群馬温泉巡り

川原湯温泉
温泉入口

川中温泉に振られたわれわれは、代替の地として近場の「川原湯温泉」に向かう事にした。

川原湯温泉。八ッ場ダム建設のためにダムの湖底に沈む、と言われている温泉。だから、ここのお湯に浸かっておくなら今のうち、ということになる。せっかくこの近くに来たのだから、そんな貴重なお湯に入らない手はない。

ただ、沈む沈むと言われながらも今だにこの温泉街は沈んでおらず、一体どうなってるんだという話もある。このまま「ダムの湖底に沈む予定の温泉街」として売り出した方が集客できるんじゃあるまいか、とさえ思えてくる。

このあたりの温泉地はすべてそうだが、あまりにも偉大なる「草津温泉」が近くにあるので、客足が全部そっちに持って行かれてしまう。だから、何か小さな物でも売りになる事がないと大変だと思う。ダムに沈む予定の温泉地、いいじゃないか。・・・と、地元の人のご苦労を一切考えずにはやし立ててみる。無責任だな。

営業時間は10時から6時まで。

営業時間は10時から6時まで。夜営業なしの昼だけ、という風呂場としてはちょっと珍しいスタイル。

イカしているのがその下に書かれている文章で、

「閉館は30分前になりますが 終了時間までに出られれば 入浴できますので 御利用ください」

としたためられている。それだったら単に閉館午後6時でいいじゃないか、と思うがどうなんだろう。一応30分前を「ラストオーダー」みたいな形にしておかないと、居座ったりごねたりする人がいるのだろうか。

入浴料300円

入浴料300円。休憩まで入れると600円。休憩代結構するぞ。これだったら街中のスーパー銭湯の値段とあまり変わりない。うちの近所のスーパー銭湯は土日祝料金が700円だったと思う。

それはともかく、面白いのが「休憩燃料費100円」というのが冬期にはかかるということ。寒冷地の宿で冬は「暖房代」を請求するところは珍しくないが、公衆浴場の休憩施設において燃料費を取るというのは初めて見た。ここは冬は寒さが厳しいところなのだろう。

お願い1
お願い2

泉質は「含硫黄-塩化物・硫酸塩温泉(中性低張性高温泉)」。源泉温度は71.6度と相当高い。だから浴槽内で加水して温度を調整しているわけだが・・・。

内湯にも露天風呂にも張り紙がしてあった。

「たまに水を止めていく人がいます 子供づれの人は特に注意してください」

だって。確かに、水が止まっていたら一気に湯温は上がる。そんな状態の湯船に「わーい」と飛び込んだら大変なこっちゃ。

露天風呂の方には、さらに熱心な注意喚起が。

「80度のお湯が出ています 水を止めたら熱くてとても入れません 子供づれの人は特に湯の温度を確かめて入ってください 水は絶対に止めないで!!」

「絶対に止めないで!!」と悲痛な叫びを上げているところを見ると、過去にここで子供が熱湯風呂ショーを演じた事があるとみた。

王湯

川原湯温泉には3つの共同浴場と足湯が1カ所あるが、王湯が一番ポピュラー。むしろそれ以外の共同浴場は一般の人にとっては入りづらい場所と言える。

王湯の内湯は二階まで吹き抜けになっており、入口から階段を下って入る。その気になれば階段の上からジャンプして湯船に飛び込みできるかもしれないけど、怪我するからやめとけ。

露天風呂のついたて

この共同浴場はご丁寧にも露天風呂が用意されている。ただし別棟になるので、露天風呂に入りに行くにはいったん服を着てから廊下を移動しなければならない。

廊下から女子風呂が見える。・・・見えそうで見えない角度がなんだかチラリズム感がある。でもこれ、湯船から立ち上がった瞬間だと見えるんじゃないか?

「いや、見えないだろう」
「見えるんじゃないか?」

などとしぶちょおと話をしながら、露天風呂に浸かる。

実証実験をするには、女性陣を実際に風呂に入れてみてどうなるかというのを確認すれば良いのだが・・・いやいや、怖くてそんな提案はできなかった。

風呂から上がったところで、解散。どこかでお昼ご飯でも、という話もあったのだが、帰る方向が名古屋組と東京組とでは完全に逆方向なので、やめにした。

一泊二日のシンプルな温泉旅行だったが、草津、沢渡、川原湯と三つのいい湯を巡る事ができて良かった。こういうスタイルの旅行は今後もやっていきたいものだ。

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