1998年09月第2週(09/06-09/12)

【09月06日(日曜日)】<82.8キロ>

おやつ:柿の種、チップスター少々
夕食:??

日記が紛失というトラブルがあったので、途中2日半ほどぶっ飛ばし、日曜日から再スタート。さて気がついたら体重はふただび82キロ台に突入したのである。これでようやくスタートライン。ダイエット日記らしくなってきたぞとハッスルしてみたりなんかするのだが、はて土曜日って何を食べたかさっぱり覚えていない。なにがどうなったらこの体重になったのかわからないので、この体重が妥当なのか否かが判断つかないのだ。まあいいや、とりあえず喜んでおこう。わーい。

思い出した。昨日はおとなしく寮の夕食を食べたんだっけ。さばの塩焼きを食べたはずだ、確か。で、それじゃイマイチだということでチップスターを買ってきてウィスキーと共にちびちび食べていた。だけど、「うーん、ウィスキーがいまいちおいしくない」となり、途中でやめたと記憶している。

なんでぇ、昨晩結構食べているんじゃん。それなのに痩せたんだ。へえー。

で、今朝はその時の食べ残しである柿の種とチップスターをご飯がわりにして食べた。やっぱり手元に食べ物があると、自然自然と食べてしまうんだな。ダイエットを志す者は、絶対に手元に食べ物をストックしてはいかんという事だ。

実はこの日も日記が紛失していた。「まあいいや、お昼は柿の種だったしそれくらいなら覚えている」といざ日記をつけてみると、肝心の夕食に何を食べたかすっかり忘れている始末。ほとんど日記らしい日記になっていない今日。

テレビで「発掘!あるある大辞典」という番組を見ていたら、「ビタミンB群の摂取をするためにも、豚肉は食べないといかん」って特集を組んでいた。豚肉=太るというイメージは間違っとる、とも。なるほどなるほど。その番組の中で、「ビタミンBが足りないとついさっきのでき事も忘れるといった事が頻繁におきる」と説明されていた。あ、あれれ、ひょっとして僕が朝何食べたかすぐに忘れるってのは、このビタミン不足から来ているのではなかろうか??そういえば、豚肉ってあんまり食べていないような気がする。

魚食べて和食っぽい食生活を送ってればこれすなわち健康、って単純にはいかないんだなあ。食生活ってのはこれだから難しい。

あれ、待てよ。ということは、豚肉を食べなかった江戸時代以前の人ってのはどうなんだ。みんな健忘症だったとでも言うのだろうか。国民全員健忘症。これはこれですごい国民性ではある。あ、でも国民全員が健忘症だったら、自分自身が「物忘れが激しい」なんて認識はしないんだろうな、きっと。いくら物忘れが激しくっても、「まあこんなモンなんだろう、人間の脳ってのは」程度。

【09月07日(月曜日)】<82.2キロ>

朝食:蒸し白身魚、??、納豆、ご飯、おみそ汁
昼食:揚げ餃子4個、豚汁風野菜煮込み、サラダ、ご飯
夕食:ビール1000ml、五目タンメン、月見バーガー2個、讃岐うどん少々

食事を抜いたら痩せる。こんな単純で当たり前の事を今更のように実感したのが今日の体重だった。へぇーっ、痩せたよ、痩せた。こんなに痩せちゃったよぉ。ここ最近は、一日三食しっかり食べるだとか栄養バランスがどうのこうのって事を気にしていたので、「食事の量を減らす/抜く」といった発想がまったく欠如していた。あるとすれば、「ビール飲むのを減らせば痩せるんだろうけどねえ」というため息混じりの言葉だけ。

ただ、この結果に味を占めて一日二食体制にスライドするとか、そういう間抜けな事を始めるわけにはいかない。たまたま昨日は昨日。これをまねしちゃいけないということは肝に銘じなくては。

そういえば、ここ最近は平日に太って週末に痩せる、の繰り返しみたいな気がする。土日は朝食抜きだから痩せる、としか考えられない。うーん、こういう事実を目の当たりにすると、ちょっと自分のココロが揺れる。

