ダストステーション付きロボット掃除機を新たに導入する(2022年春の陣)

わが家では、ロボット掃除機が1日1回必ず家中を掃除することになっている。

「ルンバ」の登場により世間に衝撃を与えてはや10年くらいは経つだろうか?ロボット掃除機肯定派と否定派が相変わらず入り乱れている中、相変わらず僕は「ロボット掃除機以外あり得ない」と思っているクチだ。

それは、僕が自分自身のクレンリネス能力を疑っているからで、「汚れる前に綺麗にする心構えでなくちゃ、家はどんどん汚くなる」と思っている。お酒を一切断ち切る直前は、本当にだらしなくなっていて家が散らかり放題だったからだ。酒をやめてシャンとして以降、掃除に関してはものすごくルーティン化している。毎週土曜日にはどこそこを掃除して、月に一回は24時間換気のフィルターを洗って、などととにかくToDoリストがいっぱいだ。

そんなわけで、「汚れが目についたら掃除機を掛ける」だなんて到底受け入れられない。「目につくレベルまで汚れているということは、見えないところにもっと汚れがあるんだろう」というのが僕の解釈だ。だからこそ、日々ロボット掃除機には頑張ってもらっている。

まあ、そういう強迫観念的な思いとは別に、メカが大好きだから、という趣味の性質もある。

僕にとっての初代ロボット掃除機は、2017年に購入した「Procenic」というメーカーのものだ。

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そのときの興奮を記事にしている。「さすがロボット掃除機!」と大満足だったのだけど、2年も経たないうちに壊れてしまったので廃棄となった。最初は賢いセンサーで壁や障害物にぶつからず、スゥと避けられていたのに、だんだんとガンガンぶつかるようになり、ついには充電ステーションに戻らなくなってしまった。

案外早く壊れてしまったことを残念に思った僕は、二代目ロボット掃除機としてルンバを選んだ。王道の掃除機ならば、そう簡単には壊れないだろうし、壊れてもサポートがしっかりしているだろう、という安心感を得たかったからだ。

やっぱりこの手のメカは、さすがの僕の中でも「贅沢品」という印象がある。なので、できるだけ安く!できるだけ長持ち!というのは、心の平安を保つためにも大事だ。

で、ルンバ。まあ、うすうすわかってはいたけど、ブランド名先行で値段が高いわりに性能が良いとは思えなかった。今でもその認識は変わっていない。というか、今はもうルンバを買うという選択肢はなくなったのではないか?とさえ思っている。それくらい、中華製のロボット掃除機のほうが高性能で低価格だ。品質はクエスチョンかもしれないけれど。

なので、せめてルンバには長持ちしてもらいたかった。しかしどうだ、1LDKのわが家の壁をドスンドスンとぶつかりながら轟音を立てて走り回り、なかなか掃除が終わらない。で、掃除が終わったと思ったら充電ステーションに戻れないことが多い。途中で変なところにひっかかる。

外出先から自宅に帰ってきて、まずやることは「家の電気をつける」の次に「机や椅子の下を覗き込んで、ルンバを探す」ことになった。これ、案外ストレスだった。

このルンバも最後は充電がうまくいかなくなって、廃棄となった。ロボット掃除機だから、「使い方が雑なので壊しちゃった」なんてことはない。自律で動くメカなので、勝手に自滅したというものだ。

ロボット掃除機は壊れやすい。本当に油断ならない。

我が家三代目のロボット掃除機は、これも記事として登場している。モバイルバッテリーのメーカーとしてよく知られている「Anker」の「Eufy Robovac L70 Hybrid」だ。

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これは夫婦揃って、心底気に入っていた。「これが壊れたら、また同じものを買い直してもいいね」と夫婦で話し合っていたくらいだ。

ロボット掃除機には大きくわけて3パターンの方式がある。

1番目が、僕が買ったルンバがそうであったように「ランダム式」。ランダムに部屋中を走りまわり、壁にぶつかると向きを変え、また走る。バッテリーが切れそうになったり、ゴミの吸引量が減ってきたな・・・とロボットが察すると、お掃除終了となる。一番お安いロボット掃除機の方式となる。今だったら、中華製メーカーだと1万円台でこの方式のものがゴロゴロしている。

