2004年03月19日
【店舗数:---】【そば食:283】
東京都港区三田
かき揚げそば
立ち食い蕎麦屋行脚、2軒目。
1軒目の小諸そば三田店から直線距離で200m足らず、越後十日町そば「がんぎ」に到着。
おや。がんぎの店先にオバチャンがいる。緑色のケースから首だけ出して一体何をやっているんだろう・・・
「親切な方にお譲りします、大切に育ててください」
おい、捨てられた子猫かよ。ああ、違う違う、オバチャンがケースの中に入っているように見えたけど、ケースに取り囲まれるような位置に立っていたんだ。何をやってるんだ?
近づいてみると、お弁当販売をやっている事が判明。早く気づけよ、俺。それにしても、がんぎってお昼は弁当販売をやってるのか。そば弁当かな、と興味があったのだが、弁当は全て白いビニール袋に詰められていたので中身は確認できず。しかし、どうやら普通のご飯物の弁当みたいだ。500円。
立ち食い蕎麦屋が弁当って不思議な組み合わせだ。蕎麦屋だけじゃ食っていけないから昼はお弁当を!という事なのだろうか。理由はわからないが、いずれにせよ相当な量の弁当をスタンバイさせている。オバチャンの全身が隠れてしまうほどの弁当ケースが、二列。入り口をややふさぐ形でオバチャンが陣取っているので、この店は蕎麦を売る気が無いんじゃないかと勘ぐってしまう。どう見ても弁当屋だ。
気が弱いおかでんは、一瞬「ここって・・・この時間、蕎麦食べても大丈夫だよな」と不安になりつつ、おそるおそる食券機に近づいた。ああ、大丈夫そうだ、ちゃんと食券を買うことができる。では、早速「お弁当500円」という食券を・・・無いわ、そんなボタン。
かき揚げそばをセレクト。さっきと一緒じゃん、と自らの行動に軽い失望感を抱きつつ、店内へ。って、わわわ。店を取り囲むような配置で、壁際にカウンターが設置されているのだが、その半分がまたもや白い弁当袋でいっぱいいっぱい。弁当でふさがってますやん。一体この店、弁当屋なのか蕎麦屋なのか本当に分からなくなってきた。っていうか、えらい大量に売れるんだな、ここのお弁当。もう、蕎麦屋やめて弁当屋一本に絞ったらどうですかねこの際。
ご主人は、厨房で何やら包丁を使った調理をしていた。まだ弁当を追加で作っているっぽい。どこまで作る気だ。
なんか、この光景を見て子供の頃読んだ童話を思い出した。グリム童話の「おいしいおかゆ」。「おいしいおかゆを作れ」と命じるとおかゆを作ってくれる魔法の鍋をゲットしたんだけど、おかゆを作れと命令したまんまストップをかけないで放置しちゃったために、どんどんおかゆが作られ続けちゃって町がおかゆで潰されちゃう、みたいな話(子供の頃の記憶を辿っているので、うそが混じっている可能性あり)。
田町が、弁当で埋め尽くされる。
それは、いやだ。1日もすれば腐ってえらい事になりそうだ。
そんな妄想はとりあえず置いといて。
冷たいかき揚げそばを注文。このお店は、注文してから麺をゆでるのでうれしい。蕎麦ができあがるまでの数分、店の中でぼーっとする。
蕎麦をゆでるのは、マクドナルドにあるフライヤーそっくりの機械だった。麺を投入するテボみたいな網も、まさにフライドポテトを調理する時に使うやつだ。常に湯温を一定に保つことができるから、多分便利だろう。
さて、でてきましたかきあげそば410円なり。先ほどの小諸そばよりも90円高いのだが、気になるレベルではない。なぜなら、この麺のボリューム、そしてかき揚げの分厚さ。あれっ、ここのかき揚げってこんなにでかかったっけ。
かき揚げは、もうそれ単体で一つの料理になっていた。これだけジャイアントだと、主役の蕎麦がちょっと霞んで見える。危ない、主従逆転するぞ。さすがにこのでかいかき揚げをそのまま頬張るのはお下品、ということなんだろう、四等分に包丁が入れられてあった。親切だ。多分、かき揚げ丸一個を箸でつかもうとすると、握力の無い人は力つきてぼとっと床に落としてしまうだろう。そうすると店も清掃が面倒になるので、お客にとっても・店にとっても四等分は必然性があるというわけか。
でかいかき揚げを供しているからだろう、蕎麦猪口は間口の広いものになっていた。天つゆを入れるのに使うお皿だ。この配慮はありがたい。時々、普通の蕎麦猪口で天ざるが供されるお店があるが、あれは困る。まるで知恵の輪をやっているかのごとく、かき揚げをひねりながらつゆに浸さないといけないからだ。
蕎麦は、布海苔でつないでいるためになんだかにゅるにゅるした感じがする。ちょっと好き嫌いが分かれるかもしれない。おかでんは最近ずばっと切れ味鋭い麺の方が好みになってきたので、ちょっと物足りなく感じる。しかし、蕎麦そのものはうまい。
ボリュームが結構・・・どころか相当あるので、食べ終わった頃にはおなかがいっぱいになってしまった。腹は減っているけどこってりしたのは食べたくないんだよな、という向きにはお勧めのお店だろう。
さあて、二軒目終了。次、三軒目に行くぞー・・・もう、やめときましょうよ。おなかいっぱいですぜ。
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