「ジビエビュッフェ」という、好きモノにはたまらないレストランに出かける【猟師工房】

僕が一回目に取ってきたジビエ料理の数々。

だいたい8割がた取ってきた、という感じ。これにピザとパンケーキが加わらえば、ぜんぶのメニューを取ったことになるだろうか。

「ジビエビュッフェ」の名にふさわしい、ジビエだらけのお皿になった。ここまで徹底した料理を提供してくれた、猟師工房には本当に感謝だ。

弊息子タケにとってはとても楽しいひとときだったようだ。食べて美味しい、周囲を見渡して楽しい。なにせ、目線を周囲に向けると、常にそのどこかに剥製がある。上を見上げても、中二階のような場所に剥製が飾られている。

「あれはなに?」としきりに聞いてきて、その都度食事が中断した。3歳の彼は、関心事が新しく生まれるとそっちに気を取られてしまうからだ。

ゴッドファーザーのポスターが店内に貼ってあったのがイカす。

子連れとはいえ、他のお客さんがいなかったこともあって1時間の制限時間で十分にお腹いっぱい食べることができた。とても満足して、レストランを後にする。

このあと、売店を見て回る。猟師工房オリジナルグッズがたくさん売られていて、見ていて面白い。他では売られていないものばかりなので、その意欲に驚かされる。

写真に写っているのは、「花札きょん」と「マッチ」。

きょんカレーも売られている。

そしてこれもびっくり、カラフルな筒はなにかと思ったら、空薬莢を再利用したキーホルダーだった。

薬莢、実物を見るのは初めてだ。こんなにカラフルなんだな。

てっきり、お土産として売るためにあとでカラーリングしたものだと思ったが、どうやら元々がこういう色らしい。弾としての印字がちゃんと残っているので、後から色を塗った形跡がない。

印字を読むと、番径12番、長さが2 3/4インチ(70mm)の薬莢が多いようだ。イノシシやシカといった大型動物を仕留めるための、いわゆるスラグ弾(散弾銃ではなく、弾が一発しか出ないかわりに威力が強い)と思われる。

へえ、これが弾なのか・・・と思ったが、まだ弾に対する恐怖心というか畏怖心が強く、これをアクセサリーとして欲しい気持ちにはなれなかった。サバイバルゲームを愛好していた過去がある僕でさえ。

あと、このお店の見どころは大量のジビエ肉が冷凍で売られていることだ。

様々な部位ごとにパック詰めされていて、えらぶ楽しさがある。

もともとが野生動物なので、個体差がある肉となる。なので、自分の目でしっかりと肉を見極め、「よし、これを買おう!」と決めるのは楽しいだろう。ただ、シロウトが見てもどういう肉が美味しいのか、よくわからないけれど。特に鹿肉の場合、「脂が乗ってる」という基準がない分、わかりにくい。

十把一絡げで「鹿肉」「猪肉」などと言いがちだけど、実際は動物である以上、部位は細かく存在する。その部位ごとに肉のお値段が異なる、というのは面白い。どうやって値段の差が出るのか、価格決定のメカニズムは謎だ。このお店における、肉の売れ行きを踏まえて、「売れるものは高く、売れないものは比較的安く」という値付けをしているのだろうか?

ちなみに、鹿肉モモは660グラムで3,849円。グラムあたり600円近い値段だった。

ジビエの悩ましいところだ。グラム600円といえば、相当にいいお肉をスーパーで買うことができる。それと比べて鹿肉が美味しいかというと、残念ながらスーパーの牛豚鳥よりも劣ってしまう。価格勝負では太刀打ちできないので、それとは違う価値観で勝負しないといけない。

おっと、その「違った価値観」がこれか?

鹿まんまふりかけ(猫用ペットフード、犬もOK) 1袋50g 990円。

あと、犬用に鹿の肩甲骨ジャーキーも。これは1本880円。

鹿肉は、「あったら食べたいけれど、高いお金を払ってまで食べたいとは思わない」お肉だ。一方、猪肉は「お金を払ってでも食べたい」お肉だ。特に脂身がしっかりとついたロース肉は、焼き肉にしてもいいしぼたん鍋にしてもいい。

それでも、猪肉はグラム500円ほど。うーん、高い。産直でもこの値段になってしまうんだな。

やっぱり、家でジビエ料理を作って食べるというのは相当にハードルが高い。なので、今回ジビエビュッフェを楽しめたのは本当によかった。あれもこれもといろいろ食べることは、なかなかない機会だった。

今回、お肉を買って帰るかもしれない、ということで大きなコストコの保冷バッグを持参していた。しかし、結局何も買わずに引き上げた。値段が高くてちょっと手が出せなかったのと、ビュッフェでお腹いっぱいになっていて、ひとまず食欲が一段落していたからだ。

たぶんこの手の肉はその場の勢いで買うしかない。なので、食前に買ってしまったほうが良いと思う。

このあと、弊息子タケはお店の脇の緑地に出て、木の枯れ枝を手にして大変ご機嫌でウロウロしていた。なんでだろうと思ったら、枝を掲げて「鹿だよ」と言う。ああ、鹿の角に見立てたのね。

改めて、ジビエ肉は相当高いということがわかったので、ますますジビエビュッフェというのは貴重だと思った。ジビエならではの味の癖は調理によって緩和されていて、食べやすい反面個性が薄れているのは事実だ。でもだからこそ、誰でも楽しめるジビエになっていると思う。もしジビエに興味がある人は、猟師工房にぜひ。

(2024.03.20)

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