2番目が、「ジャイロ式」と呼ばれているものだ。自分がどの向きにどれだけ自走したかを記憶し、部屋の形を把握していく。「直進2メートル。壁にぶつかったので右90度に30センチ移動し、回れ右して、そこから直進2メートル」というように進んでいき、部屋を雑巾がけするかのように行ったり来たりする。これはこれで最近は賢くなっているけれど、複数の部屋を1台で全部面倒見てもらおうすると難しい場合がある。

そして現在主流となっている3番目が、「LiDAR式」と呼ばれるものだ。上記の「Rovobac L70」もその方式で、僕はその性能に感動し打ち震えた。LiDARというのはレーザーで部屋の形を測量する機能のことで、この方式を採用するロボット掃除機はマシンの上にオセロの駒みたいなものが乗っかっている。ここから360度ぐるっとレーザーセンサーが回転して周囲を見渡し、レーザーの反射状況から部屋の形状を把握する。

スマホアプリでロボット掃除機の挙動を観察していると、掃除を開始してすぐにバババっと正確な部屋のマップが作成されていくのがわかる。この空間把握能力は笑っちゃうしかない。

LiDAR式だと、家具の微妙な隙間なども正確に把握し、掃除機が入ることができそうならばどんどん入ってくれる。そして、脱出できなくなって「助けてー」とエラー音を上げることもない。無理そうなら中に入らないからだ。

この方式のおかげで、たとえば3LDKの家なんかでも家の隅々まで掃除をしてくれる。ウォークインクローゼットの中でも、入ってくれる。もう、LiDAR以外はありえない。

ちなみにルンバの場合、2022年春時点ではこの方式を採用しておらず、カメラで空間認識をする方式をとっているはずだ。どっちが賢いのかはルンバの高級機種を使っていないのでわからないけれど、「そんなもの、なくても十分」というのが今のところ僕の見解だ。

で、そんなに気に入っていた「L70」だけど、いよいよ壊れてしまった。使い始めて3年。バッテリー交換を1回したのだけど、動かなくなってしまった。

もともと、1年ほど前から水拭き掃除用の水が出てこない、という事象が発生しており、モップ掃除は諦めていた。カルキ除去のためにクエン酸水を使ってみたりしたけれど、駄目だった。それに加えて、肝心の掃除機能も本体が動かなくなってアウト。

ただこれは、弊息子がロボット掃除機にちょっかいを出したり体重を乗せてみたりしていたための故障という可能性もある。メーカーそのものの問題ではないと思う。

いずれにせよ、6万円弱するものが壊れたのは家計においてかなりのダメージとなった。機械にはまったく不満がないし満足しているのだけど、もう一度同じものを買い直すのはちょっと・・・と躊躇する。

Ankerのサイトを見てみると、ちょうどL70は新機種発売となって型落ち品になったようだ。後継機種にあたる「X8 Hybrid」の値段を見ると、全然値段が下がっていない。吸引力が上がったようだけど、それよりも僕はもっとメカとしてのワクワクが欲しかった。

メカとしてのワクワクがないまま、前回同様6万円弱のお金を払って買うのはなぁ・・・ということで残念ながらAnkerは対象外となった。好きなメーカーなんだけどな、Anker。

Anker以外に目を向けると、有象無象のロボット掃除機がAmazon界隈ではゴロゴロしている。聞き慣れないメーカーだらけなので、疑い出すと全てが胡散臭いし、信用しはじめるとどれも選べない。違いがよくわからないからだ。

あ、ちなみにルンバは最初っから対象外。今回は「5万円以下で、LiDAR搭載で、その他ワクワクする機能がついていてお金を払うことの罪悪感が薄れるもの」という条件があるから。

有名なところでは、ECOVACSというメーカーの「DEEBOT」という掃除機ブランドがある。これは家電量販店の店頭でも売っている場合があるようだけど、中華製メーカーの中でも若干高いお値段のようだ。最上位機種だと、20万円近くするものもあるので「えっ?嘘?」と二度見してしまった。

