手打ちそば はっぴ(05)

2005年12月30日
【店舗数:—】【そば食:369】
広島県広島市西区己斐本町

焼き味噌、わさびの醤油漬け、板わさ、せいろそば、醸し人九平次、 あともう一種類お酒を頼んだけど名前を忘れた

今年9月に、アワレみ隊OnTheBBSの「蕎麦(ソバ)関連のスレ」にて以下の書き込みがあった。

92: 名前:はっぴの女将投稿日:2005/09/13(火) 00:49
おかでん様 夏休みにお越し下さっていたのに中休みタイムだった様でごめんなさい。実は私も今夏こそどんな方なのか見届け様と待ち構えておりましたのに残念。またお越しくださいね。

ひええ。はっぴの女将さんからの書き込みだぁぁ。何だか、芸能人からお便りをもらったような気持ちになって恐縮してしまった。

はっぴ

それから数カ月。僕はまた広島の地に降り立った。とはいっても、オフ会「ますゐ詣で2005冬」参加のためであり、予定滞在時間は数時間しかなかった。イベント終了次第、すぐに広島を離脱しなければならなかったからだ。はっぴ、行きたかったのだが残念。来年の夏まで持ち越しだ。

・・・と、思ったのだが。

「ますゐ」で、お酒を飲んだのがエンジン点火の合図だった。いつもだったら「暴食」に近いくらい食べまくるのに、今回はあんまり食事をせず、その代わり焼酎を飲んでしまった。これで理性のたがが外れてしまった。よせばいいのに、この後横川のゴッドバーガーでエッグバーガーを食べ、その席上で「はっぴに行くぞ!はっぴの女将さんから挑戦状をたたきつけられた以上、対決せねば!」と高らかに宣言。

別に、挑戦状ではないと思うのだが。

自分を含めてメンバー4名、ますゐ→ゴッドバーガーと連食状態で西広島のはっぴへGO。いやぁ、年末に相応しい、年忘れ食べ歩きだなあ、なんて自分の行動を正当化する。

はっぴには、午後5時ちょっと前に到着。おっといけない、まだ夜の部は営業していなかった。しばらく、不審人物と化して道路を挟んだ向かいからお店の様子を視察。

店頭には、「年越そば」という真っ赤なのぼりが立っていた。非常に俗っぽい。こういうのぼりを出すお店は大抵絶品蕎麦にありつけないのだが、はっぴの場合は例外といえる。恐らく、あまりに外観が地味な店舗なので、こういうのぼりを出しておかないと蕎麦屋であることを通行人に認識されないのだろう。

品切れの札

お店ウォッチ開始から2分足らずで、女将さんが出てきて準備中の札がひっくり返された。営業開始だ。おっと、営業開始と同時に、何人かお客さんがお店に入っていくぞ。なかなかな繁盛店ではないか。いかん、われわれも早く入ろう。

お店の前に来て、なにやらプレートが掲げられているのに気が付いた。

「蕎麦が品切れ、蕎麦打ち中です」

あれー?営業開始したばかりなのに、品切れ?蕎麦打ち中?では、中休み中は何をやっていたんだろう。疲れ果てて、寝ていたのだろうか。・・・あ、なるほど、そういえば今日は12月30日。明日の年越し蕎麦を準備するため、ちょうど今日あたりから激務になっているはずだ。そっちの準備に大わらわで、夜の部の蕎麦が準備できていないんだろう。

打ち立て蕎麦が食べられるのは大いに結構、飲み物と肴はお出しできます書かれているので、じゃあお酒を飲みながら待たせてもらいましょう。

とっくりを並べる

店内の打ち場では、ご主人が生地を伸ばし、切っている最中だった。まさに大忙しだ。おや、でもあともう一人、厨房に白衣の人がいる。いつの間にか、お弟子さん?が厨房に入るようになったのか。ほー、さすがは年末だなあ。後で公式webを読んでみたら、お店の常連さんだった方が年末は助っ人で2名入ったとのこと。チョコレート業界におけるバレンタインデーみたいなものだもんな、大晦日の蕎麦って。

