尾張屋 そば店

2000年11月23日
【店舗数:068】【そば食:140】
長野県長野市大門町

山かけそば

尾張屋外観

正直言って、先ほど訪れた「大丸」はあまりわれわれの口にはあわなかった。

「うーん、観光地に美味いモノなし、という格言は本当か?」

とぼやく。「信州そば」という一大ブランド(なのか?)があるわけで、長野に訪れた蕎麦に詳しくない一般観光客は、善光寺周辺の蕎麦屋群を見て「おお、信州そばの総本山」と思ってもおかしくない。それで、アレはちょっと残念。

それとかアレとか抽象的な表現をせにゃならんところに、このサイトを運営している人間の苦悩を感じ取って頂きたい。

ただ、一軒の蕎麦を食べただけで全体を判断するのは早計すぎる、ということでもう一軒別のお店で蕎麦を手繰ることにした。既にわれわれはこの界隈の蕎麦屋に対して腰が引け気味であったのだが、「どうせなら二軒食べ歩いて、それでも納得いかなかったらきっぱりと『善光寺周辺の蕎麦屋はイマイチ説』を唱えればいいのではないか」ということだ。

ま、二軒目の蕎麦屋もたまたまわれわれの口にあわなかった、という可能性もあるわけだが。それ以前にお前らの味覚は確かなのか、蕎麦を批評できるほどの舌を持ち合わせているのか、という説もあるわけだが。

ま、そんなわけであまり期待はしないまま善光寺すぐそばの「尾張屋」というお店に入ってみた。ここも創業から結構長いお店らしい。

尾張屋お品書き

お品書き。やはり善光寺界隈は少し値段が高いようだ。地代がかかるということだろう。ざるそばが850円。

そういえば、先ほどの「大丸」もそうだったが、値段のつけかたが独特だ。「このお店で一番安い蕎麦の価格」が比較的高めに設定されているのに対し、最高価格の蕎麦があまりずば抜けた値段になっていない。通常、蕎麦屋だと「天ぷら」がつくだけで値段が倍くらいに跳ね上がってがっかり、貧乏人じゃなくても手が出ねぇよこれは、という価格体系になるものだ。

たとえば、「もり」を550円で食べる事ができる神田まつやの場合、「天もり」は1,900円。3倍以上のお値段だ。

にもかかわらず、ざるそば850円に対し、このお店はえび天ぷらそばが950円。100円UPで海老がついてくることになる。なんと、ざるそば大盛り1,000円よりも安い。トッピングされる天ぷらの量や質が根本的に違うのだろうが、それにしてもこの価格体系は東京界隈の蕎麦屋ではあまり見かけないと思う。・・・あ、前言撤回。見たことがあるぞ、立ち食い蕎麦屋で。

山かけそば

先ほどの大丸でざるそばを食べたばかりなので、別のそばを注文することにした。山かけそば900円。

このお蕎麦はぶっかけそばの形態で提供された。山かけといえばぶっかけ、というのは蕎麦の世界では当たり前の事なのだが、当時のおかでんは「あれぇ、ぶっかけで出てくるんだ。うわ、知らなかった」と驚いていた。「これじゃ、蕎麦の味を純粋に味わえない」と困惑。でも経験値が1UP。

とろろと蕎麦が渾然一体、粘ってるんだか硬いんだかわからん状態の半固形物をずるずるとすする。まあ美味いっちゃ美味いんだが、「善光寺界隈の蕎麦屋って・・・」という評価をしようと思っていたこちらとしては、蕎麦そのものの風味がわからなくなっていたのでちょっとあてが外れた感じ。

ざるそば

こちらはしぶちょおが頼んだざるそば。

なんか怒った顔で写真に写っているが、何でだったか覚えていない。大ざるそばを頼んだのに量が思ったより少ない、ということで怒っていたのか、それとも蕎麦がでてくるのにあまりに時間がかかったので腹を立てたのか、いやひょっとしたら「海苔は抜いてください」と頼んだのに海苔が乗ってきたのか。どうだったっけ。

少なくとも、おなかが空きすぎて不快そうな顔をしていたというわけではない、というのは間違いない。さっき食べたばっかりだから。

食べ終わって、「さあて、善光寺界隈の蕎麦屋は・・・」と総括しようと思ったが、やめ。

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