ちなみにこの最上位機種、最近流行り始めてきた「ロボット掃除機のゴミを充電ステーションに吸い上げる」機能に加え、水拭き用モップを自動洗浄し、乾燥までやってくれるという代物だ。オールインワンすぎる。というか、そういう無邪気なまでに全自動化する発想、すげえ。日本メーカーじゃ無理だ。

昔、日本の家電は「品質は良いけれど値段が高いので中国に負ける」と言われていた。でもそんなのは今じゃ大嘘で、アイディア段階で中国に負けている。ワクワクする、イノベーティブさが日本メーカーには足りていない。

ちなみにこのDEEBOTの水拭きモップ、円形になっていて、掃除機が移動する際に回転する。業務用でビル掃除をやっている電動モップのようだ。しかもカーペットがある場所は、モップの位置が少し持ち上がって、カーペットが濡れないようにするんだって。笑っちゃうよな、そんな機能まで実装しているだなんて。

中華系ロボット掃除機では、Xiaomi(シャオミ)製のがいいぞ、というネットでの噂は耳にしていた。ちょっと前までは中国のECサイトを経由しないと買えない存在だったので考慮外にしていたが、今ではしっかりAmazonなんかで買うことができる。Xiaomiといえば携帯電話メーカーだけど、数年前から総合家電メーカーに進化したそうで、系列のメーカーがロボット掃除機を作っているのが安くて高性能らしい。こんなん、あれこれネットを調べないとわからない情報だ。

ちなみに、Xiaomiの系列として「Roborock(ロボロック)」というのと「Dreame(ドリーミー)」という会社があるようだ。「系列」ってなんだよ?と思うけど、ODMだったりOEMだったり、製造そのものはシャオミが行っているけど商品企画と販売は各社ですよ、みたいなやり方らしい。詳細は不明。

ネットではDreameのL10proの評価がすこぶる良いようだ。

販売戦略が独特なようで、Amazonの値段は2万円台~5万円台後半まで、やたら頻繁に変動する。「keepa」というGoogle Chrome向けのプラグインを入れると、Amazonで取り扱っている商品の過去の値動きがグラフで確認できる。それを見ると、たいへんに胡散臭く見える。

商品そのものは5ちゃんねるのスレッドでも褒められているし、ステマで不当に評価が高いわけではなさそうだ。だったらこんなに値段を動かさないほうがいいのに。値段が動くことで、信用力が下がってもったいない。

でも、これはDreameに限った話ではなく、中華製ロボット掃除機全般に言えることらしい。他の商品を見比べても、どれも値動きが激しい。しかも、「タイムセール」として販売価格が下げられていたり、タイムセールでなくても「12,000円引きのクーポン」といったものがAmazonの画面上でゲットできたりする。

今回僕の場合、自宅のロボット掃除機が壊れて困っている状態だった。値動きをじっと観察して、「今だ!買い時!」とポチる余裕はない。欲しいと思ったときが買い時だ。値動きに一喜一憂するのはやめた。

直前まで悩んでいたのが、「充電ステーションがゴミステーションを兼ねているタイプのものにするかどうか」だった。2022年における最新型のロボット掃除機は、掃除を終えて充電ステーションに戻ったら、ロボット本体からゴミを吸い上げて充電ステーション内に溜め込む機能を持っているものがある。なにそれかっこいい。

これまでの僕は、4日に1度の頻度でロボット掃除機のゴミ箱を取り出し、洗面所で水洗いして干していた。掃除の際はホコリが舞うし、洗面所が詰まらないように気を遣う。まあ、ひどく負担感を覚える作業ではないけれど、これがなくなるのであれば嬉しいことだ。あと、せっかくロボット掃除機を買い替えるんだから、これまで使ってきた機種にはない機能が備わっていると嬉しいものだ。

ちなみに充電ステーションに吸い上げられたゴミは、内臓された紙パックに収まるように作られている。掃除機のゴミを掃除機が吸う、という変な発想だけど、一ヶ月に一回程度この紙パックをポイッと捨てれば良いので楽ちんだ。

ただし、紙パックは相当高い。Amazonで買うなら、だいたい各社同様の商品で、3枚2,000円オーバーといったところだ。つまり、1ヶ月に1回紙パックを消費していたら、紙パック代だけで年間8,000円かかってしまう。なんだこれは。激安プリンタを買うことができて嬉しかったけど、インク・カートリッジを交換しようとしたら高額だった、というのと同じ商売か?