最近、毎日の食事をこうして日記に書き記していてつくづく「全然料理の語彙力がないなあ」って痛感する。「煮物」という言葉がやたらと登場する。○○の煮物、と称する食べ物がなんと多い事よ。本当は筑前煮であるとかうま煮であるとか、いろいろな本名があるんだろうけど不幸にしてそんな名前を知らないから、「素材名」+「の煮物」で一つの料理名をでっち上げているワケだ。

フランス料理のレシピってのも語彙力が無いのではないかということに気づいた。「○○と○○の○○風○○ソース仕立て」なんて、ただ単に食材を羅列しただけじゃん、っていう内容だ。見たまんまやん、と。

と、やはり根が貧乏なのかフレンチだとかそういう「高級っぽい」料理に対して敵愾心を燃やして根拠のない悪口を吹聴していたら、「でも、これって日本人に分かりやすいようにフランス語のレシピをわざわざかみ砕いて説明しているものなんだよな」という事にハタと気づき、急に己の早とちりぶりが惨めになってきてしまった。そそくさとこの場を退散。

サラダバーでサラダをえいえいと小皿に詰め込んだ。「サラダバー」といってもサラダの盛りつけが自由なだけで、おかわり自由ではない。だからこそ、盛り方一つにかくも血眼になるのだ。

効率よくお皿に野菜を盛りつける方法というのを今年春に見いだして以来、実践し続けている。しかし、この度さらなる荒技が開発された。なに、方法は簡単だ。豚汁風野菜煮込みのおわんにこっそりと野菜を投入してしまうのだ。キャベツの千切りなんて投入すると一発でバレるけど、コーンであるとか海草などを投入したって全然バレやしない。タダでさえ具だくさんな野菜煮込みがさらににぎわいを増すのは間違いなし!というワケだ。

このアイディアはお昼ゴハンを食べながら気づいたものだったので、今回は実践できなかったものの次回にはぜひやってみよう。ただし、これを読んでいる少年少女諸君!くれぐれもまねはしちゃダメだよ・・・って、そんなガキどもがこんな日記読んでいるワケないんだけど。

マクドナルドの月見バーガー。「そうか、もうそんな季節か」なんて遠い目をして語ってしまう。ファストフードという季節感のない世界の中でも、夏のシェイクキャンペーンと並んで季節を感じさせる数少ないメニューだ。今年から「チーズ入り」「チーズなし」の二種類が登場ってんで、両方買って食べてみた。どっちもあまり味はかわらなかったけど。

月見バーガーの一番おいしい食べ方、ってのをご存じか。僕は昔マクドナルドでマネージャーをやっていた事があるだけに、ここらへんは詳しい。月見バーガーは、理想的な完成品は玉子が半熟で食べるととろーっととろけるようになっている。これが、一番おいしい。なーんだ、と思う人がほとんどだと思うけど、以外とこの半熟卵と巡り会うのって難しいのだ。できあがったバーガーは保温されてカウンタ奥に陳列されるワケだけど、この間に保温機の熱で完熟になってしまうからだ。だから、でき立てを即座に確保しないと半熟とは出会えない。じゃあ、お昼時のようにお店が混んでいる時がチャンスなのか?というと、これが一概にそうだと言えないところが月見道の険しいところ。「月見」は、玉子を蒸し焼きにする事によって作る。だから、鉄板の上に水をじゃーっとたらし、ふたをするのだ。お昼時、じゃんじゃか月見バーガー作りに性を出したらどうなるか。絶え間なく水が鉄板にかけられるため、鉄板の温度が下がってしまうのだな。こうなると、規程の時間で調理をすると半熟すぎる玉子ができあがってしまう。悲惨なものは、ラッピングする途中に「ぐちゃ」とつぶれてしまったり・・・

と、延々と月見バーガーの話をするのはこの日の夜に「ビール飲んだ」という事実をできるだけ隠蔽したかったから。これで話の矛先はそれたかな?

