湧水

2012年09月26日
【店舗数:297】【そば食:511】
東京都調布市深大寺元町

野菜天ぷら、湧水もりそば、ビール

お寺の門前に蕎麦屋が密集している場所がある。有名なところでいえば、長野の善光寺。参道には蕎麦屋が並ぶ。これは、蕎麦は「五穀」に含まれず、僧侶の修業中であっても食べることができる料理だからだという。同じように、東京は調布市に深大寺(じんだいじ)というお寺があり、その周辺には蕎麦屋がたくさん並んでいる。その数、20軒とも30軒とも言われており、一体だれがそんなに蕎麦を食べるんだ、というありさまだ。でも、お店が潰れていないどころか、年々増えているという話を聞けば、案外儲かっているのだろう。

深大寺は交通の便が良くない。どの鉄道の最寄駅からもバスで20分~30分かかる「テキサスヒット」状態の場所。霊験あらたかだったら、どんなに遠いお寺でも訪れる人はいるものなんだな。

スマホで地図を見る

おかでんが深大寺を目指そうと思ったのは、その「軒を連ねる蕎麦屋」を食べ歩いてみたかったからだ。そろそろ新蕎麦の季節だし、食べ歩きをすればさぞや楽しかろう。3軒はいけるかな?いや、4軒くらいだったら余裕だろう・・・なんて考えながら、深大寺を目指す。JR三鷹駅から深大寺行バスに乗って約30分。深大寺入口バス停で下車。あとはスマホのGPSと目視を頼りにお店を探していくことにした。

今回、限られた胃袋の中で蕎麦を食べ歩こうというのだから、「ふと目についたお店に入る」という安直な行為だけは避けたい。

「数十軒の蕎麦屋が切磋琢磨しているから、どこも蕎麦のクオリティはほぼ同じだろう」という考え方もできるが、その考えは非常に危険だ。「観光地に美味い物なし」という格言は有名だが、それはこの深大寺においてもあてはまるかもしれないからだ。各店舗、低レベルで安定していたら、がっかりだ。

そんなわけで、今回は姑息なルールを設定しておいた。「有名な店はやっぱり美味いはずだ。ガイド本に載っている店に行こう」と「歴史がある蕎麦屋は、美味い可能性があるのでここもターゲットにしよう」という二つ。うわあ他人任せ。我ながらよくないなあ、と思う基準だが、強引であってもこういうルールが制定されれば、食べ歩きの店選びが随分楽になる。

湧水

一軒目は、「湧水」という蕎麦屋に行ってみることにした。ここは口コミで評判が大層よろしい店らしい。週末になると待ち行列がずらりと並ぶという話だが、今日は平日、しかも昼前ということで空いていた。深大寺に行こうと思ったのは、平日に休みが取れたからこそ、だ。これが土日祝日だったら、行列がイヤで深大寺には絶対行かなかったと思う。

店頭のお品書き看板

店頭のお品書き看板に、「平日限定企画 九月末まで!! 生中ジョッキ580円→400円」という張り紙を発見。おおお、平日に訪れると良いことがあるもんだな。生ビールがえらく安くなるじゃないか、オイ。

店頭でひそかに興奮するおかでんであったが、よく読んでみると「15:00~」という記述発見。ただいまの時刻、11:36。ダメじゃん!

まあいい、蕎麦屋でジョッキビールってあんまり店の雰囲気と合致しないんだよな。瓶ビールの方が風情があっていいよな。・・・と、強がってみる。

ただ、次には強がれない情報発見。「本日の湧水<九割>そば 茨城産 常陸秋そば 会津産 雄国そば の混合です」だって。9月下旬、茨城も福島もまだ蕎麦の収穫は行われていないはず。ということは、新蕎麦ではないんだろうな。ああ、残念。でも、新蕎麦でなくても美味ければそれでいいや。さて、お店に入ってみよう。

店内

店内は6割~7割がた埋まっていた。平日なので、ご年配の方が多い。

このお店は「二八蕎麦」と別に、「おすすめ!九割蕎麦(厳選蕎麦粉使用)」がある。おすすめ!と言ってるし、お品書きの先頭に書かれている蕎麦なので、これを選んでみる事にする。「湧水(ゆうすい)もりそば」750円なり。

ビール

ビール500円と野菜天ぷら400円を頼む。しばらくするとビールが到着。おっと、栓抜きがされていない瓶ビールだぞ。自分で栓を開けろ、というのか。これはちょっとうれしい。なかなか自分で栓抜きをする機会なんてないので、わくわく。

一軒目のお店で、昼前だというのに早くも「一人お疲れさま会」開始。うん、ビール美味いな。

 湧水もりそば

湧水もりそば到着。おっと、野菜天ぷらと同じタイミングに出てきちゃったぞ。繁盛店だから、「天ぷらを食べ終わったころを見計らって、蕎麦が出てくる」・・・なんてことはない。まあ、当然だな。いかん、天ぷらは冷めないうちに食べなくちゃいけないし、蕎麦は伸びる前に食べなくちゃいけない。さあ慌ただしくなってまいりました。

天ぷら

野菜天ぷらの構成は「なす、かぼちゃ、ししとう、大葉、三つ葉」。三つ葉が天ぷらになっているのはちょっと面白い。サクサクした食感がビールとよく合う。とはいっても、長っ尻する気はないので、ビールのお代わりはなしだ。こんなところでくつろいでビールぐいぐい飲んでたら、一軒でゲームオーバーになってしまう。それだと何のために深大寺にやってきたか訳がわからん。

揚げ蕎麦がき5個450円にも大層惹かれたのだが、次がある。このお店はこの辺にしておこう。

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