手打蕎麦 ぐらの(02)

2004年04月04日
【店舗数:—】【そば食:286】
埼玉県入間郡大井町

しだれ湯葉、鴨焼き、石臼挽きせいろ中、お酒

湯葉

前回大絶賛にて紹介した、「ぐらの」の二回目となる訪問。今回は延々歩いてお店入りを果たした。相変わらず、やってることが馬鹿馬鹿しい。蕎麦酒をやりたいがばっかりにここまで苦労するこたぁないだろうに。

今回は、少し悩みがあった。一体何を酒肴にしようか、ということだ。前回頂いた「そば膳」、ありゃ大変結構でございました。しかし、主役級の肴たちがあらかた登場してしまっているため、残りの酒肴があまりないのである。もちろん、そうはいってもまだ種類はあるのだが、名脇役そろいになってしまってちょっと物足りなくなりつつある。

加えて、そば膳のコストパフォーマンスの良さに引きずられてしまっているところもある。あれだけ料理がついて2,000円(現在は総額表示となったので2,100円)というのを体験してしまえば、単品で料理を注文するのが高く感じてしまう。

今回も、こりもせずそば膳、頼んじゃおうっかなぁ・・・

そう思ったのも事実。しかしそれではあまりにも進歩がないので、ぐっとこらえてしだれ湯葉をオーダー。

さて本日の特選地酒は、埼玉の「織星」という銘柄だった。またもや、聞いたこともないヤツを取り寄せたなご主人!探求心があるなあ。

一升瓶のラベルを読ませてもらったら、深谷市のお酒らしい。つらつらと、お酒にかける情熱が語れていて熱い。お酒は、すっと飲めるのだが素っ気ない味わいではなく、かといって尾を引くまったり感でもなく、蕎麦前としてはちょうどいい味わいだ。前回訪問時に頂いたお酒3種類と指向性は一緒か。美味い。今度酒屋さんで見つけたら一升瓶で買っておくことにしよう。できれば、熱燗で頂いてみたいものだ。

湯葉は、一人で食べるにゃちょっと量が多いくらいだ。ゆばのふくよかな味わいに、しばし溺れる。このお店は豆腐がおいしかったので、湯葉になればもっと美味い。

・・・かと思っていたのだが、いまいち感動が薄かった。あれれ。

しばらくして気がついた、ああそうだ今日のお昼も、湯葉を食べたんだっけ。しかも、「ゆばかまぼこ」とかいう日光土産もセットで食べたっけ。湯葉の味に飽きがきていたのかもしれない。

鴨焼き

もう一品、注文したのは鴨焼きだ。これも蕎麦屋の王道だな。

お酒は、本日のおすすめ地酒にあった、福岡県の「穀良都(こくりょうみやこ)」という清酒にスイッチ。これまた、聞き慣れないものだ。

鴨焼きは、味付けがされていないのでお好みで塩をふることになる。鴨の脂が醸し出す甘みをうち消さないように、慎重にぱらぱらとかけて食す。

うん、大降りな鴨で結構なんですが、ちょっとさめるとすぐに堅くなってしまうのが難点。歯が悪い人にはお勧めできない料理かもしれない。でも、美味い。美味いけど、一人でこれだけを食べようとすると、冷める。悩ましいところだ。お皿の下に保温用の何かがあればいいんだけど。

最後、田舎せいろを注文したのだが「品切れ」とのことで、石臼挽きせいろの中を注文し、そばをすすった。いやあ、くつろぐ。二回目だけど、なじむなあこのお店は。

この日、おかでんの応対をもっぱらやっていたのは若い店員さんだったのだが、この人も非常に応対がよくとても気持ちよい時間が過ごせた。若い女性独特のだらだらした感じがなく、きびきびと動くし笑顔を絶やさない。一升瓶のラベルを見せて欲しい、とお願いしたときで も、にっこりと笑顔を見せて「いいですよ」と答えた。多分、このお店は店員さんの接客教育がしっかりとしているのではなく、店員さん個々の性格がとてもいいのだろう。蕎麦良し、酒良し、内装良し、接客良し。何だ、欠点無いじゃんこのお店。あとはもう少し週替わり程度で季節の料理があれば 最高。

本当は、お酒をあともういっぱい頂こうかどうしようか、と思案していた。しかし、店員さんの笑顔に骨抜きにされてしまい、やめておいた。酔っぱらいと思われたくないという変な格好つけ、だ。馬鹿だなぁ。いや 、でも、この若い店員さん目当てで通ってもいいってちょっとだけ思った事は内緒。

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