【09月08日(火曜日)】<83.0キロ>

朝食:あじの開き、ウィンナー、納豆、ご飯、おみそ汁
水分補給:アイスコーヒー砂糖入り
昼食:田舎風カレー
夕食:豚ハツ、鶏もも肉、ししゃも8匹、もやし炒め

ビール飲んで太った、というよりオープラスを寝る前に飲んで太った、という可能性の方がどうやら高そうだ。昨晩は途中でビールを切り上げ、氷がたっぷりと入ったコップにノンカロリーのオープラスを次いでちびりちびりと楽しんでいた。「氷をたくさん食べればそれだけカロリー消費量も増えるはずだ」なんて、かき氷が一人前作れそうなほどの氷もばりばり食べたし。

で、その結果が一挙に83キロまで復活という結果。まあ、水膨れでしょう。あまり気にはしない方が精神の負担が少なくてよさそうな気配。

「顔面引き締めベルト」が意外と話題にのぼる。写真を日記に掲載したからなんだろうけど、「実際のところ、どうなの?」という話を非常によく持ち込まれる。いや、どうって言われても・・・僕の顔をみりゃ、わかるでしょ。今のところぜんぜん効果はなし。そもそも、このベルトは二重あごになっている人に対して絶大な効果を発揮するのだろうけど、僕自身は二重あごではないから効果の測定しようがない。

一つ効果があるとすると、あごの筋肉を鍛えるのに良いかなということだ。あごを縛っているのに等しいわけで、食事をするときもベルトを装着していると確実にあごが鍛えられる。何しろ、クチをあけようとするたびにあごの筋肉が鍛錬されるのだから。僕みたいに鼻炎持ちで口で息をする人間の場合、生きていくためには常に口をあけていなくてはならない。だから、日常生活これすなわちあごの鍛練。最近のワカモノは固いものを食べなくなったからあごの力が落ちている、なんてよく言うけど、「顔面引き締めベルト」を使っているとあごの筋肉はつくやらあご周りの脂肪が減るやら、まあ一石二鳥というありがたい事になるのである。これをお勧めしないわけにはいくまい。

。。。冗談です。あんまり真に受けて薬局で買い占めなんてしないように。

今現在おなかにベルトをまいて、さらにあごにベルトをまいているからなんだか一人SMな気分。こんなのでほっそりするワケがないんだけど、いつも「でろん」とたるんでいる部署を引き締めるというのはなかなか気分がいいもので、一度つけるとなかなかやめられなくなる。まあ、あまり効果を期待しないで装着してみるというのはいいんじゃないかな。

つくづく感心するのだけど、日本人って野菜を食べない民族なんだな。お魚一匹がメインディッシュになった場合、つけあわせってのはせいぜい大根おろしかはじかみ。あとこれでご飯とおみそ汁なんてつけばとりあえずは定食の形態を成してしまうんだから。今日の朝食なんて、野菜と名がつくものは納豆とおみそ汁の中に入っていたキャベツ少々だけだった。

韓国の料理なんてのは、これでもかこれでもかと野菜が入っている。しかもいろいろアレンジされているので、無理に健康を意識しなくても自然と野菜を食べる事ができるようになっている。それに比べて日本の場合、野菜をもりもり食べるということがなんと少ない事よ。なべ料理くらいかな、野菜をどかんどかんと食べる料理ってのは。あとはせいぜい小鉢で料理に華を添える程度。

学生時代、キャベツが冷蔵庫で長期熟成されてしまい、発酵寸前だったので急きょカレー鍋に投入したことがある。肉なし、じゃがいもなし、キャベツともやし入りの奇妙な野菜カレーの誕生だった。「野菜カレー」というジャンルそのものはすでに存在しているので、キャベツを投入したって問題はあるまいという判断だったのだが・・・あさはかだった。これがすっごくまずい。さすがの僕でも「こりゃ食べられないわぁ」とさじを投げるほど、まずかった。何がこんなにまずくしたのかというと、キャベツにしろもやしにしろ水分を豊富に含んでいる野菜だったという事実。カレールーに全部その水分が流れ出てしまったわけだ。生臭い匂いと一緒に。となると、もうカレーの濃厚な香りでも打ち勝てないほど青臭い匂いがしてしまうし、ルーは水っぽいしとさんざんだった。なるほど、だからカレーに投入する野菜というのはにんじんにしろじゃがいもにしろ、固くて水分含有量がそれほど多くないものなのだな。

さて、打ち合わせ時間よりも早く打ち合わせ場所に到着したので、近くのPRONTOでアイスコーヒーを飲んだ。180円という非常にお値打ち価格で結構だったんだけど、味がものすごく苦い。これは一体どうしたことか、何かのトラブルではなかろうかと思わずお店のカウンターの方に振り向いてしまったほどだ。砂糖とミルクを入れるのはしゃくに触るので我慢したが、それにしても苦かった。これが大人の味って奴だろうか。

