1年に1回はばんやに通っておきたいよね、ということで今回もやってきた。房総半島の館山よりちょい手前にある、鋸南町の漁港。
いつも冬に訪れている。春から秋にかけて、週末の房総半島はひどく人が多いからだ。
ばんやも混むし、なによりも行き帰りの東京湾アクアラインの渋滞がキツい。それが冬場は緩和されるので、行くなら冬に限る。そもそも、ここで提供される魚自体、冬のほうが味が良い気がする。
2023年02月05日(日)
10時ちょっと前にばんやに到着。
ばんやの営業開始は9時半。まだこの時間だと行列はできていない。夏だったら、10時到着時点で入場待ちになっていることもあるだろう。
初回訪問から20年間ばんやを見続けてきた僕だが、その間の増築、そして撤去といったこの施設の生き様は目に焼き付いている。
「活貝専門・浜焼館」として増床された場所は、今やその跡形もなくなってベンチが置いてある空き地になっている。
お店に通じる道の脇では、網の上でタチウオが干物にされていた。
お店の中に入る。
入り口正面に大きなホワイトボードが並べられ、そこに本日のおすすめ料理がでかでかと書かれている。
インパクトはあるのだけど、とても覚えられない。席に通される前に、このホワイトボードを撮影しておく必要がある。席で見返すためだ。
「ばんやの豪華丼」と名付けられた「大漁御膳」は2,700円。えっ、丼ものでそんなにするの!?と驚かされるが、10種類もの魚介が入っているので「うーむ」と唸らざるをえない。
しかし、イクラとかサーモンとか、房総半島まで来て食べたいと思う人がいるんだな。産地、ぜんぜん別のところじゃないか。
開店30分足らずにして、本日のおすすめの一つ「あら煮」が売り切れていた。
残念?いや、それでいいと思う。どんどんやれ。
というのは、「これは入荷が少ないからメニューに出せないなぁ」と臆するのではなく、少量でもメニューとして出す心意気が気に入っているからだ。
おすすめ料理をざっと眺めていて、「・・・?」という感想だった。
あんまり食指が動かないからだ。
あれ?ばんやってこうだったっけ?と。
というのは、値段が軒並み高いからだ。昨今の物価高の影響だろう、料理名とともに目に入ってくるお値段のせいで、「これはぜひ食べたい!」と思える料理が少なかった。
独身時代と違って、今や妻子がいる立場だ。「気になるものは全部頼んじゃえ!」とニヤニヤしながらどんどん頼んじゃう、という無茶ぶりはできなくなった。
いや、結婚して夫婦ふたりのときは、まだ「えいやっ」と注文できた。「食べきれない分は家に持ち帰ればいい」と開き直って。でも、いよいよ子どもができると、さすがに抑止がかかる。金銭面というよりも、精神面で、だ。
ばんやであれこれ頼みまくって食べまくる、となると時間がそれなりにかかる。1時間は必要となる。この時間は幼児にとって退屈極まりない時間であり、なんとか脱出しようと椅子の上でもがくようになる。
そっちに気を取られ、食事が楽しめる状況ではない。ましてや、お値段が高いともなると、おいそれと頼めない。子どもはどうせ魚を食べないし。(食物アレルギーの懸念があるため、現時点では相当外食に制約がある)
本日のネタ欄。
いろいろあるけれど、毎回ベンチマークとしてチェックしている「刺身六点盛」を見ると
アジ、ワラサ、マグロ、タイ、ヒラメ、ヒラマサ
という構成だった。言っちゃなんだが、地味な構成。
ばんや、マグロを使った料理がちょくちょく存在するのだけど、目の前の漁港で水揚げされているのだろうか?もちろん近海ものなわけはない。
僕なんかは、「わざわざマグロやサーモンをばんやで食べる必要はない」と考えているのでパス。(ただし、マグロのカマがあったら、それは安くて量が多くて素敵なので、頼む)
だいたい10時の入店で、本館は満席だった。
新館に行ってくれ、と指示される。おっ、ここ最近は本館で食べることが多かったけど、久しぶりに新館だ。
冬とはいえ、やっぱりお客さんの数は多い。ちなみに11時ころには満席となり、入り口には待ち行列ができていた。やっぱりこのお店で快適にご飯を食べたければ、「朝ごはんとも昼ごはんともいえない、微妙な時間」に訪れたほうがいい。
セルフの給茶機と、湯呑みやコップが並ぶ。昔っからこれは変わらない。
(つづく)
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