ネオ屋台村スーパーナイトな奴ら

2010年6月11日(金)になんとなく行われたBBSのオフ模様をお伝えする。

有楽町駅

オフの名前すら開催後に決めたくらいの、ゆるいオフだった。

車による移動屋台が、オフィス街のランチ時になると出没する。バンの後部座席を改造したもので、初期投資がもっとも安い飲食業として、ちょっとした注目を集めた時期もあった。

ただ、それが違法駐車であったり、保健所に無申請であったりで何かとトラブルが多い。ゲリラ屋台状態。

そんな混沌そちている個人屋台業者を束ね、公開空き地の利用許可をとりまとめたり各地に屋台を斡旋しているのが「ネオ屋台村」という組織。

そんなネオ屋台村が都内各地にコロニーを作っているのだが、そのうち大規模なのが有楽町にある東京国際フォーラム内のもの。最大規模、といってもせいぜい10軒程度なのだが、屋台同士客を食い合わないようにするにはこれぐらいの規模感でコロニーを作るのがちょうどよいのだろう。あまりに店舗数を増やすと、集客力が増える反面過当競争になる。

そんなネオ屋台村は、原則「サラリーマンやOLのランチタイム用途」として昼のみ姿を現す。しかし、2010年6月からは、国際フォーラムの敷地内で月一回、「ネオ屋台村スーパーナイト」と称して夜営業もやることになった。昨年は1回限り・一日限りの開催だったのだが、好評につき今年は回数を増やしたらしい。

ハイネケンともタイアップしたようで、ビールもある。飲んで、食う事ができる「ビアガーデン風テイクアウト弁当宴会」の完成だ。

そんなイベントに参加しましょう、というのが今回の企画。

野外イベントのオフの場合は「参加できそうだ」「気分がいいので行くぜ」という人が三々五々集まって、現地で出会えばラッキーですねという緩い集まり方をする事がある。いわゆる「ル・マンスタート」方式であり、当サイトのBBSとしては「オクトーバーフェスト方式」と呼称している。

事前に面子を募ったところで人が集まるかどうかわからないし、調整するのが面倒くさい。幹事やりたくないねぇ、という時に採用される。だから各自、「携帯版アワレみ隊OnTheBBS」のURLを携帯電話に登録しておき、随時書き込みをチェックしながら参加状況や合流場所を確認することになる。

告知ポスター

東京国際フォーラムはもともと東京都庁があった場所に立てられた、ガラス張りのバブリーな展示・イベント施設。建物が二棟あり、その間が公開空き地になっている。そこが会場。

ポスターを見ると「株式会社東京国際フォーラム」となっているが、多分その株式のほとんどを東京都が持っているであろう、第三セクターだ。立地、そして建物の構造から運営コストが馬鹿にならないため、都知事に石原慎太郎が就任した際にボロカスにこき下ろした施設ではある。

だから、こういう屋台村のようなイベントは本来大歓迎だろう。もちろん、膨大に排出されるゴミ処理問題だとか、トイレだとか、コストは嵩む。でもそれを差し引いても、「東京国際フォーラムに行けば何かあるぞ」という認知が一般に広がればもうけモンだ。

そういえば、つい1カ月前も、国際フォーラム内にある「ごはんcafe」でオフ会やったばかりだったっけ。最近何度も来ているな、ここ。

目立たない
奥に入っていくと屋台村が展開されている

イベントは18時から22時の間に開催、ということが告知されていた。

ただ実際は、屋台の準備ができ次第順次営業開始していたようだ。人気投票するイベントではないので、そのあたりはラフなのだろう。

今回、直前まで参加できるかどうか分からなかったおかでんだが、ようやく作業に目処がついたので17時過ぎに参戦表明。現地へと向かう。

参加するかどうか態度保留だったBBS常連の「たかはし」さん(最近では「ラーメン博物館オフ」でご一緒している)から、メール連絡有り。現地に先乗りして場所を確保するとのこと。

ただ、18時過ぎの時点で既に「公称500席」はほぼ埋まっており、この時点で相席を確保するのがやっとだったらしい。まだ日が明るいうちは、カフェタイムとしてお茶している人と、早くから飲む気満々な人とが入り乱れていたようだ。