厨房にはご主人と助っ人さん、そして客あしらいには女将さんと娘さんのそばこさんの4名体制。豪華布陣による体制だ。

せっかくなので女将さんにあいさつしようか、とも思ったのだが、酔っぱらい中なのでやめておいた。ろれつが回らないほどではないが、昨晩一睡もしないまま広島入りし、お酒を飲んだ状態なので思考回路がめろめろ。仲間としゃべっている最中に居眠りしてしまい、言葉の後半が寝言にスライドして支離滅裂な日本語になるという希有な体験を味わったほどだ。ちょっと女将さんを前に名乗るには恥ずかしい状態であった。

蕎麦待ちのため、お酒を注文。しかし、ぼーっとしていたために仲間の一人が既に注文していたにもかかわらず、もう一本注文してしまった。お酒を飲める人が4人中2名しかいないのに、徳利が2つ。明らかに多すぎた。結局、大して呑めずに飲み残しを出してしまったのは申し訳ない。

焼き味噌

このお店を時々利用する両親が言うには、「玉子焼きを注文しようとしても、大抵『お時間がかかります』と言われ、あまり積極的に受けようとしてくれない」とのこと。おや、お品書きを見ると、「忙しいときには受けられません」みたいな事が追加記入されているぞ。確かに玉子焼きの場合、付きっ切りになってしまうからなぁ。そういえば、昔よく通っていた「さらし奈乃里」でも、玉子焼きは夜のみのメニューだったな。

試しに、「玉子焼きってできます?」と女将さんに聞いたところ、「今日はちょっと難しいです」とのことだった。ま、そりゃそうだ、厨房のてんてこまいっぷりを見ていればそうだと思う。

代わりに、焼き味噌をオーダー。

わさびの醤油漬け

わさびの醤油漬け。

おなかは既に満たされているので、こういうちょっとした量の肴があるというのは非常にありがたい。

お酒を飲まない人からすると、「何これ。量少ないし、蕎麦のおかずにはならないし」って思うんだろうな。でも酒飲みにはこういうのがいいのですよ。

板わさ

板わさ。あらためて一枚、かまぼこを食べると魚のすり身が醸し出す風味にうっとりとしてしまう。さっきまで、肉料理とかハンバーガーとかを食べていたので、こういう和の料理はとても和む。

美味そうな蕎麦

お酒はほとんど飲めなかったけど、酒肴は満喫。そんなちょうどいい頃合いでそばが到着。相変わらず美味そうな蕎麦だ。

ずるずる。うん、香りは弱い気がするけど、つゆはおいしいし、蕎麦ののどごし、硬さ、エッジの立ち加減はとても美味いです。やっぱり広島においては出色の蕎麦屋だと思うな、ここ。

もう少し香りが高ければ最高なんだけどな。お酒飲んだから嗅覚が鈍感になったのかな?もう一度、蕎麦だけでずずず・・・

んー。

あのー、われわれの横のお座敷で宴会をされている方がいたのだけど、そのおっちゃん達がタバコを吸ってるわけですね。そのにおいがこっちにまできていて、非常にイヤなんですけど。このお店、禁煙にできないものかねぇ?

最近、僕の日常生活ではタバコの煙に遭遇することはほとんどない。駅でも、飲食店でも、職場でも、分煙がきっちりなされているからだ。宴会などでも、タバコを吸う人は自主的に隅っこに固まって、「タバコを吸う人コロニー」を作ってくれるので助かっている。そんな煙無し生活を送っていると、たまにタバコの煙を嗅いでしまうと非常に嫌悪感を感じてしまうようになった。今回が、まさにそれ。特に、蕎麦を食べるときは空気を一緒に吸い込みながらなので、煙臭いとたまらない。

なんだか今回は、「美味なる蕎麦・ただしタバコ風味」という印象を抱きながら、お店を後にした。惜しいねぇ。でも、いろいろなお客さんがいるわけで、お店としては全ての要望には応えられないんだろうな。僕みたいにタバコいやだなあ、と思う人もいれば、タバコ吸いたい!という人もいるわけで。お店の運営ってのは難しいと思う。

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