打ち合わせが終わってから、上司と先ほどの打ち合わせ内容について意識あわせを行うためにまたもやPRONTOに行った。先ほどとは違う店だったので、「今度こそは」とアイスコーヒーを再度注文。さて、お味のほうは・・・やっぱり相当苦かった。PRONTOのコーヒーってのはこういう味らしい。さすがにここまで苦いアイスコーヒーを数時間と間をあけずに飲むというのは辛かったので、観念して砂糖とミルクを投入。するとちょうどよいお味に化けた。もともと砂糖を入れることを想定して作られた味なのだろうか。

お昼に田舎風カレーを食べた。「田舎風カレー」の対極として、当然「都会風カレー」というのがあるはずだ。しかし、その存在をだれ一人として見たことが無いのはなぜだろう。ひょっとすると、勝手に「田舎風」と称して一人ひねくれているんではなかろうか。貧乏人が金持ちを妬むように。

いや、ひょっとすると「都会風」のカレーはあえて自分のことを「都会風」と名乗らないのが「都会風」であると考えているのかもしれない。わざわざ自分が都会風だ、なんて名乗ったらなんだか野暮ったい。やはり都会風ならばスマートにいかなくちゃ・・・というところか。なるほど。

とまあ冗談はさておいて、「都会風」のカレーとは一体何か?と考えてみるとどうも行き着くところはインド料理屋にて提供されている、本格的なカレーの事を指しているらしい。本格カレーと、ジャパニーズカレー。この場合、ジャパニーズが田舎風で、インディアが本格的(都会的)という構図。なんともはや不思議な話だ。
まあ要するに、「田舎風カレー」とネーミングした人は「田舎」=「お袋さん」=「なつかしい味」という事になり、ごくごく典型的なカレーのネーミングとして「田舎風」と名前をつけたのだろう。七面倒なやっちゃ。

ビールを飲もうと思っていかにもお酒のつまみ臭い料理のラインナップとなった。しかし、スーパーのレジで「いかに小銭を減らすか」なんて事に血眼になってしまい、手元に残ったのは一万円札とわずかなお金だけ。ビールの自動販売機の前で呆然としてしまった。一万円札ではビールは買えない・・・。お酒を売っているコンビニに行くとなっても、10分近く歩かなくてはイカンのでさすがにご遠慮願い、泣く泣くウーロン茶でお酒のおつまみを頂いた。この屈辱を胸に、明日は絶対にビール飲んでやると誓うおかでんであった。

【09月09日(水曜日)】<82.8キロ>

朝食:野菜の牛肉巻き、ほうれん草の卵綴じ、納豆、ご飯、おみそ汁
昼食:さばの塩焼き、山菜煮物、ご飯、おみそ汁、漬け物
夕食:お刺し身盛り合わせ3品、くみ上げ豆腐、油揚げ

ビールが飲めなかったことに対する慰めかそれともご褒美かは分からないが、200グラム痩せてくれた。82キロ台突入=いよいよダイエット進行の突撃ラッパ、という捉え方をするようになってから暫く経つので、もういい加減小躍りするほど喜んでもいられない。

昨日、一生懸命クラッシュした「体重折れ線グラフ」を修復していたんだけど、いやー6月から体重が全然変化していないのだな。もちろん、全体的な傾向としては徐々に痩せてはいるんだけど、「82.0キロ」なんて体重は7月にはすでに叩き出しているワケで、本来なら今日の体重である82.8キロなんてちゃんちゃらおかしいのである。ただ、7月頃は体重のアップダウンが激しいので82.0キロをマークした翌日には1キロ太っている、なんてこともザラではあったけど。

そういえば、食堂で牛肉とご対面するってのは久しぶりな気がする。魚の登場頻度が一番多いのは見ての通りだけど、肉に関しては豚肉、鳥肉が非常に多い。やはり、牛肉というのはいまだに庶民にとっては高嶺の花なのだろうか?