その後、相席の方が撤収されたので、円卓+椅子4脚を確保。ただ、目を離した隙に椅子を別のところに持って行かれそうになったり、日没前から既に激しいバトルが展開。

今回はたかはしさんが前乗りしてくださったので助かったが、19時過ぎなんぞにノコノコ現地入りしていたら確実にアウトだった。これは次回以降の参考情報として強調しておく。

もちろん、「席が確保できないリスク」も考慮に入れて今回はオフを企画はしてあった。「人が多くて座れません」or「人が集まらないのでオフの形態になりません」ならば、そこは屋台村の料理のことだ、テイクアウトして家で食べればよい。ビールを傍らに置いて。

国際フォーラムの会場は、有楽町駅方面から見るととてもイベント開催中には見えない。木々に隠れていて、屋台の姿が見えないからだ。それでもぐいぐいと東京駅方面に歩いていくと、屋台バンが並び、椅子と机が並んでいるのだった。正直、地味だ。

地味だけどお客さんがいっぱいなのは、庶民がこの手の「安くてなんか非日常的」なグルメイベントに飢えているからだ。同時期に赤坂サカスでやっているラーメンイベントが悲惨な客入りだと評判になっているので、全ての野外イベントが無条件に成功するわけではないのだろうが、それでもニーズは以前より確実に高まっていると思う。

あと、この国際フォーラム中庭は、有楽町駅方面からJR京葉線の東京駅を結ぶ連絡道の役割も果たしているのだった。JR京葉線はディズニーランドに行く際に使う路線なので、知っている人も多いとは思うが、とにかくとてつもない場所にある。東京駅を名乗るのは無理だろ、というくらい地下深くだし、東京駅からズレている。むしろ、お隣の有楽町駅から歩いた方が近いくらいだ。よって、国際フォーラムで何かイベントがあると、その存在を知らない人であっても「あれ?何かやってるぞ?」と気付く事になる。

新聞紙を広げる人もいる

おかでん18時40分過ぎに現地入り。BBSで随時状況は報告。

この時点で、4人がけの円卓をたくさん占領しくっつけ、持ち込んだ清酒瓶を並べて宴会を始めている団体もいる。移動屋台という性質上、エスニックや洋食が多い。だから清酒にあう酒肴かというと疑問は残るが、とにかく飲みたかったのだろう。

他のお客さんも来る以上、あんまり大人数で来るべきではない。ここは居酒屋ではないし。ちょっとこのグループは場の空気が読めていない。

500席、ということだが、実感としてはもっと少ない。カウンター状の立ち席などで相当キャパ数のサバ読みをしたんじゃなかろうか、というくらいだ。スペースはまだ十分余裕があるので、倍の1,000席にしてもいいくらいだ。コスト見合いというのはあるだろうが、ぜひ主催者には検討してもらいたい。

おかでん到着時点では、立ち席に若干余裕があったものの、椅子席はもう完全にアウト。空いている椅子を探すのが難しいくらいだった。そのため、早くもこの時間にして新聞紙を地面に敷いている人がいた。オサレな場所なので、あまりこういう光景は美しくない。

他には、モニュメントの上にまたがって飲み食いしている人もいたし、20時過ぎになると新聞紙すらなく、地べたにそのまま座り込んでいる人まで出てきていた。

恐らく、席が無いからと自宅にテイクアウトした人はたくさんいたはずだ。でも、屋台村としては長居されるよりもテイクアウトして場を立ち去ってくれた方がありがたいっちゃあありがたいんだろうけど。

お酒はビックカメラでも買うことができる

アルコールは、屋台として1つ出ている。本来カフェとしてやっている屋台のようだが、夜仕様ということでカクテルも扱っていた。

それとは別に、屋台ではないテントで、ハイネケンやワインを売るブースが敷地内に二つ。

手軽に買うならこのどちらかが選択肢となるが、国際フォーラムのすぐお隣がビックカメラ有楽町店。ここはビック酒販という酒売り場があるので、そこで仕入れるのも吉。値段が安いし、ビックポイントもつく(ただし、ビールの場合は1%還元、その他酒類は6%還元と率は家電製品より低い)。

