そば屋 志な乃(03)

2004年05月16日
【店舗数:—】【そば食:293】
長野県北佐久郡軽井沢町

おらがそば、石臼挽きそば、野菜天ぷら、じゃがいも天ぷら

志な乃

長野に仕事の関係で出かける用事があったため、往路、軽井沢の志な乃に寄ってみた。

この店を発見してからまだ9カ月だが、その間に3回通ったことになる。3カ月に一度の訪問ということだ。車がないと、絶対にできない訪問頻度だな。

志な乃お品書き

お品書きを見ると、今までは臨時メニューとして黒板に書かれていた「石臼挽き蕎麦」がレギュラーメニュー化していた。石臼挽きにするにふさわしいそば粉が安定して入手できるようになったのだろうか。

まさか、「今までは1日1時間も石臼を回していると、すぐに石臼の調子が悪くなっちゃったんだけど・・・使い込んでいるうちに、いやぁ最近は随分と石臼も素直になってよ」なんていう事はあるまい。

ま、何はともあれうれしい限りだ。初回訪問時、おかでんおよびしぶちょおが「あっ」と見た目だけで驚いたのが、この石臼挽き蕎麦だからだ。

あと、見慣れないものとしては、「おらが蕎麦」という蕎麦が新メニューとして並んでいた。解説によると、当店独自ブレンド、だという。ううむ、これも捨てがたい。

このお店の蕎麦メニューの並びとしては、真っ先に「さらしな蕎麦」がくる。恐らく、志な乃としてはこれに最も自信があり、提供したいのだろう。で、その次に「おらが蕎麦」「田舎蕎麦」「石臼挽き蕎麦」「相盛り蕎麦」と続く。どれもおいしそうで、目移りする。「利き酒セット」みたいに、それぞれちょっとづつ食べられたら幸せなのに・・・と思うが、5種類もの蕎麦を同時にゆでるなんて無理だ。5種類、ぐちゃぐちゃと渾然一体になった状態でもいいなら、出せるかもしれないが。でも、そんなのはイヤだ。

なめこ

お茶と一緒に、突き出しが出てきた。お酒を注文しなくてもこういうのが出てくるのを見ると、信州に来たなあという気になる。しかし、野沢菜じゃないところが志な乃流のこだわりか。今回は・・・な、なめこ?

3個だけ、ころんと盛りつけられたなめこ。

ううん、微妙な位置づけだな、これ。当然お食事としては物足りないし、前菜としても寂しすぎる。一体お店はこれで何を表現したかったんだろう。

来店に対する感謝の気持ち・・・?大入り袋に5円玉が入っているような、そんなもんかな。

野菜天ぷら盛り合わせ

同行していた人が注文した、野菜天ぷら盛り合わせ。これで630円だから満足感高し。

ジャガイモの天ぷら

おかでんも釣られて、ついつい前回訪問時同様にジャガイモの天ぷらを注文してしまった。相変わらずレギュラーメニュー化はされていないようだ。

300円でおなかいっぱいになれる秘策。

相盛り蕎麦

こちら、連れの人が注文した相盛り蕎麦。さらしな蕎麦と、おらが蕎麦の盛り合わせとなっている。

おらが蕎麦+石臼挽き蕎麦や田舎蕎麦の組み合わせがあれば最高なのだが、残念ながらそういうメニューは無かった。

おらが蕎麦

おかでんが注文した「おらが蕎麦」。950円。

口にした瞬間、いい蕎麦の香りが立つ。ハーフの人は、えてして美人や美男子が多いが、一瞬それを思い出してしまった。「やっぱり、ブレンドすると美味いな」と。

いや、別にブレンドしたら美味くなるという保証はどこにもないのだけど、まあそれはそれ、ハーフの人が全て格好いいわけではないのと一緒で。

わけがわからん。

石臼挽き蕎麦

こちら、石臼挽き蕎麦。

「おお、やっぱり大和撫子は日本人のココロを掴んで離さないな。純血主義というのもいいもんだ」

と、またもや意味不明の事を口走りながら、食べた。さすがに、こちらの方が香りも味も高い。お値段もちょっと高くなって1,000円。大盛りはできないので、恐らく相変わらず希少性が高いのだろう。

蕎麦を並べる

両方を並べてみたところ。おらが蕎麦(左)のほうがやや赤みをおびえていて、石臼挽き蕎麦のほうはやや青い。

いずれもおいしかったのだが、食感はおらが蕎麦の方がすてきで、蕎麦の風味は石臼挽き蕎麦の勝利といった感じがした。今後もいいライバル同士として頑張って欲しい。

と、並んだ両蕎麦選手を前に訓辞をたれてやった。

相変わらずこのお店は美味い蕎麦を食べさせてくれるわい、と満足しながら店を後にした。

車を運転しながら、行動を共にしていたオッチャン二人に「どうでした?おかでんお勧めの蕎麦屋だったんですけど。おいしかったですか?」と聞いてみた。すると、「うーん、わからなかった」という回答。やはり、蕎麦ってのは意識して食べないとわかんない料理なんだなあ、とずっこけてしまった。

そういえば、昔おかでんがまだ蕎麦を食べつけていなかった頃、蕎麦好きの人が「あそこの蕎麦屋はおいしいんだよ」と力説しているのを遠目で見ながら「ふーん、通ぶってるけど、どーせしょせん蕎麦でしょ?」と軽蔑のまなざしで見てた事があったっけ。そんな自分も、歳を重ねるうちに「軽蔑される」立場になってしまっているのかもしれない。

気をつけよう。

蕎麦にあまり興味がない人と蕎麦屋に行くときは、「いやー、蕎麦なんてどこで食べても一緒だってば、あっはっは」と豪快に笑い飛ばすくらいでいなくちゃ、ね。

・・・卑屈になりすぎ。