2015年02月04日
【店舗数:383】【そば食:638】
東京都江東区東陽
志の田そば
東陽三丁目に用事があったので訪れた際、ここで蕎麦を食べていくことにした。このあたりは吉原に次ぐ遊郭「州崎」があった場所だというが、その名残はざっと見た限り見つけられなかった。
今回訪れることにした蕎麦屋「花村」は、大きく店頭に「志の田そば」と掲げている。聞き慣れない名前だが、これも何か遊郭の名残・・・なわけないか。それは考えすぎだ。
うっかりすると、店名を「志の田そば」だと勘違いしそうだが、あくまでも店名は「花村」で、そのお店の名物蕎麦が「志の田そば」だということらしい。
店内はざっくばらんとした、昔ながらの蕎麦屋。たたきの席。13時を遙かに回っていたが、お客さんは客席を満たし、地元の繁盛店であることがうかがえる。そしてそのお客さんの多くが、丼ものとのセットで蕎麦をすすっていた。
どれどれ、とお品書きを見ると、確かにセットメニューが豊富だし、安い。もりそばに玉子丼が付いて720円なら、多くの人は満足満腹だろう。
で、ここにも「志の田」の文字だ。一体なんなんだ、これ。ノーマルの蕎麦よりも60円ほど高くなっている。今日日、「もりそば」から「ざるそば」にグレードアップ(刻みのり追加)しただけで100円増しくらいにはなる。60円増し程度の具?の追加って一体なんなんだろう。
古い蕎麦屋らしく、店頭には食品サンプルのショーケースがあった。それを見る限り、何かつゆの中に入っているっぽい。しかし、紫外線に照らされ、色あせ縮んでしまったサンプルからはそれ以上のものは読み取れなかった。味噌汁っぽいけど・・・?
頼んでみた「志の田そば」が到着した。
もりそばに、つゆ。サンプル通り、つゆの中に何かが既にインしていらっしゃる。どうもこんにちは。
へえ・・・刻んだお揚げと、揚げ玉が入っているんだな。何でこれを「志の田」と呼ぶのかはわからないけど、これがまずかろうわけがない。うまいにきまっとるやないかー。
早速食べてみる。うん、いいね、油ってどうしてこうも気持ちまでまろやかにしてくれるのだろう。思わずにっこりしてしまったお昼ご飯だった。
【後注】「志の田そば」という名前について、うりぼうさんから以下の情報をいただきました。なるほど、きつねそばか!どうもありがとうございました。
志の田そばの「志の田」は「信田」「信太」を表しているのではないかと思うのです。その昔、信太(信田)の森に棲んでいたという白狐にちなんで 信太→キツネ→油揚げ となったらしく、年配の方は稲荷ずしのことを信田ずしと呼んだりするようです。おでんの信田巻って聞いたことありませんか?
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