おかでん到着時点では、たかはしさんがビックに買い出しに行っており、梅酒、ビール数本を確保済み。到着早々、ありがたくビールを頂く。乾杯。

※現在のネオ屋台村スーパーナイトは、外部からの飲食物の持ち込みは禁止になっています。

ハイネケンブース

ハイネケン屋台。

唯一の企業ブースということもあって、人を多く配置する余裕がある。

ビールを頼むと、ニコヤカかつ速やかに提供してくれる。完全にイベント慣れしているようだ。こういう野外イベントで、小難しい顔をして二度注ぎして泡のバランスを絶妙に、なんてやっていたら「早くしてくれ」とお客さんからいわれるに決まっている。その点、ここのお店の人はスムーズでありながらナイスなビールを提供してくれていた。

ハイネケン400円。300ml弱?入る紙カップでの提供。リユースカップ、と称してプラカップの利用を選択すると300円になるようだ。「ようだ。」と推測形で書くのは、お店側に「ビール1つ!」と注文すると無条件で400円の使い捨て紙カップになったということと、店頭ではあまり積極的にこのリユースカップを紹介していなかったから。実際、客席を見てもリユースカップを使っている人はあまりいなかったように見えた。

ビールの他にワインやチューハイも扱っていた。ワインに至っては、「ボトル売り」もしていた。飲ませる気満々ではないか。なんて素晴らしいんだ。

既にわれわれのテーブルには缶ビールが手配済みであり、割高なハイネケンを飲む必然性はない。しかし、紙カップがないと梅酒他の持ち込み飲料を飲む術が無いのだった。容器目当てで、ハイネケンご購入。
ただ実際ハイネケン飲んで思ったが、冷えたビールは美味いのぅ。外部調達してきたビールはぬるくなってしまっててんでダメだった。今後、夏場になるとますますその傾向は顕著になるだろう。安く飲む気ならば、クーラーバッグ及び氷、そして紙コップの持参は必須と心得よ。

ばくだん亭
タコライス屋
和風おつまみの店
韓国料理もあるぜ

とりあえず最初のいっぱいを飲んだところで、食材調達に出撃。ビュッフェ形式の店よろしく、それっと全員で手分けしてやりたいところなのだが、さすがにそういうわけにもいかない。貴重品が盗まれる危険性は当然として、それ以上に椅子と机を強奪される恐れがある。必ず、「あ、ここ既に使ってますんで(椅子とか机とか持っていくのダメです)」と繰り返し言える、気が強い人を残しておかないといけない。

ずらりと並んだ屋台。整然と並んでいるところを見ても、ネオ屋台村という組織は単に「場所の斡旋」だけではない事がわかる。多分、この屋台はここで、何時に現地入りして、なんていう細かい調整を事前にしているのだろう。

屋台は多岐にわたっている。ざっと挙げてみようか。

ギリシャ料理:スプラギ
軽食:ごろも・芋だま・ナゲット
和食:焼き鳥・唐揚げ
南米料理:タコライス・南米ドッグ・タコスロール
カレー:パワー印度めし・チョーメン・枝豆

ごめん。ここまで書いていて面倒臭くなったのでやめる。まあ、とにかくいろいろあるってことだ。全17店舗。

ランチ営業をやっているお店がそのまま夜もやっているのかと思ったが、どうもメニューを見る限りは一部夜用にアレンジしているっぽいがどうだろう。ランチだと、どうしてもご飯などの主食ものがないと商売になりにくいが、夜、しかも酒肴的位置づけだとご飯というのはむしろ邪魔だ。何店舗かでいろいろ料理を買い集めてみたら、ご飯ものばっかりになっちゃったよママ!というのはお客からしたら困る。さすがにそこはいろいろ考えたか。

値段はどこも500円が一つの目安になっているようだ。ワンコインで買える、というのを意識しているっぽい。もちろん、簡易な酒肴は300円などと500円以下のものもある。

