本むら庵 荻窪本店

2012年10月28日
【店舗数:305】【そば食:525】
東京都杉並区上荻

そば豆腐、磯揚げ、せいろそば、剣菱

本むら庵

本むら庵。JR中央線/総武線に乗っている人にとっては結構おなじみの存在だと思う。なにしろ、線路がある高架橋のすぐそばにお店があり、大きな看板が出ているからだ。しかし、荻窪駅からも西荻窪駅からもちょっと距離がある場所なので、看板に馴染みはあってもこの店を訪れるのは難しい。一応、公式サイトによると「荻窪駅から徒歩8分」という事だが、駅からまっすぐ高架橋沿いに歩けば到着・・・とはいかない複雑な道路が立ちふさがる。地図を見ながらでないと、たどり着くのは難しいかもしれない。

そんな立地条件だからか、大きな駐車場が完備されているのは立派だ。しかも、おかでんが訪れた時は駐車場入口に誘導員が一人配備されていた。この店の繁盛っぷりがよく分かる。手打蕎麦店一店舗で車の誘導員を雇っているところなんて、なかなか無いんじゃないか。

店内

お店に到着したのは17時を少し回った時間。早い夕食をとるにしても、ちょっと早すぎ感がある時間帯だ。それでも広い店内はほどよくお客さんがいて、めいめいくつろいでいる。お酒を飲んでいる人の割合が若干多いかな?

中休み無しのお店なので、こんな時間でも入店できるのはとてもありがたい。ちなみに営業時間は11:00~21:30。

座席数は82ということで、相当に広い。お座敷席とテーブル席、どちらにしますか?と店員さんに聞かれたので、お座敷席を選んだ。お座敷席にはテーブルがないのか?まさか温泉旅館のようにお膳が出てくるのか?と首をひねったが、お座敷でもちゃんとテーブルがあった。じゃあ、どっちも「テーブル席」じゃん!と思ったが、それはイチャモンという奴だ。

広い店内なので、各テーブルには店員さんを呼ぶためのボタンが置いてある。居酒屋のようだ。でも実際のところは、店員さんが多かったため、直接口頭で呼び止めれば良い状態だった。結局、このボタンを使う機会はなかった。

お品書きは豊富。グランドメニューの他に、「季節のおすすめ品」なんてものもある。季節のおすすめを見ると、牡蠣料理が何品かあるようだ。そうか、もう牡蠣のシーズンなんだな、としみじみする秋の夕暮れ時。

一方、清酒はあまり豊富ではない。冷酒として「剣菱 杉樽」が、そして燗酒が「松竹梅 焙炒造り」があるだけ。シンプルだ。その割には、焼酎は4種類、ワインに到っては8種類が取り扱われている。ワインが一番種類豊富とは、ちょっと予想外。

そンならお店側からの挑発に乗ってやらぁ、ワイン持ってきて!と言いたいところだが、よく値段を見ておきましょう。ワインはすべてボトル売りであり、4,000円とか5,000円近くするぞ。こんなの飲んだら逆に酔いが覚めるわ。財布の中が心配になるじゃないか。・・・いや、ご安心ください。このお店ではクレジットカードでの支払いができますんで。待て、そういう話ではない。おかでんにとってはワインは分不相応だ、という事が言いたいの。ワインに強引に誘導するのはやめれ。

剣菱

このお店においてはマイナーな存在になってしまっている清酒を、応援を兼ねて頼むことにした。頑張れ、清酒。

冷や酒である剣菱を注文。630円なり。

お酒には、わさびの醤油漬けが付いてきた。ありゃりゃ、さっき鞍馬で「伊豆わさびのかえし漬け」を食べたばっかりだぞ。かぶってしまった。偶然ってあるものだな。

剣菱を飲むのは久しぶりだ。蔵元が阪神大震災で被災した、という話は聞き及んでいたが、今は復興しているようでうれしい。・・・って、一体何年前の話だよ。

そば豆腐

このお店の酒肴は若干高い。700円台の料理が一番数としては多い。たとえばきんぴらが703円なわけだが、きんぴらってそんなに高級な料理だったっけ?小鉢で食卓に華を添える名脇役のイメージがあるのだけど。上質なごぼうやにんじんを使っているのだろうか。

玉子厚焼もいいな、生湯葉刺身も悪くないなと思ったが、結局そば豆腐を頼むことにした。(各料理ともにお値段は703円)

届けられたそば豆腐は、なかなかな大きさ。普通、蕎麦屋でそば豆腐だとかごま豆腐を頼むと、この半分くらいのサイズで供されるものだが、ここのはでかい。そのため、薬味として上にわさび、大葉が対角線上に盛られているのが面白い。途中で味に飽きないように、という配慮だろう。

そば豆腐の下にはあんが敷いてあり、これとよく絡ませながら食べると、おいしい。そば豆腐ってほとんど食べた事がないので、たまに食べるといいもんだ。

磯揚

お品書きを見ていたら、どうしても「磯揚」というのが気になって仕方が無かった。「海老入り 蕎麦のり巻素揚げ」と解説されている。お値段840円。蕎麦寿司というのは知っているのだが(食べた事はない)、それを素揚げにしてしまうのか。油っぽくならないか?それだと。

うーん、今回は「蕎麦屋一軒につきお酒いっぱい、酒肴一品、そして蕎麦でシメ」というルールにしていたのだが、ガラガラとそれが音を立てて崩れていくよ。えい、仕方が無い、頼んでしまえ。

まいどありー

ついでに剣菱のお代わりも頼んだった。ざまーみろ。誰に言っているのか分からないけど、なんだかざまーみろな感じ。

出てきた磯揚を見て、なるほど納得した。ご飯のかわりに蕎麦を入れて、海老と一緒にのり巻きにされたものを、油で揚げてある。お品書きの文字面からではいまいちピンとこなかったのだが、実物を見ると深く納得できる。

さっそく食べてみる。懸念されていた油っぽさは全く無く、ぱくぱく食べられるのがいい。

おっと、あんまり調子よく食べるなよ。まったり行こうぜ。食べるのが早いと、また何かもう一品頼んでしまいそうになる自分を抑制。

せいろそば
せいろそばアップ

結局、料理2品にお酒2合飲み食いしてしまった。いかんな。そろそろ蕎麦に切り替えよう。

蕎麦は「せいろそば」735円を注文。田舎そばもあるのだが(限定品)、こちらは840円。また、秋から冬にかけては、ゆず切りそばも供されているらしい。

薬味として葱とわさびがあるのだが、わさびは一本まるごとがおろし金と共に届けられた。つまり、自分でおろしてどうぞ、というわけだ。おろしたてのわさびは辛味が少ないし、香りが素晴らしいのでこのやり方には賛成。とはいえ、おかでんは蕎麦を食べるときにわさびをほとんど使わないので(箸休め的にほんの少し使う)、あまり関係ないけど。

蕎麦は粗びき。そのため、近くで見るとモコモコした感じの麺。じゃあ手繰りにくいんじゃないか、というと、そこまでざらざらしているわけでなく、心地よく喉に落ちていく。腰がしっかりしている。うん、おいしい。

量があまり多くないこともあり、あっという間に食べ終わってしまった。お代わりしたいくらいだが、それは食べ過ぎなのでやめておこう。

さて、外は雨。このまま、この日三軒目となる「髙はし」に行くべきか悩ましい。

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