ラーメン家二郎を作ってみよう(その2)
とはいっても、ラーメンのスープから作ろうっていったってどうやって作ればいいのかさっぱりわからん。自炊は好きなので料理を良く作るが、ラーメンのカエシやスープって作ったこともないし、どうやって作るのか想像もできない。
幸い、先述の野菜増し掲示板で「家二郎」を研究するスレッドがあって、先達たちの研究成果を以前読んだ事がある。どうだったかなあ、とおぼろげな記憶をたどりながら、食材をそろえてみた。なにしろ、急に思いついた企画だ、何が必要だったか、あまり覚えていない。
結果、買いそろえたのがこちらの食材。
麺は、「伊之助三代目」という生麺の、太麺タイプを購入。これでもまだラーメン二郎と比べて細いが、仕方がない。あれを完全に再現しようと思ったら、それこそ自家製麺しないと無理だ。1袋3人前入り、420g。うん、一般の二郎における「大」よりやや多め、くらいかな。「○二郎」(二郎の亜流店)のちょい増し、くらいだろうか。
そして、トッピング用としてブタバラ肉400g、キャベツ1玉、もやし2袋、青森産ニンニク。キャベツ、オーストラリア産だったけど1玉158円。随分と安くなったねえ。やっぱり、キャベツをどっさりとトッピングしたいところなので、このお値段は助かる。
スープをとるにはどうすればいいか分からなかったが、玉ねぎ、にんじん、長ねぎ、にんにく、しょうがを用意してみた。ホントにこれで大丈夫かな。やや不安。ブタの背脂が入手できなかったので、代わりに牛ラードをもらってきたのだが、検討の結果やっぱり不採用。むちゃ言うな、ラードじゃ全然味が違うぞ。似ても似つかない味に化けてしまうこと必須。
そして、一味唐辛子と、味の素。やっぱり、化学調味料が無いと二郎ではない。科学の進歩を、見せつけてくれるわ。
食材は以上なのだが、「せっかくだからちゃんとしたラーメン丼に盛りつけたいよな」という気になって、食器売場で適当な大きさのドンブリを買ってみた。600円。どっしりとしているので、きっと豪快に盛ることができるだろう。
これら全ての買い出しを終えて、帰宅したのが夜の10時。・・・今から仕込み開始ですかい?食べられるの、一体いつになることやら・・・。
22時半、ようやく仕込み開始だ。野菜増し掲示板で、先達が苦労して家二郎を実現させているレシピを参考にさせてもらうことにした。
まずは、ブタバラ肉を2時間ほど煮込むことから開始だ。両手鍋いっぱいにお湯を張り、中火のやや強めで煮込んでみる。
この水が、スープとなり、そしてブタがトッピング用のブタとなる。一挙両得だ。
30分経過時点の鍋。
ブタからアブラが溶け出してきて、お湯がややにごってきた。豚骨を使っていないから、どれだけうま味が出てくるのか激しく疑問。
ブタをアップで撮影してみる。
うむ、少なくともブタはおいしく仕上がりそうだ。30分煮た程度では、まだちょっと堅い。
1時間経過時点のブタ。
ずいぶんと柔らかくなってふにゃふにゃになった。もう、この段階でもタレに漬け込めば食べられそうだ。
脂身の部分だけ、ブタ本体から切り離した。二郎のスープはこってりでないといけない。アブラは後でゴリゴリやって、スープと渾然一体にしないといけない。
ただ、まだそれには早いので、一度肉も脂身も、そのまま鍋に戻した。
ここから香味野菜を投入していく。何でも、あまり野菜を煮込みすぎると野菜臭くなってしまうらしいので、ブタとは時間差をつけて煮ると良いらしい。先達がそう仰っていた。
まずは、生姜を丸ごと投入する。切れ目とか入れなくていいのかな?皮はむかなくていいのかな?よくわからないけど、まあいいや、そのままどぼん。
たまねぎを1玉、入れる。
玉の半分くらいまで、八分割で切れ目をいれて表面積を増やしておいた。これで味がスープに放出されやすくなるはず。
にんにくも2かけ、入れる。
既に皮がむかれているにんにくを買ったので、皮むき状態だ。しかし、以前テレビで「皮付きのまま、ドボンと寸胴ににんにくを入れている」という光景を見かけた事があるんだが、これで良かったのかな?
後でトッピングのヤサイとして使われるキャベツの芯を、一玉分入れる。太い茎の部分も、切り取って鍋に放りこんでおく。
野菜増し掲示板のレシピだと、ニンジンは入っていなかった。しかし、既に買ってしまった以上使わないのももったいないので、1/2個だけ入れてみることにする。
同じく、ネギも入れてみる。これもレシピには無かったのだが、どこかの二郎で青ネギを入れているのを見かけた記憶があるので、とりあえず。でも、あまり自信がないので、少しだけ入れておくにとどめた。
野菜類を全て投入した状態のスープ。ここからさらに1時間煮込む。
仕込み開始から1時間半経過のスープ。ブタから脂を切り離した効果てきめんで、脂がより一層スープに浮いてくるようになった。しかし、表面に幕を作るほどの量ではない。やはり、背脂がないと物足りないか?
菜箸で、鍋の底をこするようにスープをかき混ぜる。別に、かき混ぜないといけないくらい底に沈殿物があるわけではないが、店の雰囲気を出そうと思って。
これが、菜箸でなくてモップの柄とかでやれば、よりお店っぽくなってgoodなのだが、この鍋のサイズでそれはむちゃなのでやめておく。
鍋の見張りをしている間に、ニンニクを刻んでおく。国産にんにくなので辛いぞー。臭うぞー。
でも、家二郎だから、誰にも気兼ねなくニンニク入れ放題だぞー。楽しみだな。
1時間45分経過時点のスープ。うまそうなのだが、どうも臭いが二郎ではない。これは、ただの・・・ポトフだ。
なるほど、確かにポトフに使う具が入っている。コンソメのかわりに、豚肉でダシをとっている。これに塩胡椒すれば、ホントにポトフのできあがりだ。
これがラーメンのスープ?何か全然違うものを作っているような気がしてならない。
ちょっと不安になる。いや、ちょっとじゃないな、相当不安になった。
気をあらためて、カエシを作る。ラーメン二郎は、「カネシ商事」という聞き慣れないところが作っている「ラーメン二郎専用醤油」を使っていて、これは一般での入手は不可。二郎のパンチの効いた味は、このカネシ醤油が非常に重要なのだが、入手できないなら「似たようなもの」を作るしかない。
作り方がわからないので、レシピを参考にさせてもらいながら、自分なりに配合をかえてみた。
濃い口醤油200ccに、本みりん大さじ3、料理酒大さじ2。スープで割った後の事を想像しながら味見してみるが、さっぱりわからない。どれくらいの辛さが適量なんだろう。ええい、適当だ。でも、味が不安だったので昆布つゆを小さじ1、隠し味で追加。
煮込み中のスープからお玉1杯分、カエシに入れ、火にかける。お酒が入っているので、煮きってアルコールを飛ばさないと。
しばらく沸騰させ、冷ます。
一人暮らし用の家のため、電熱コンロが1つしかないので、鍋が狭いキッチンを行ったり来たりする。
うーん、これだと醤油の風味が沸騰のせいで飛んでしまいそうな気がするけど・・・まあいいか。
そうそう、科学の力は万能です、ってところを見せつけておかないと。カエシに味の素を大さじ1杯、入れておいた。
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