手分けしていろいろ買ってきた

買ってきた料理いろいろ。

そういえば、普通屋台村の料理ってテイクアウトが基本だからランチボックスに入れられて提供される。しかし今回は紙皿による提供も何品かあるな。やっぱり夜用のスペシャルバージョンってわけだ。

実際、昼に食べてもおかしくない、といった風情のご飯ものなお店というのは行列が少なかった。酒肴っぽいメニューを前面に打ち出している店の売れ行きがよかったようだ。また、ケバブは肉料理だし一見酒肴に向いているが、「がぶりと(ピタパンを)かぶりつく料理」故に多人数でシェアをするには不向きと判断されたようだ。こちらも行列は若干短め。

チーズなどのおつまみは早い時間に売り切れていた。手軽な酒肴に人気が集まっていたらしい。

われわれは、どちらかというと「食べたいものを、買う」ではなく「ご飯ものはスルーしつつ、でも行列が短い店で、買う」というスタンスをとった。店の数が多いので、「コレはぜひ食べたい!」というのを絞り込めないからだが、それ以外にも客さばきのスピードが各店舗どこも大変に遅いからだ。列がいっこうに進まない。

これは、車改造型屋台の宿命。既にできている弁当を山積みして売っているなら兎も角、オーダーが入ってからその場で調理・盛りつけをするのが基本。それを狭い車内で、店員さん一人でやっているのだから「効率化」なんて到底無理だ。そんなわけで、「たかが数人の行列」といっても侮ることなかれ。相当時間がかかる。これはお昼の通常営業時であっても一緒。

料理1
料理2
料理3
料理5
料理6

料理詳細。

実はおかでん、こういう席では飲むのとおしゃべりに没頭するため、ほとんど料理を食べていない。だから味のコメントはできかねる。それにしてもいろいろなバリエーションがあるものよ。車の中で作って提供したとは思えない。もっとも、下ごしらえは自宅のキッチンでやればよいわけだから、「鳳凰の形をした蒸し鶏ときゅうりの冷菜」みたいな大作を志向しない限りは不可能ではないわけだが。

「インドめし屋ラーガ」。おつまみ盛りあわせ、チョーメン(素の焼きそばの上にキーマカレーとチーズが載っている)。

「Caffe Latte」。合鴨ロースのオリーブオイル風味、マグロ尾肉のガーリックソテー。

「デリキムチ」。チャプチェ、トッポギ。

このほか、掲載はしていないがスリランカの自家製チョリソーもあった。

スパークリングワインを開けてみる

追加の買い出し、お手洗いには結構時間を要する。だから、この場に二人で訪れるというのはお勧めしない。一人が離席している間、間が保たなくなるからだ。一人なら、確実に席に戻ってきた時点で席が誰かに奪われているだろう。三名以上、できれば四名程度のグループが一番都合が良さそうだ。われわれの場合、途中から合流した人も入れると合計5名のグループだった。

おかでんはトイレに行く際も、追加買い出しに行く際も走った。待たせたら悪い、と思ったからだ。そこまで気にすることはないんだけど。

そんな小走り状態で追加買い出しに行ったビックカメラだが、さすがに皆考えることは一緒で、ビール類は全部ぬるいのしか置いていなかった。冷えた奴は全部出払ってしまったらしい。時間と共にぬるくなった、ならまだしも、「最初からぬるい」ビールではどうにもならない。こういうときは、有楽町駅にあるコンビニ、NEWDAYSで買うのが吉。でも恐らく、そこも同じ事態になっているとは思うが。

ビックでは、「漫画『神の雫』で紹介されたスパークリングワイン」として、スペインの何とかとかいうスパークリングワインが売られていた。値段が1,200円弱と手頃だったので購入。せっかくだから、何だかこういう非日常的な飲み会もいいんじゃあるまいかと。

ただおかでんはこの漫画を読んだことがないので、どういう表現をしてよいのか分からず。「ふむ」と言ったまま黙ってしまった。うわ使えねぇ。

早々に撤収開始する店

われわれの目の前には、「スプラギハウス」という屋台が出ていた。見る限り、ケバブ屋台と一緒に見える。ぐるぐると回転する肉塊を大きな刃物で削り取り、ピタパンに挟んでいるので、外見上の違いはわからない。どうやら、トルコだと「ケバブ」で、ギリシャだと「スプラギ」と呼ばれる似た料理らしい。

