先日、モンシェールというパン工場でデニッシュを買う話を書いた。
このお店に限らず、最近の僕は「工場直売」だとか「アウトレット」という食べ物のキーワードが好きだ。Googleマップで適当な土地の地図を表示させ、「このあたりに工場直売をやっているお店はないかな?」と検索をかけることが時々ある。そうすると、案外地味な住宅地の中に、お菓子の工場があったり、アウトレット品を扱うお店があることに気がつく。
そういうお店は週末だけの営業だったり、アウトレット品は開店と同時に売り切れてしまったり、ほしいものが手に入るかどうかは不確実な場合がある。それも、僕が工場直売店の訪問を楽しいと思う理由の一つだ。
均質な商品が大量に並ぶスーパーやコンビニと違い、形が不揃いな端切れ品が少量流通する。「このチャンスを逃すと、次は出会えないかもしれない」という気持ちが、新鮮だ。
僕はもともと甘いものをほとんど食べない食生活だったのだが、最近はテレワークで家に籠もっているときの昼食時に一人で甘いものを食べることを好むようになった。むしろ、家族と一緒のときはあまり食べないくらいだ。他人の目が気になるので、食べるのを躊躇し、辞退してしまう。
おそらく、僕はお菓子を愛しているのではなく、甘いものを食べて血糖値を上げることで自分の疲労感を解消させたりストレス発散をさせたいだけなのだろう。誰もいないところで心置きなく食べられる環境とお菓子のボリューム、そしてそのお菓子に支払ったお金に対して罪悪感が少ないことが大事だ。
だから、比較的廉価にクッキーやケーキを買うことができるアウトレット店は僕は大好きだ。量が多くて、安いからだ。
だったらコストコに行けばよいではないか?と思うが、コストコはやばい。あのお店を日常使いしてしまうと、リミッターが外れてしまう。実際僕は昔、コストコにアクセスしやすいところに住んでいたのだが、そのときは「2週間おきに、1.4キロのティラミスを買って帰り、それをキッチンのお玉ですくって食べ、3日で食べきる」という生活に陥った。もちろん体重は激増で、本当に身体によくなかった。
写真に映っているのは、尾久にある「ムーンハート」というお店。明月製菓という洋菓子メーカーの工場に併設されている直売店だ。
交通の便はとても悪い。なので、適当な駅からシェアサイクルなどを使って自力でこのお店を目指すことになる。
それでもここが素晴らしいのは、潤沢な在庫と、1袋350円の訳あり品のお菓子だ。袋の中には結構しっかりとお菓子が入っていて、1つ買うだけでも満足度が高い。でも、350円という値段が絶妙な設定で、「そうか、3袋買ったら1,050円か。きりがいいから3袋買おうかな」という気持ちになる。何がどう「きりがいい」のか自分でもわかっていないのだが、そういう判断をしてしまう。
(2023.11.22)
コメント
コメント一覧 (2件)
工場直売、ぼくも好きですね。地元の製パン会社の直売所や直営店は通ってました。
一度ブラックサンダーの直売所行ってみたいんですが、箱買い必須っぽいので諦めてます。
うなぎパイのトコは一度行きましたが、工場の方も直営店も全て休業だったのがショックで未だに足が向きません(笑
ティータさん>
うなぎパイの工場直売!そんなものもあるのか。
もし、うなぎパイがB級品で激安袋詰にして売られていたら、買いすぎてしまってそのあと体重が激増してしまいそうで怖い。