小諸そば 三田店

2004年03月19日
【店舗数:160】【そば食:282】
東京都港区三田

かき揚げそば

小諸そば

「京橋恵み屋」の文章を書いているうちに、小諸そばに再訪問しなければ、という気になってきた。

・・・立ち食いそばはスピード重視なだけで、味は二の次・・・

そういう印象だった当時と今とでは、きっと感じるものが違うだろう。

はっきり言って、2000年当時のおかでんは立ち食い蕎麦屋を見下していたかもしれない。

・・・「はっきり言って」という言葉で始まっておきながら、「かもしれない」で文章を終わらせるという、どっちなんだオイ、的文章。もう4年も前だからなー、当時の心境は覚えていない。

だったら書くなって。

ああ、そうか、なるほど。

いずれにせよ、神田まつやとかの蕎麦屋とイコールコンディションで評価しがちだったので、自ずと立ち食い蕎麦屋についてはいい評価をしていなかった。しかし、立ち食いには立ち食いなりのミッションとカルチャーがある。そこは最大限評価しないと、駄目だろう。

とかなんとか、言いながら小諸そば三田店に。

実はこの日、ラーメン二郎三田本店で久々に大W野菜にんにく増しラーメンを食べようと思っていたのだが、春休みにもかかわらず予想外の行列だったために断念していたのだった。この胃袋をどうして満足させてくれよう、と思っていた矢先に、目に付いたのが小諸そばだった次第。

そこで閃いた。

「そうだ、二郎を食べそびれた分、今日は胃袋に空きがある。では、立ち食い蕎麦屋3軒行脚で、立ち食い蕎麦再評価の旅にでよう」

と。その3軒とは、

・以前悪口を書いた「小諸そば」
・うまいと褒めた「がんぎ」
・そのオペレーションと味に驚いた「京橋恵み屋」

だ。集中的に立ち食い蕎麦屋を行脚して、開眼させてもらおうじゃないの、という訳だ。

ここで、間違っても「あじさい茶屋」という店名を挙げないのは、この企画をネタとして扱うつもりがない証拠だ。

この小諸そば三田店は、間口が狭い事もあってあまり印象が無かった。比較的店の前は通るので、印象が残っていれば過去にここで食事をする事もあっただろう。しかし、今まで一度も訪問していなかったということは、よっぽど印象が薄かったということだ。

どっちかといえば、この小諸そばの二階にあるイタリア料理屋の方が印象にある。三色の旗をたなびかせて、派手だからだ。それにしても、1階ではジャパニーズ蕎麦を供して、2階ではイタリアン蕎麦であるスパゲティを出す。麺ビルですな、ここは。

自販機を見て驚いた。

・・・いや、今更驚くことじゃないんだけど。

このお店って、一番安いもりそばって210円なんですね。やっすぅ。そんなに安くていいのかしらん、と思うがこれがチェーン店の強みなんだろう。大量生産で一気にコストダウンか。

何しろ、かき揚げそばにグレードアップしても320円。お得としかいいようがない。 こんなに安かったっけ。前回訪問したときの記憶があんまりないけど・・・この値段で、イマイチとか言っちゃバチがあたるぞ。

320円ってことは、後もう少しで日清のGooTaに届いてしまうくらいの値段だ。でも、牛丼が一時280円だった事を考えれば、かきあげそばで320円という価格設定に驚いてはいけないのかもしれない。

しかし、どうしても驚いてしまうあたり、蕎麦って高い食い物なんだなあ、ってつくづく思う。立ち食い蕎麦屋が駅前や駅構内にはよくあって、庶民的な食事と思っていたのだが、このデフレ時代においてはそれでもちょっとだけ高い料理だ。天玉そばなんて食べた日にゃ、500円近い値段がして当然、といった風情だ。その割には、イマイチ満腹感に欠けるとくれば牛丼より見劣りがしてしまう。

しかし、この320円かき揚げそばは立派だ。これだったら、牛丼にはまだ太刀打ちできない値段とはいえ、十分に戦える。・・・と言っても、既に牛丼は狂牛病のため戦いのリングから降りてしまっているのだが・・・。

さあ蕎麦喰い人種読者の皆様。ここまでおかでんが話を持ち上げるということは、この後に続く文章が気になってきませんか。

冒頭で褒める→後になって「その割にはイマイチ」と批判する
冒頭でけなす→後になって「すんません、認識不足っした」と詫びて、絶賛する

のパターンが過去の王道となっているわけで、そのパターンに当てはめれば今回は・・・。

近日公開、乞うご期待!

待て。結論次回持ち越しかい。

すんません冗談でした。

天ぷらと蕎麦を食べよう

食券を渡すと、店員さんはうずたかく積まれたゆで置きの麺をひとつかみ。そうか、お昼のピーク前だから、特にたくさんゆで置きを作ってあったのか。ちょっと動揺。そして、出された麺は生白く、美味そうには見えない。うーん、早くも不安。

しかし、感心させられたのは、そば湯をお盆に載せてくれたことと、カウンタの薬味置き場にネギがあって、盛り放題だったこと。結構気が利いているじゃないか。

一口、すすってみる。コシがあって、食べがいがある。ゆで置きされていた麺とは思えない感じだ。きっと、ゆで置きしてもデロデロにならないように、何らかの工夫がされているのだろう。こうなったら、何分経ったら麺が延びるのか、こっちの忍耐力の続く限り勝負してやろうかとも思ったが平日の昼間なのでやめにした。仕事せい、仕事。

このそばは、そばつゆにどぼんと浸けて食べるとおいしい。ざるそば系よりも、暖かいそばの方が性に合っているようだ。きっと、堅めの食感も相まって結構満足度高いんじゃなかろうか。なるほど、この小諸そばが評判が良い理由が何となく分かった。

おっと忘れちゃいけない、かき揚げを食べなくては。カウンターにうずたかく積み上げられたかき揚げだったので、結構揚げてから時間が経っているはずだけど・・・さくっ。

おお?今、さくっとした食感だったぞ。んな馬鹿な。さくっ。

ありゃ。さくさくしてるじゃないですか。揚げたて・・・じゃないよな、多分。しかし、この心地よい音は何だ。立ち食い蕎麦屋でよくある、「油が回ってべとべと」か「冷め切ってしまいカチカチ」のかき揚げと一線を画している。こりゃ、いいや。

結局、「見直したぜ、アンタ!」と4年前の認識を大いに改め、店を後にした。下膳したとき、「わざわざどうもすいません!ありがとうございました!」と非常に心地よい対応を店員がしてくれたのも気持ちよかった。

大手チェーン店ならではの経営努力、品質向上の賜物ってやつなんですかね。いや、これだけ安くてこれだけのクオリティなら文句ありませんよ。ごちそうさまでした。