「最近あの手のケバブ屋台は良く見かけるようになったけど、回転する肉を交換しているのって見たことがないな。どうしているんだろう?」
「削り終わった時点で販売終了なのでは?」
「じゃあ、売れ残った肉はどうするのよ。すぐにお持ち帰りにできるように、ピタパンに包んでラップして店頭に並べるのかな?」

謎が多い。

そんな会話をしていたら、21時40分過ぎにはこのスプラギハウス、早くも撤収に取りかかっていた。あらら、22時閉幕のイベントだが、終了が早い。

片付けの様子を見ていたら、余った肉にラップをぐるぐる巻きにしていた。あの様子をみると、どうやら次の日も使うらしい。という事は、われわれが見ていないだけで、実は営業中にも肉交換ってのは行われているんだろうな。トイレットペーパーが切れたので補充するような感覚で。

その片付けを合図にするかのように、各屋台もわらわらと片付けを開始し始めた。なんとも素早い。「売れ残りは半額で!」と最後まで粘っているような屋台は一つたりともない。普段ランチタイムの短期決戦に慣れているので、この長丁場はちょっと疲れたか?

いや、多分、この手の屋台村は主催者側から常に「○時までに入場。○時には完全撤収」と厳しく指導されているだろうから、時間厳守の習性があるのだろう。

どんどん撤収が進められる

22時頃になると、会場内に「ほたるの光」が流れ出す。帰れ、と。

それと同時に、机や椅子のレンタル業者さんが資材の片付けに入るし、警備員さんが現れて撤収を促すし。何とも切れ味鋭い終わらせ方だった。

ごみ箱は敷地内に完備されているので、ごみ処理を気にしなくて済むのは大変にありがたい。さくさくとテーブル上のごみを片付け、撤収。

流れ流れて上野まで来てしまった

ここからは余談。ネオ屋台村スーパーナイトの話題はおしまい。

スーパーナイト終了後、せっかくだからもう一軒、という話になった。結局酒を調達するのが面倒だったし、話が尽きることがなかったこともあって一同あんまり飲んでいなかったのだった(一名、途中参加の人は既に酒飲んでから現地入りしてきたのでイイカンジだったが)。

そこで、全員東京都北部方面に住んでいるということもあり、上野界隈でなんとかしようぜ、という話になった。御徒町で降りて、上野まで歩きながら店を探す。途中、先日オフ会をやった「故郷味」があったが、そこはスルー。また犬肉食べるのはちょっといいや。

さっきの屋台料理は大変に肉肉しいものだった。気がついたら肉率高し。

「なんか野菜スティックなんかを食べたいやねー」

なんて言いながら歩いていたら、あれれ、もう上野駅近くまで来てしまった。店が無いぞ。案外上野界隈って、夜が早い町だったようだ。

途方に暮れ、たまたま目についた朝鮮料理店に飛び込むことにした。退店後ようやく気がついたのだが、肉の大山の隣にあるお店。

つきだし

突き出しが3品出てきた。この品そろえの良さはさすが朝鮮料理の店。

外国人の日本滞在記blogでは、よく「居酒屋の突き出しにカネをとられてびっくり。ふざけんなコラァ」という内容をみかける。頼んでないものを勝手に持ってくるわ、カネとるわ、詐欺かこれは?というわけだ。その通りだと思う。その点、こういう3種盛りが出てくればお金取られても納得がいく。砂肝、もやしキムチ、小じゃがいも。

マッコリ

「マッコリに最近目覚めまして」

という人がいたので、目覚まし替わりにマッコリを頼む。さすがにこれからビールを飲むほど胃袋に余裕はないし、かといって焼酎頼むと、完全に帰らぬ人となってしまう。今日は金曜日だからまだ良いが、ド平日だったら翌日仕事にならん。

ユッケ

「ユッケがある!ユッケ!」

という声が挙がったので、ユッケ注文。これはおかでんの狭い経験の範囲内だが、どうもユッケは女性が好む料理のような気がする。焼肉屋で様子を見ていても、大抵ユッケを頼むのは女性のような気が。なぜだ?あれは。

煙もくもくで脂ぎっとりの肉を食べるよりも、あっさりと食べられる赤身肉の生が性に合っているからだろうか?

