2000年11月23日
【店舗数:067】【そば食:139】
長野県長野市大門町
ざるそば
1月も経たないうちに長野に戻ってきた。しかも、またもや蕎麦を食べに。11月初旬に長野を訪れた際、最後の最後で「浅田」というとても良いお店に出会うことができた。そして、そのご主人から「黒姫に『ふじおか』という凄い蕎麦屋がある」という情報をキャッチしていた。
雪が降る前に訪れなくては・・・
と計算してみると、やはり11月中に長野を再訪しないといけない計算になる。「うそだろー」とこぼしながら、インターバル2週間でまたもや長野の地に降り立った。
とはいっても、ちょっと不便な場所にあるふじおかに日帰り、というわけにはいかない。結局、2泊3日の行程で長野県の蕎麦を食べ歩きましょう、という話に落ち着いた。なんだか、つい先日全く同じ企画をやったような気がするが・・・。
朝イチの新幹線で長野入りしたはいいが、長野県の蕎麦屋についてそれほど詳しい情報をもっているわけではなかった。だから、駅前の本屋が開店するのと同時に入店し、現地人ならではの蕎麦屋情報が掲載されている地元本を物色。そこで、のちに「長野味本」とわれわれが呼称し、長野蕎麦屋行脚の際のバイブルとなった本を入手した。この本は、長野県の飲食店1,500店が全て写真入りで紹介されているというすぐれものだ。しかも、「地域ごと」で編集されているのではなく、料理のジャンルごとで編集されているため、蕎麦以外眼中にないわれわれにとっては非常にありがたい。「そば」のページを見れば、長野県全域の蕎麦屋情報が入手できるからだ。
長野味本で調べた結果、善光寺のあたりに蕎麦屋が何軒かあるということが判明。そういえば、まだ長野市で蕎麦屋に入ったことがないことだし、まずは長野のシンボル、善光寺門前町での蕎麦屋事情についてリサーチしてみることにした。
善光寺周辺は、さすがに朝でも人が多かった。そして、蕎麦屋も多かった。観光客は「さすが信州そばの有名なところだねー」なんて言って感心してその蕎麦屋が並ぶ光景を眺めている。
ふと思ったのだが、「信州蕎麦」の定義ってなんだ?
「讃岐うどん」のように独特な特徴を持っているものではないと思う。単に信州で作られている蕎麦、というだけのような気がするのだが、どうだろう。
いや、どうだろう、じゃなくて実際に食べてみればいいことだ。幸い蕎麦屋はたくさんある。選り取りみどりだ。
で、その蕎麦屋だが、「創業うん百年」のお店だらけだった。お寺とともに歴史を積み重ねてきたということだ。江戸時代から続く蕎麦屋なんて、ちょっと信じられない。なにげにすごい歴史を背負っている蕎麦屋だ。まあ、ほっといても観光客が店の前をばんばんと歩く土地柄だ、歴史が長いイコール味が美味いかどうかというと疑問ではある。とはいっても、その百年以上の歴史の中で、「もう蕎麦は飽きた!これからはラーメンだ!」と嫌気がさして廃業ってことがなかっただけ、お店、そして蕎麦に対する情熱は十分にあるのだろう。「歴史」という名のダシが、蕎麦の味にどれだけ影響を与えてくれるのか、少し楽しみだ。
ということもあって、われわれは一番創業年数が長そうなお店に入ろうとしたのだが、団体客の予約が入っているのでだめですー、とお断りされてしまった。歴史の積み重ねとは、その時々の「俗」を受け入れてこそ成り立つのだなと。
結局われわれは「大丸」というお店に入ることにした。ここも歴史があり有名なお店のようだ。
お品書き。天ざるそばで1,100円ということは結構お値段安めだ。
こちら、ざるそば。700円だったと思う。
こちらはさらしなそば。900円。
この旅行中は、ずっとICレコーダーで味の記憶は録音していたのだが、データが消滅してしまったために食事直後の生の声はもう忘却の彼方だ。
ただ、あまりプラスな評価はしておらず、「やっぱり観光客相手のお店なのかね」という印象を持った、というのは記憶に残っている。
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