玉乃屋

2012年09月26日
【店舗数:298】【そば食:512】
東京都調布市深大寺元町

つまみ山菜、十割太打そば、ビール

玉乃屋

深大寺蕎麦食べ歩きの二軒目は、「玉乃屋」というお店にした。

深大寺の裏側に位置するお店で、このあたりは参道付近の賑わいがない、落ち着いた場所だ。

お寺の正面側だけでなく、裏側にまで蕎麦屋があるとは驚きだ。「参拝客がお昼ご飯を食べにふらりと立ち寄る」ということは多分ない。ここの蕎麦がおいしい、という口コミを事前に入手した上ででこのお店を狙い撃ちしないと、来店する機会はあまりないのではあるまいか。

客席は店内の他に、テラス席がある。座席にはもうせんが敷かれており、甘味処や茶屋の雰囲気がある。

店頭には「石臼挽自家製粉」ののぼりが立っていた。そうか、最近はこういう観光地においても自家製粉をやるようになってきたのだな。「観光地=粗悪な蕎麦」というのは偏見、ということになる。

それよりもうれしいのが、「新そば」の張り紙がしてあったこと。やあ良かった、今回は新蕎麦を食べまくりたいと思っていたので、この張り紙にはほっとした。

店内

店内の様子。さすがに平日昼ということもあって、客席は空いていた。ちなみにこのお店の営業時間は09:30~16:30。夜営業はやっていない。多分深大寺界隈の蕎麦屋は、どこも夜営業をやっていないのではないか。

朝9時半から営業開始となると、蕎麦を打つ人は大変だ。一体何時起きで蕎麦を打っているのだろう?石臼で自家製粉しなくちゃいけないし。さすがに豆腐屋よりはゆっくりしていると思うが、どうなんだろう。

十割の蕎麦と外二の蕎麦

このお店、十割の蕎麦と外二の蕎麦、2種類が存在する。また、十割蕎麦になると、「太打ち」と「細打ち」がある。

太打ち蕎麦はあまり食べる機会がないので、今回はこれを頼むことにした。なお、太打ちは蕎麦の産地が北海道、北米産のブレンドだという。へえ!北米でも蕎麦の栽培はやっているのか。品質はどうなんだろう?一方、細打ちは北海道、茨城産のブレンド。麺の形状によって蕎麦粉を変えて作るというのは面白い。

お品書きによると、この2種類の蕎麦だけでなく「太打ち釜揚げ」も提供しているらしい。うどんには「釜揚げ」という料理があるが、蕎麦にもそれがあるのは面白い。ゆっくり食べていたらあっという間に麺がのびてしまうだろう。非常に惹かれて、試して見たかったのだけどお値段が1,100円だったのでやめた。太打ち田舎が950円だから、それと比べて割高感があったからだ。次回このお店を訪れる機会があったら、ぜひ試してみたい。

ビール

「湧水」でビールを飲んだから、このお店でビールを飲む必要なんてないと思っていた。しかし、お品書きを熟読すると、「つまみ山菜」という一品があり、これがとても気になった。300円と非常にお求めやすい価格だし。えーい、つまみ山菜ください。あとビールもね!

ビールといえば、この日訪れたお店全店で「深大寺ビール」というのが売られていた。値段の割に量が少ないし、味だって期待できないし、注文することは無かった。しかし、後で調べてみたら、あの「ホッピービバレッジ」が作っているビールだという事が判明。なんと、あの会社はホッピー専業なのかと思っていたが、ホンモノのアルコール飲料を製造していたのか。試しに飲んでみればよかったかな。

つまみ山菜

つまみ山菜。

小鉢いっぱいの山菜に、刻み海苔がかかっている。スーパーで売っている「山菜」とは歯ごたえがぜんぜん違う。しゃっきり、くっきりした食感でつまみとしておいしい。300円という価格設定も憎いね。このつまみ山菜を頼んだら、ついついお酒を頼んでしまうじゃないか。こういう「酒飲みホイホイ」的な安くて美味いサイドメニューが蕎麦屋には一つないし二つあるとありがたいのだが。

十割の太打ち田舎そば

十割の太打ち田舎そば。新蕎麦だ。

うん、おいしい。でも、香り立つほどのインパクトはない。多分これは太打ちなので、豪快にずずずっとすすり上げられないからだと思う。太打ち、しかも十割だと、もぐもぐ咀嚼してしまうので、香りが立ちにくい・・・のかな?よく分からない。

よく分からないならもう一枚、今度は「細打ちせいろ」で!とも思ったが、そうするとこの後訪問できる蕎麦屋の軒数が1つ減ってしまう。胃袋と財布は有限なのだよ。

というわけで、太打ち田舎をあっという間に平らげて、お会計。

うーん、おいしかったんだけど、新蕎麦ならでは、という感じはしなかったな。まあ、まだ新蕎麦シーズンははじまったばかり。これからまだまだおいしくなるのだろう。そんな時にまたここで蕎麦が食べられればうれしい。

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