僕が子供の頃は、ステーキなんてごちそう中のごちそうだった。月に一度程度の頻度で夕食の食卓にステーキがのぼったときは、あまりのうれしさに逆上して肉をやたらと細かく切り刻んだものだ。・・・その方がステーキを楽しむ「回数」が増えるから。一回あたりの量は当然減るんだけど、小学生の頃のおかでん少年にとってそのようなことは些細な事だったのだろう。

いや、そもそもステーキなんて言い方しないで、「ビフテキ」なんて言い方してたっけ。今となってはこの言葉はほとんど死語となってしまった。「ビフテキ」って言葉には、なにやら成金的なうさんくささと、高級料理としての自信とがごったまぜになって不思議な響きがあった。とにかく、一般庶民が嫉妬するにふさわしい存在価値を放っていたはずだった。

青魚は体にいい、なんてよく言う。DHAがたくさん入っているからだそうな。DHA食べてりゃ頭が賢くなるなんて言うけど、果たしてどうなんだろう。ラットを使って実験では、DHA入りの食事をしたラットの方が賢かった、なんて言う。しかし、ラットにやらせた学習なんてしょせん「迷路をいかに素早く脱出できるか」とかそういうレベルなわけだ。DHAづけの食生活をやって、ようやくそのレベルの学力アップが合った程度。さて、人間様にそのまんま応用できるのかどうかな?非常に疑問だ。年をとってもボケにくくなるとか、そういう効果はある程度見込めるかもしれないけど、偏差値が1以上あがるとはとても考えられない。大体、脳みその状態がヒドくて学習効果があがらないっていうヒトよりも、根気とやる気がないために学習効果があがらないヒトの方が圧倒的に多いと思う。DHAはいいかもしれないけど、それ以前に「集中力を高める成分」を発見し、啓蒙した方がイイような気がする。その上で、DHAをたらふく摂取、と。

夜のメニュー。もう、見るからに「お酒飲ませろ」モードのメニューなんである。これでお酒を飲まないなんていったら、「ブルータスよ、お前もか」なんて思わずうめいてしまうほどの大裏切り劇だ。しかし、現に上記のようビールを飲んでいない。どうしたというのか?いや,今度はぐったりして家に帰り着いた関係で、ビールを買いにいくのが面倒で面倒で断念してしまったのだった。

以前は、お酒のおつまみ購入時にビールも一緒に買っていた。しかし、家に帰ってから日記だとか雑務をやって、さていよいよビール・・・となるとその間の所要時間はだいたい1時間。ビールはぬるくなってしまっているのだな。「これじゃイカン」と、いざお酒だという直前になってビールを買ってくるという戦法をとることにしたのだった。これで、冷たいビールが楽しめる。今更になって「冷たいビールっておいしいなあ」なんて寝ぼけたコトをマジメになって考えてしまったくらいだ。

しかし、家に帰って服を着替え、リラックスしてしまうと精神面もとろけてしまうのだった。「ビール買いに行くの、面倒だなあ」と。で、「ビールやめますか、それとも人間やめますか」で真剣に悩む。悩んでしまったが最後、結局「面倒なことは回避するに限る」とビールは延期・・・

まあ、お酒を飲まないってコトはダイエットにもいいし体にもいいし、喜ばしいコトなんだけど・・・みてろよ、きっと明日こそは飲んでやる。

【09月10日(木曜日)】<82.2キロ>

朝食:ほっけ1/2匹、冷やっこ、ご飯、おみそ汁
昼食:豚肉のしょうが焼き、豚汁風野菜煮込み、サラダ、ご飯、おみそ汁
夕食:ビール1700ml、くみ上げ豆腐、いかの天ぷら、いか入りやきそば

わははは。お酒が飲めなかったということがダイエットの神様にとってはいたくお気に入りのようだ。そのためか、体重が82.2キロとなってくれた。そうか、お酒やめりゃ痩せるのか。

しかし、理性で理解して感情で理解できず。「なに、この体重なんて作為的なモノだ」なんて勝手な解釈をでっちあげ、「正常な体重に戻すためにも、いつも通りのおかでんに戻るためにもビールを飲まないといかん」という方向に話をねじまげた。僕にとって「禁酒」という言葉は縁遠いものなのだ。