そういえばどうでもよいが、おかでんが昔いた職場では、女性たちが「生レバの会」なるものを月イチのペースで開催していた。名前の通り、女だけで集まって、生レバーをつつくという集まりだ。プロパー社員、派遣さん、秘書さんと分け隔て無くみんなで生レバー。男にはよくわからん趣味思考だ。

「なんで?」

と聞いてみたら、

「だっておいしいじゃない」とこれ以上議論の余地無し、という回答が返ってきた。なるほど。

ちなみに生肉だが、食中毒リスクが高いために厚生労働省や食品安全委員会では「危険」と何度も警告を出している。新鮮な肉を使っているから、なんていうのは何のリスクヘッジにもなっておらず、利口な人は生肉に手を出さない方が賢明だ。なお、法的には拘束力がないため、生肉を飲食店で提供しても罰則はない。
ちなみに鶏肉の場合、生肉を食べる人は食べない人と比べて食中毒菌の感染率が77倍高い、というデータがある。それでもあなたは生肉を食べますか?という事をよく考えた方がいい。

青唐辛子チヂミ

このお店はチヂミの種類が豊富にあったので、何か一つ頼んでみる事にした。チヂミだったら、本日二軒目のお店であってもさくっと食べることができる気軽な料理だ。

辛さ表示がメニューにはついているので、一番辛いとされる「唐辛子チヂミ」を頼んでみることにした。お店の人が「辛いですけど大丈夫ですか?」と聞いてきたが、「大丈夫です。できることならもっと辛くしてください」とお願いしてみた。

このお店のメニューには、「辛さの調節は可能」と大きく明記されている。ここはぜひ、辛く。

・・・で、出てきたのがこちら。ダッチオーブンの蓋を裏返したような鉄板の上に乗せられての登場。

ええと、真ん中に輪ゴムのように、赤い唐辛子が一つ見えますね。あれれ、これで唐辛子チヂミか。タレの方が辛いのかな?

タレを付けて各自食べてみる。うん、確かに辛い。いや、なかなか爽やかな、ただし一般的な人からすると相当きつい辛さだぞ。「これは何だ?」「タレか?」「あっ、違う、このネギみたいな輪切りの青いのが、青唐辛子だ!」

このチヂミ、輪切りの青唐辛子がびっしりと入っているのだった。ひょう、すげえぜ。あまりの潔さに感動。

で、これをたべたつつ甘いマッコリを飲むとこれがまた杯が進むんだわ。これはなかなかナイスな掘り出し物であったよ。

気がついたらお店の閉店時間になり、お会計を済ませてお店を後にした。閉店時間であると告げられなかったら、まだあと1時間は余裕でこの店に居座っていたと思う。

つくづく思うのだが、最近腕時計をしている人が少ないため、終電時間などに随分ルーズになった気がする。時間確認をする際、いちいち携帯電話をとりだして、画面を開いてようやく時刻がわかるというのは結構面倒。

その結果、上野駅で解散をした際、「徒歩で帰ります」「行けるところまで行って、そのあとはタクシーです」「同じく行けるところまで行って、あとはもうシラネ」という人などばらばら。みなさんよい週末を。

というわけで、ネオ屋台村スーパーナイトに行ってきましたの会だったが、会話主体でありあんまり料理に主眼が置かれなかった珍しいオフ会であった。料理、行列に並ぶのが面倒過ぎる。あと、食欲増進ドリンク(=ビール)がぬるいやら調達が面倒やらであんまり飲まれなかったのも、会話主体になった一因。このネオ屋台村スーパーナイト、今後毎月開催ということだが、毎月やるというのはちょっと面倒っちい。今年に関してはあともう一回くらいはやってもいいけど、なんなら一年に一回くらいのイベントでもよいかも知れないと思っている。

(2010.06.13)

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