Amazonマーケットプレイスは油断ならない

最近、「Amazonで購入した品物が不良品だった」という話をちらほら耳にするようになった。

モバイルバッテリーを買って、到着した箱を開封してみたら砂が入った袋が出てきたという極端な事例があるし、他にも商品が凹んでいたとか、悪い噂は枚挙にいとまがない。Amazonで売買される商品の数が毎日とんでもない数なので、たまにはそういう不良品が出てもおかしくない。何事も100%完璧、というのはありえないしそれを期待しては息苦しい時代になる。

とはいえ、自分が不良品を掴まされた際に「ハハハ、しょうがないなー」と笑って済ますわけにはいかない。僕は毎月Amazonから結構な品数の商品を買っているが、受け取り次第必ず検品をするようにしている。もし不良品があったら、即返品できるようにするためだ。

幸い、Amazonのカスタマーサービスはしっかりしているので、返品対応は迅速かつ確実だ。個人商店で買うのとは違う安心感がある。

特に注意が必要なのが、Amazonマーケットプレイスで出品されているものだ。Amazonが仕入れ、Amazonが販売している商品と違い、有象無象のいろいろなお店がAmazonというプラットフォームを使って商品を販売している。良心的な価格で販売しているお店もあるが、中には「このお店、大丈夫か?」というものも含まれているので注意が必要だ。

特に、出品者名が日本語ではない場合、かなり警戒が必要だ。そういうお店の場合、並行輸入品を国内正規代理店よりも割安で売っていて魅力的なことが多い。または、日本ではあまり売っていないであろう、好奇心をくすぐる謎デバイスを売っていたりする。

そういうところで買うのは良いけど、状態がよくない商品が届く可能性があることを十分に理解してから注文ボタンを押す覚悟が必要だ。そして、最悪は発注したのに届かないこともある、ということまで考慮に入れておく必要がある。なので、「今週末使いたいので、急ぎで欲しい」というときにAmazonマーケットプレイスのお店から買うのは若干心配だ。

今回買ったのは、アルパインポールまたはトレッキングポールと呼ばれる、登山用のストックだ。これまで使ってきたポールが壊れたため、新たに購入することになった。

買ったのはブラックダイヤモンド社のカーボン製折りたたみポールで、正直言ってかなり高い。

BlackDiamond(ブラックダイヤモンド)
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かなり高いので、僕はさんざん悩んだ末に怪しい出品者によるやたらと安い商品を買った。国内正規代理店で買ったら3万円する商品だけど、2万円ちょっとで買うことができるからだ。2万円ちょっとなら、モンベル製のポールの価格との差が縮まってくる。これだったら買っても許されるかな、という自分への言い訳が立つ。

届いた商品を見てびっくりした。Amazonの箱には固定されていたものの、商品そのものが梱包されていないからだ。これは出品者が悪いのではなく、ブラックダイヤモンド社がこういう「商品むき出しの形」で出荷していることになる。

過剰包装には反対!という意見に僕は同意だけど、いざこうやって商品がむき出しで届くと、ちょっと躊躇する。なにしろ、ポールが固定されている台紙の一部が折れ曲がったりしているし。

注意深く検品してみると、案の定細かい傷が見つかった。

そりゃそうだよな、もともと商品が裸の状態で保管されているんだから。輸送や倉庫保管の段階で、いろいろなものにぶつかって傷がつくのは不思議じゃない。

傷が1か所だけなら、「まあそれくらいいいや」と思って諦める。しかしいくつも傷が見つかったので、さすがにこれは看過できなかった。

商品の作りの良さやパッケージを見る限り、ニセモノではなさそうだ。でも、正規代理店ではないところで買った商品なので、本当にこの商品を信用して良いものなのか疑わしい。なので、結局すぐにこの商品は返品した。

大事なことは、受領した品の検品がちゃんと終わるまで、Amazonの箱は捨てないことだ。返品する際に使えるからだ。

返品後、すぐに同じ商品を別のところで買い直した。今度はちゃんとビニールでグルグル巻きに梱包された商品が届き、傷ひとつない状態だったので大満足だ。

アルパインポールは、登山の際に自分の命を預ける場合もある大事なツールだ。以前、誤った使い方をして下山中にひどい捻挫を負ったことがある僕は、特にアルパインポールに対する信頼性が気になる。新品の時点で傷がついているポールじゃ、信用ができなかった。

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荷物を受け取った際にちゃんと検品さえすれば、今でもAmazonは良いECサイトだ。今後も使っていくつもりだが、油断しないように気をつけていきたい。

(2023.06.27)

コメント

コメント一覧 (1件)

  • 「大事なことは、受領した品の検品がちゃんと終わるまで、Amazonの箱は捨てないことだ。返品する際に使えるからだ。」

    と書いているそばから、8月に買ったフィリップスの電気シェーバーが故障した。Amazonで買ったものだけど、もちろんAmazonに責任はない。単に「わずか1ヶ月ちょっとで故障したフィリップス製品」の問題だ。

    サポートセンターとやりとりし、故障製品の送付と入れ替わりに新品と交換してもらえることになった。さあこんなときの箱ですよ。箱があると何かと便利。無いと、「さてどうやって梱包して送付しようか」とちょっと悩む。

    商品到着時の検品だけでなく、商品を使い始めて数ヶ月経つまでは箱を持っておいたほうが良さそうだ。邪魔だけど。

    最近、初期不良と言えそうな製品に出会うことが増えた。それによって、メーカーのコールセンターとやりとりする機会も増えた。商品のレベルが上がって些細なことで壊れやすくなったのだろうし、メーカーの品質管理能力が落ちたのもあるかもしれない。
    「そういうものだ」と思って、これは諦めるしかなさそうだ。なので、箱は取っておかないと。

    購入時期と正規品かどうかの確認をするため、メーカーからは領収書の添付を求められる。その点、AmazonなどのECサイトだと、注文履歴のページから領収書を表示することができるので便利だ。実店舗だと、紙のレシートを探さないといけないので面倒。

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