人は僕の事をアル中と呼ぶ。確かに、ダイエット日記をざくーっと読み直してみると、お酒を飲んでいる日が大半を占めている。一昔前、青年おかでんは「休肝日は一週間に2日以上?なんだよ、それ。一週間に2日以上飲むな、の間違いなんじゃないの?」なんて疑問に思っていたもんだ。「一週間に5日もお酒飲んでいるなんて廃人だ」とまで思っていた。しかし気が付いたらまさしく一週間に5日程度お酒を飲んでいる始末。ピュアでいられるのは若いうちだけ、なんだなあ。

これで、「ぷはー、風呂上がりのビールってやっぱ最高だわ」なんて明るく宣言してりゃ、まだ「しょーがない奴だな、ビールばっかり飲みやがって」となる。だけど僕の場合、特にビール飲んで「わおー」とはしゃぐ事もないし「「いやあ、ビールってやっぱうまいわああ」と嘆息することもない。じゃ、なんでビールを飲んでいるのだろう?やはり、軽度のアル中なのだろうか。

しかし、僕の場合ほとんどビール以外のお酒には手を出さない。最近ウィスキーに色目を使うこともあるけど、それでも消費量なんて微々たるものだ。ビールというアルコール度数の少ない飲み物を好んで飲む、ということはアル中ではない可能性もあるが?

ひょっとして、ビールには麻薬のように習慣性があるのかもしれない。いや、アルコールそのものには習慣性があるんだけど、それ以外の要素で。しまいには「びぃるぅぅぅ」ともがき苦しみなら禁断症状に苦しむ、なんて。あ、ひょっとするとビールに習慣性があるんじゃなくて、ビールジョッキに習慣性があるのかもしれない。ジョッキの重さに耐えつつ、乾杯のためにジョッキを高く掲げる瞬間のエクスタシー。これが習慣性を産む・・・わけないか。

そんな悩みをふっとばすがごとく、またもや朝ご飯にほっけが出てきた。前回、朝食にほっけが出てきた時は相当なショックを受けて日記でも「朝ご飯にほっけがいかに合わないか」という事を力説していたと思う。そんな僕を挑発するがごとく、ほっけ第二弾登場なのだ。しかも、前回よりも一回り大きいほっけ。これだと、夕食のメインディッシュに出てきても全くおかしくないサイズだ。

味の方は・・・こういう時に限って、脂がのったいいほっけなんだよな。朝から相当まいってしまった。眠気が冷めるどころか、体全体がまったりとしてしまった感じで、なんだかけだるい。

お昼ゴハンで社員食堂に行った場合、どうしても野菜煮込みをおみそ汁代わりにセレクトしてしまうため、摂取カロリーが増えてしまう傾向にある。さらに、サラダがサラダバー形式になっているため、重力の限界まで野菜を詰め込んでしまう。サラダ自体のカロリーは大した事がないにしても、たくさんの野菜を食べるためのドレッシングはカロリーが馬鹿にならない。これでさらにカロリー追加。結局、いくら「メインディッシュのカロリーは300kcal以下」なんて制限を設けたって、サイドディッシュでばかすかカロリー計上してしまうと、カロリー制限なんて元も子もないっつー典型的なパターンなのである。

豚肉の生姜焼きは、日曜日の「あるある大辞典」の結果を踏まえたわけではなく、ただ単にカロリーが250kcal程度だったからセレクトしたにすぎない。テレビで放送されていました、では早速実践してみましょうっていうほどミーハーな態度はとれっこない。自分自身のダンディズムが許さないのだな。やれ、つくづく七面倒なダンディズムだこと。

今晩こそは、ということでお酒のおつまみとなるものを購入してきた。連続して苦渋をなめさせられてきた以上、ここで挽回しないと・・・と平均以上のテンションでビールの自動販売機の前にたった。さて、どれにしよう。ここで目に付いたのは、普段は絶対に買わない1.9リットルの馬鹿でかビール瓶。「おーし、これこそビール再開記念にふさわしいものだ」と、調子に乗って買ってみることにした。1090円のお買い上げ。ありがとうございましたー。

1000円冊を2枚入れ、ボタンを押すと「ごとん」とビールが落ちてくるまでに5秒ちかく待たされた。この間がいかにも「大物登場」の風情があって、柄にもなくどきどきしてしまった。自動販売機メーカーは、この搬出の間は何かぞくぞくさせるようなBGMを流してみては如何か。絶対に買う人のテンションをあげてくれるに違いない。

