2014年10月18日
【店舗数:374】【そば食:628】
長野県茅野市北山蓼科
もりそば
ビーナスラインをドライブした際、ちょうど昼時に蓼科だったためにこの界隈で食事をすることにした。白樺湖から先、美ヶ原に向かってはほとんど食事をとる場所がないので。
蓼科は本当にいたるところに蕎麦屋の看板を見かける。蓼科そのものが蕎麦の産地なのかというと多分違うのだろうが、折角長野に来たのだから蕎麦でも、と思っている外部からの観光客にとってちょうど都合が良いのだろう。
僕が蕎麦食べ歩きをあまりしなくなって久しい。そのため、長野に今どんなイケてる蕎麦屋があるのか、全く疎い。今じゃ食べログとかいろいろネットでお店を調べられるけど、情報量が多すぎてむしろ決めにくくなっている。
そんなわけで、手元のガイドブックに書いてあった蕎麦屋の一軒に、えいやっと入ってみることにした。あれこれ悩んでもきりがない。
のれんをくぐったのは、プール平のバス停すぐ近くにある、「黙坊」というお店。
客席数は少ない。カウンター席8と、二人がけのテーブル席1の合計10席。電話予約も受け付けているそうで、空席があっても「予約席」というプレートが置いてある。「しばらくお待ち頂きますが」と店員さんに言われた。バス停が近くにある、ということもあって、紅葉狩りに訪れた公共交通機関利用の観光客がよく利用するようだ。
他にあてもないので、待ってでもこのお店のお世話になることにした。お店はお土産物屋に併設される形になっている。なので、待ち時間はお土産物を物色することができるので、気楽だ。
しばらくして席に案内された。このお店はお品書きがとてもシンプルだ。もりそば、投汁(とうじ)そば、そばがきの3種類しかない。かけそばすらないというのは面白い。とうじそばは1,400円とかなり割高だけど、注文したらカセットコンロと鉄鍋が卓上に供されるので、それなりに手間暇がかかる料理だ。仕方がないのだろう。
カウンター席の飾り付け。秋を感じさせるレイアウトで気持ちよい。器に盛りきらないで、カウンターにあふれているという配置がよい。
もりそば900円。
花豆と、蕎麦の実と辛味大根、寒天の小皿が付く。いずれもおいしかった。
蕎麦は甘みが強く、口に含むとじわっと唾液が出た。のどごし良いけど、しっかしとした噛み応えの二面性を持ち合わせ、なかなかの味。
堪能している間にも、次々とお客さんがやってくる。結構な繁盛だ。あんまり長居はしていられないので、とっととお店を後にした。
ちなみに、そば湯を出してもらった際、店員さんから「これをかけるとまた味が引き立ちます」みたいなことを言われ、卓上の調味料を指し示された。中には、紫蘇と胡麻を混ぜたふりかけのようなものが入っていて、これはこれで面白かった。なるほど、そば湯カスタマイズってのはこれからの蕎麦業界で面白い展開になりうるんじゃないか、と思ったひととき。
コメント