2018年07月23日
【店舗数:427】【そば食:705】
東京都荒川区西日暮里
薬味そば
先日、東京都荒川区日暮里の「六文そば」を食べた際、この界隈の(主に立ち食い)蕎麦屋について調べる機会があった。
すると、日暮里駅から歩いて数分の住宅街の中に、忽然と立ち食いの蕎麦屋がある、ということを知った。
立ち食い蕎麦・うどんというスタイルは、短時間でわわわッとかっこんで腹を満たす、そんなニーズのためにある。なので、駅前・駅ナカを中心にお店は存在しているし、町の中であったとしてもロードサイド、というのが定番だ。
しかし、住宅地に立ち食い蕎麦とな?
いや、そういうお店は探せばぼちぼちある。すごく珍しい、というわけではない。でも、「何でこんなところに立ち食い?」という立地のお店には興味がある。実際に行って、見てみようと思った。
ちなみに僕が「なるほどなぁ」と思った、住宅街の立ち食い蕎麦屋は東京都足立区にある。区立スポーツセンターが住宅地のど真ん中、駅からかなり遠い場所にあるのだけど、そのスポーツセンターのすぐ隣が立ち食い蕎麦屋だった。運動の前後、一汗かいたスポーツマンたちがさくっとカロリーと塩分を補給でききる場所。これには感心させられた。感心ばっかりして、未だに食べたことがないのだけれど。
日暮里駅から東に向かって歩くこと少々。完全に住宅地の中だけど、人通りはかなりある。しかも、若い・・・いや、若いだけじゃないぞ、この人たち、日本人じゃないぞ。
アジア系の若者が、大勢このあたりを歩いている。なんでも、この周辺には日本語学校が点在していて、そこの学生さんらしい。ちょうどお昼時だったので、ご飯を食べに学校から出てきたのだろう。
そんな中にあるのが、今日のお店「仲屋製麺所」。
店名からして、製麺所併設の立ち食いそば・うどん屋らしい。なるほど、まず製麺所ありきだったのか。うどん県・香川におけるうどん屋のようなものか。
このお店は、「平日のみ、朝から昼まで」の営業となっている。なので、週末ノコノコとここにやってきても、営業をしていない。なかなか部外者からするとハードルが高いお店だ。しかし、そういうのも「美味さのスパイス」となるのがグルメの世界だ。今日、こうやって訪れることができて良かった。お店の営業を示すのれんを見ただけで、もうどんな味でも美味く感じる確信をした。
店頭には、「そば、うどん、細うどん、ひもかわ」という張り紙が貼ってあった。「そば&うどん」という定番の麺2種類だけでなく、合計4種類をスタンバイしているというのが憎い。ちなみに「ひもかわ」というのはきしめんのこと。
せっかくだからひもかわで食べようとかと思ったけど、蕎麦喰い人種としてこの食事を記録に留めておきたい。そんなわけで、蕎麦を頼んだ。トッピングは、何やら見たことがないメニューだった「薬味そば」を。
僕が頼んだ時点で、薬味そばは売り切れた。ちょうどタイミングが良かった。お値段は450円。
どんな蕎麦が出てくるのか全く想像がつかなかったけど、出てきた丼を見て「なるほど!」と思った。
かけそばの上に、大量の緑が乗っかっている。驚くべきことに、それはネギ、大根、しそ、ミョウガだった。こんな蕎麦は食べたことがないぜ!しかも、立ち食いのお店で!
とにかくミョウガが良い仕事をしている。ちょっとの量でも、爽やかさが段違いだ。この日は猛暑で、「暑い蕎麦食べるの?冷房も効いていないお店で?」という厭戦気分だったけど、なんたる爽やかさ。暑いのを食べているのに、すーっと汗が引くような感覚を覚えた。うまい。
こりゃあいい蕎麦屋、見つけたぜ。蕎麦がどうの、というより薬味の勝ち。
ちなみに、留学生の皆さんは、蕎麦・うどんには興味がないようだ。見事にこのお店の前を素通りしていた。外国の感覚からいったら、立ち食い蕎麦のつゆは塩っぱすぎると思う。
立ち食い蕎麦屋のお隣さんは、何屋さんなのかわからないけど、どうやら仲屋製麺所の直売所らしい。
扉に、「餃子の皮」「生パスタ」「茹でそば」「生中華麺やきそば」などと書いてある。ちなみに茹でそばは1玉120円。今思えば生パスタっていいな、今度このあたりを訪れる機会があるなら、買ってみたい。ただし、これだけ暑いと、帰宅する夜まで保存ができるかどうか。
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