なので、この手のものを買う時はAmazonで買うのは得策ではない。もう、中華系ECサイトで激安品を探して買ったほうがいい。AliExpressとか。

https://ja.aliexpress.com/?gatewayAdapt=glo2jpn

気分的には「ゴミ自動収集機能付きロボット掃除機がいいなあ」と思いながらも、それによる初期コストの上昇、そしてランニングコストもかなりかかることから及び腰だった。

しかし、結局購入したのはゴミ自動収集機能付きのものになった。Honiture Q6pro。

「Honiture」なんて聞いたことがないメーカーだ。どうやら「ホンチャー」と読むらしいけど、だとしてもなんのこっちゃ。まったく信用できない。

あともう少しでDreameのL10proをポチるところだったんだけど、その直前になってHoniture Q6proがタイムセール対象になったからだ。そのお値段、27,710円。えっ!?と驚いた。

もともと6万円弱で売られている商品だけど、時折4万円台前半に値下がりされる不穏な動きがあった。そこに割引クーポンが突如出現したり消えたりする、という事象があるのも知っていた。で、たまたま「今日こそ意を決してロボット掃除機を決めて買うぞ」と思ったその日、割引&タイムセール&クーポンが積み重なって、27,710円になった。本当に偶然だ。偶然すぎて、買った数時間後にはクーポンが消失して4万円くらいに値段が戻っていた。

まさか2万円台でLiDAR搭載のロボット掃除機が買えると思っていなかったし、ましてや充電ステーションにダストボックスがついている機種なんて高嶺の花だと思っていた。こうなると、即決するしかない。だって、ダストボックスがないL10proよりも安いんだから。

そんなわけで、我が家の4代目ロボット掃除機は、見たことも聞いたこともない「Honiture」というメーカーのものに決まった。

(つづく)

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コメント

コメント一覧 (2件)

  • ルンバ買えるってすごいことです。
    お値段ではなく、彼が動ける床がある、ということがっっっ

    日本であまり普及していない理由の一つが、
    あれを動かすには床が必要だから、だと思うんですよ。

    だからルンバの利点としては、知らない間(出かけている間)に掃除ができている、ではなく、動かす為に片付けをするようになって部屋が綺麗になった、という人が多いです。
    少なくとも私の友人たちはそうでした。
    そしてそれを諦めて、ルンバもお休みすることに・・・

    直径15センチくらいのルンバが開発されたら日本でもっと売れるだろうな、と思います。
    あー、うちだと直径5センチくらいでないと動かないですが。

    今はけっこう床が見ていて、動線上はものをまたがないで済みます(爆)
    うちの中が障害物競争状態で、筋トレになるなー、
    老後畳のへりに躓いて転ばない為にも、いろいろまたいで歩いてやるーー

  • ネーマさん>
    むしろ僕は狭い家だからこそ、ロボット掃除機は助かりました。いや、そりゃ家が広いにこしたことはないんですが。

    家が広くない場合、どうしても物が増えてしまう。その分掃除がおっくうになってくる。右のものを左に動かしてから掃除機、とか。大きなゴミなら面倒がらずにちゃんと拾えばいいんですが、髪の毛とか、スナック菓子の細かいカスとかを狭いスペースで拾うのが嫌で嫌で。

    そんなときでもロボット掃除機は文句を言わずに動いてくれたので助かりました。
    ロボット掃除機でも入りこめない場所の汚れはどうするって?あー、いや、それはもう人間でも気づかないということで見なかったふりを。

    小型タイプは、日立がminimaruとかいうのを出してましたっけ。あれ、どうなったんだろう?サイズが小さいと吸引力もダストボックスも小さくなるので、それはそれで問題があるんでしょうねきっと。

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