さて、派手にゴトンとビールが落下してきて、その後にちゃりんちゃりんと小銭が返却される軽い音。ちゃりんちゃりんちゃりんちゃりん、ちゃりん、ちゃりんちゃりんちゃりんちゃりんちゃりんちゃりんちゃりんちゃりん・・・おいおいちょっと待て、いつまでちゃらちゃらお金を言わせてるんだ?ちゃりんちゃりんちゃりんちゃりん。デジタルの入金表示を見てみると、どうも10円玉でお釣りを出しているらしい。な、んなあほな。

しばらくあぜんとしてデジタル表示を眺めていたら、残り90円くらいのところでスカッ、スカッとお金が落下せずに機械が空回りする音がしだした。その瞬間、「100円玉釣り銭切れ」「50円・10円玉釣り銭切れ」のランプが無情にも点灯。釣り銭切れになってしまったらしい。あわててお釣り返却口にたまったお金を回収して勘定してみたが、案の定90円ほどお金が足りないではないか。釣り銭切れでお釣り出ず。なんだよ、これーっ!

じゃらじゃらたまったお釣は、ほとんどが10円だった。中にちらほらと50円玉が見受けられる。100円玉なんて皆無。これじゃお釣りを吐き出すのに時間がかかるわけだよ・・・。しかも、10円玉が50枚以上もあるので、財布が膨れ上がるやら重いやら。なにかとミソをつけられっぱなしだな、今週のお酒は。どうなってるんだろう。

気を取り直して宴席となった。料理のセレクトの仕方を間違えて、いか三昧になってしまったのは御愛敬。今回のメインディッシュは、冷凍加工品として買ってきた炒めもの用イカセットを具としてつくるやきそばである。これはなかなかイケるに違いない、とふんでいる期待の星。

しかし実際のところはさんざんだった。いかの炒めものセットだけですでに十分な塩味がついていて、それ単体で食べられるようになっているのにさらにやきそばのソースが投下されるわけで・・・辛いったらありゃしない。血圧が一気にレッドゾーンに到達する予感がしたので、危険回避ということで半分食べてあとは敬遠した。命あってのものだねだ。

【09月11日(金曜日)】<82.4キロ>

朝食:大根おろし、がんもどき、肉だんごのコンソメスープ、納豆、ご飯、おみそ汁
昼食:松茸ご飯、さんまの塩焼き1匹、漬物、みそ汁
夕食:ビール、おつまみ各種(立食パーティー)

昨晩ビールを飲んだからだろう、体重が200グラム増加した。ただ、ここで200グラム増で済んだというのは非常に喜ばしいこと。82キロ台前半ということで、いつでも81キロをねらえる位置にはまだしがみついているからだ。まあ、今後の努力次第でしょう。昨日はビールにせよ料理にせよ、結構ぎゃふんと言わされてしまったので一区切りついたかな、って感じだし。

どう見ても肉だんごのスープなんて朝ご飯向けのものじゃあない。きっと昨晩の献立だったんだろうけど、余ってしまったのだろう。そういえば副食物でたこときゅうりの酢の物も「ご自由にお食べください」と置いてあったっけ。毎晩毎晩、「食事します」という意思表示をしていながら全く寮の食事を食べていない自分自身に深く反省。

でもねえ、寮の食事を食べないのは会社が忙しいからでもあるのだよ。大体帰宅が10時ちょっと前になるんだけど、寮の食堂閉鎖時間ぎりぎりに食堂に顔を出すと、露骨にシェフはいやな顔をするので「じゃあいいや、食堂での食事はあきらめよう」という事になるわけだ。シェフにとっても自業自得なのだな。

会社の食堂では松茸ご飯定食が今日の目玉らしい。松茸ご飯という言葉にどれだけの魔術があるかは毎年夏頃から「ことしの松茸の収穫は・・・」とテレビで報道されるのを見てもいやというほどわかる。「そんなに松茸松茸って大騒ぎするなよなー」なんて斜に構えている人も結構居るが、これはこれで高級食材である松茸に対するジェラシーが若干含まれていたりして、やっぱりなんだかんだいっても日本人は松茸が大好きな民族なのだろう。

