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神田 まつや(02)

2000年01月28日
【店舗数:—】【そば食:026】
東京都千代田区神田須田町

焼き鳥、わさび湯葉、かけ、もり、熱燗

仕事の出先からそのまま帰宅する許可を課長から勝ち取り、その足で向かったのは秋葉原。いろいろヤラシイ目付きでデジタル機器を物色した後向かったのはまつやだった。初めてお邪魔してから半月足らずでもう一度訪れたのは、もう一度その味を確認しておきたかったからだ。前回は既に一軒目のやぶそばでお酒を飲んでしまっていたので、今度はしらふで、というわけだ。

まつやはいつも行列。待った人のみがありつくことができるそば、それがまつやのそばだと思っていた。しかし、さすがに平日の5時過ぎ。すんなりと入店する事ができた。待つことなく、まつやのそばが食べられるということは幸せだ。教訓、まつやは平日に行くに限る。

お店の中は8割方席が埋まっていて、やはり人気の強さをその数が物語っている。ただ、ここは居酒屋か?というくらい、みーんなお酒を飲んでいるのがすごい。そばだけ食べて帰る人は、全体の1割もいない。必ずビールか熱燗を相手に「いやいやいや」と一人首斜め30度でご機嫌な状態になっているのだ。おい、まだ5時過ぎですぜ、一体何をやっているんだ君たちは!

しかし、彼らの様子を窺ってみると、どうも人生の落伍者っぽくもない。うーん、安心半分失意半分。おっと、中には「あ、課長、杯が 空いていますよ」なんてお酌の交換をしているスーツ姿の人もいる。お仕事はもうおしまいなんですか?それとも抜け出してきたんですか?

まあ、そんな固いこと言わないでおにーさん、と自分もお酒を頼んで、そばみそをつまみにくいーっといっぱい。くはあ。時計はまだ定時退社時刻になっていないような気がするけど、いやきっとそれは気のせいだ僕は知らねぇぞだってちゃんと課長からも帰社せんでたまには早く帰れってお言葉もらってるし、なんて背徳感をごまかすのに一生懸命。あっ、そうだお酒を飲んじゃえば何もかも分からなくなるに違いない。きゅーっ。ぷはあ。

前回同様、焼き鳥を注文。ああ、二回目だけど相変わらずおいしさのヨロコビが新鮮だよ。こりゃいかん、歯止めが利きそうになくなってきたぞ。落ち着けっ、落ち着けっ!

歯止めという点では、まつやの酒杯が非常に小さいから助かる。なぜかって、杯を重ねて飲んだような気になるけど、実は大した量を頂いていないから。セーフだ。

最近、湯葉がおいしくてしょうがねえぜ湯葉湯葉湯葉と連呼したくなるにわか湯葉好き(でも近日中に飽きる事が予想される)なので、このお店でも湯葉を頼んでみた。出てきた湯葉は築地さらしなの里みたいなくみ上げタイプではなく、膜状の薄いものだった。それがクラッカーの形状みたいに畳まれていて、横にわさびが添えられている形。これはこれでおいしかったが、さらしなの里で出会った湯葉の痛快な味わい程ではなかったな。ちょっと期待はずれ。

さあて、時間も時間だし深酒はやめて、そばだ。今回はかけともり、両方を頂く事にした。食べ過ぎだよなあ、と自ら恥じ入りながらも、おばちゃんを呼んでオーダー。すると、おばちゃんは「どちらを先にお持ちしましょうか?」と聞いてきた。おお、そんなことを聞いてくるのか。ちょっと感激してしまった。

順番を聞く、ということは「のびたそばをお客様に出すわけにはいかないので、お客様の食べ具合を見計らって次のそばをご用意しますよ」ということに他ならない。そこまでの気配りができてる、というわけだ。気の利いたそば屋なら当たり前の対応なのかもしれないけど、僕自身は初めての体験だったので、「おおおお」と感激してしまった次第。

っとっとっと、感激ばかりはしていられない。回答しないと。ちょっとどぎまぎしてしまって、「ええっと・・・もりから。いや、えと、やっぱりかけから先にお願いします」と回答に躊躇をしてしまった。ここで、「かけ→もり」という流れにしてくれ、と修正要求を出したところで、お店のおばちゃんは「そうだ、それで正しいのだ」とばかりの満足げな頷きを深々とした。どうやら正解だったらしい。やれやれ。っつーか、「もり→かけ」はハズレだったのだろうか?

やっぱり今回もおいしくそばを頂くことができた。今回は二回目ということで、ずいぶんとくつろぐことができたのもうれしい。回数を重ねればどんどんこのお店に馴染めそう、そんな気にさせてくれる。しかし、相席ですぐ目の前や横に赤の他人がいるというシチュエーションはあんまりゆっくりとできるものではない。このお店は読みかけの本を持ち込んで、お酒をちびりちびりやりながら時間を過ごす・・・といった流れはあまりむかないのだろう。せいぜい来店者の顔ぶれやお店の人の立ち振る舞いをぼんやりと見ながらお酒をいっぱい、そば一枚であばよっ!というスタイルが適しているかな。まあ、江戸っ子っぽくてそれが正解な気がする。

それにしても、これだけオーダーが入り乱れているのに、それほど待たせずに品を出してくる店員はすごいもんだ。18時を過ぎ、ついにまつやの前に行列ができ始めた。ますます店員はぱたぱたと忙しく店のなかを歩き回っている。よし、そろそろ僕は引き上げるとするか。

お会計を済ませてお店から出ようとした時には、既に僕がさっきまで座っていた席には次のお客さんが座っていた。今日も商売大繁盛。

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