のお店のメニューがベンチマークになるだろう。その場合、かけそばが260円、かき揚げそばが370円だ。個人経営のお店など、ここよりも安いお店は存在するだろうが、だとしても天ぷらそばが290円ってのはすごすぎる。きっと、量がすごく少なかったり、「天ぷら」といっても実はてんかすのことでした、といったハッタリがあるに違いない。そうでないと納得がいかない値段だ。
怖い物見たさでお店に入ってみる。自動券売機が設置されているのだが、めざす290円のそばが見当たらない。だまされたか、と一瞬思ったが、よく探すとボタンの中に埋没して290円のそばはあった。「限定」と書いてあるので、なんのことかよくわからないのだった。

冷たいのにするか温かいのにするか、と聞かれたので、ちょっと思案のうえ温かいのにしてみた。
しばらく待って、できあがったのがこちら。おう、ちゃんとした蕎麦が出てきたのでびっくりだ。これで290円というのは、やっぱり信じられない。
もちろん、「かき揚げは玉ねぎばっかりじゃないか」とか文句をつける場所はいくらでもあるが、290円という値段を見せつけられたら、もう何も言えねぇ。ただひたすら黙して食すしかない。

わざとらしく星が散った麺。うまいかと問われると、そりゃあうまくはない。でも、薬品くさいとか、そういう致命的なまずさはなかったのでよろしいのではないでしょうか。
290円とはいえ、わざわざ食べに行こうとは思わないお店ではある。しかし、こういうお店がある、ということはしっかりと記憶に留めておきたい。
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