きのこが大好き、と公言する人ってのは案外いない。しかし、松茸好き!って人がこれだけ多いというのはやはり松茸=希少価値の高い高級なもの、というイコール関係が成り立っているからこそなんだろう。「まつたけもいいけど、やはりマッシュルームもいいよね。あっ、でもしいたけでとったダシはこれはこれでおいしいし、シメジご飯なんてのも最高だよね」なんてもうきのこ野郎と化している人が本来ならもっと多くなくてはいけないはずなのにねえ。

まあ、そんな事を言い出せばフカヒレが好きな人は魚をしっぽまで食べなきゃいけなくなるし、つばめの巣が大好きな人はホームレスの住まいである段ボールだって大好きじゃなけりゃいけなくなる。まつたけは好きだけどきのこ類は嫌い、って人がいても別に構わないのだろうな、きっと。料理は味そのものじゃなくて、皿であるとかお店のムードであるとか、そういう総合的なもので楽しむもんだ。まつたけの場合、その「希少価値が高い」というムードが突出しているだけの話なんだろう。

社会人になってから立食パーティーという形態によく参加するようになったが、イマイチそのこつってものを修得していないな、と思う。どうも間が持たないのだ。結局、場つなぎ的にビールをくいくい飲んでしまったりして、自滅してしまったりして。食べ物を確保するのもなかなか一苦労だから、飲んでばっかり・・・ってのが裏目に出ているのだろう。まあ、酔っぱらうほど飲むことはないにしても、どうも満足感が得られないがために「よっしゃ、吉野屋で牛丼だ」なんて馬鹿な行為に走ったりする。今日はそんな気分でもないので、やらなかったけど。

【09月12日(土曜日)】<測定結果無し>

朝食:カフェオレ250ml、ジャンボカレーパン、チーズクリームパン
水分補給:アクエリアス500ml
昼食:冷麺、小ビビンバ
夕食:ビール1500ml、豚汁、合鴨の網焼き、ご飯

東北旅行に出発。朝3時半には出発したので、体重の測定結果はなし。昼前になると、東北自動車道は宇都宮近辺で渋滞するのは目に見えていたので、早めの出発となったわけだ。

ここらへんの行程は、できるだけ記述しない方針にしているので、ご了承のほどを。ダイエット!?日記が旅日記になり果ててしまうのを恐れるのと、いくらなんでもプライバシーの露呈しすぎだ、という危惧があるから。誰とどこにいって、何をしたなんていちいち記述していたら、ホントプライバシーがなくなっちまう。

サービスエリアのそばに鶏とウサギが放し飼いされているゾーンがあり、その脇で朝食。なんかフンの臭いがしてるようなしていないような、わけのわからない朝食となってしまった。

東京出発前にアクエリアスのペットボトルを買ったのだけど、コンビニの店員はわざわざご丁寧にペットボトルをひっくり返して、底の部分を確認していた。なるほど、毒物混入のチェックか。物騒なご時世になったものだよ。

盛岡についたので、冷麺を食べることにした。焼き肉屋に入り、冷麺をすすってみる。ずるずるずる。うーん、おいしい。夏に最適な味。これでこそ、遠路はるばる来たかいがあった、ってもんだ。

冷麺、ってのがあるなら温麺だってあるのかよ、えっ!?と勝手にスゴんでいたら、本当にそういう麺があることを知って仰天。一人イキがっていた勢いのやり場を失ってしまった。

秋田県のストーンサークル遺跡すぐ横にキャンプ地を選定。環状列石のそばにテントが遺跡よろしく鎮座するという奇妙な構図。ひょっとしたらいにしえの謎の力により何かお告げがあったりしないだろうか、と気になったが、特にそういう事もおきなかった。お告げを聞くのであれば、ストーンサークルをあてにするよりお酒をあてにしたほうが良さそうだ。

今までだったら、「テント張るんだったら料理も凝れ。手抜き料理などもってのほか」という態度をしめしてきたのだけど、今回はどうも日和見主義に走ってしまった。豚汁を作ったはいいが、シチューのもととしてすでに切り刻まれた野菜を買ったので、包丁を使う事なく料理が作れた。これを堕落と呼ぶべきなのか、そうではないのか。

(つづく)

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