手打ち蕎麦 髙はし

2012年10月28日
【店舗数:306】【そば食:526】
東京都杉並区荻窪

蕎麦の刺身、せいろそば、酔蕎

髙はし

髙はし看板

この日三軒目となるお店、「髙はし」。蕎麦屋のハシゴなんて下品だが、せっかく荻窪界隈までやってきたのだから、許して欲しい。

「高はし」ではなく、「髙はし」というのが微妙なところだ。(微妙な違い、気づきますか?)

お店は車の往来が激しい環八沿いにある。かといって、駐車場があるわけではないので、このお店が目当ての場合は荻窪駅から10分以上歩いて訪れることになる。

店内

このお店のご主人は本むら庵店主の従兄弟にあたるそうで、本むら庵で修行したのち独立したんだとか。

店内の椅子や机などは色気が無い、良い意味でも悪い意味でもレトロな感じがする作りになっている。

客席は20席。比較的こじんまりしている。

おちょこ色とりどり

どうも思考回路が鈍いな、と思ったら、既に今日は四合清酒を飲んでいるんだった。そりゃぼんやりするわけだ。おかしいな、計算では2軒の蕎麦屋でそれぞれ一合の清酒の予定だったのに。予定大崩れじゃないか。というか、予定を守ろうという意志がそもそも欠如してるじゃないか。

とはいえ、このお店でも飲みますよ。今度こそ、控えめで。

このお店のお酒は6種類。うち、燗酒が1種類。値段は700円から950円/合といったところ。なお、鞍馬のように「半合」からでも注文できるらしいので、ちょっとだけ飲みたい向きにはちょうどよい。

じゃあおかでん、今回は半合でさくっと切り上げようや。

「あの、すいません、お酒・・・燗酒をお願いします!」

あっ、こいつ一合頼みやがった。懲りない奴め。

燗酒は新潟の「酔蕎」本醸造、700円。

お酒を頼んだら、店員さん(ご主人の奥さん?)がかごを持ってきた。そのかごの中には、お猪口がたくさん。店員さんは何も言わずに厨房に戻ってしまったが、どうやらこの中でお気に入りのお猪口を選び、それで清酒を楽しんでくれ、ということらしい。

むむむ。「この中に一つ、当たりクジが混ざっています」と言われると、俄然やる気が出るのだが、そのような仕掛けはなし。どうしよう、どれで杯を重ねるかな。

もっともらしい顔で器を吟味し、一つを選んだ。手にしっくり馴染んだものを選んだのだが、どこにも「当たり」の文字は書いてなかった。当たり前だが。

蕎麦猪口の収集家がいたり、酒器にこだわる人がいたり、いろいろな人がいるものだが、残念ながらおかでんはそのあたりはとんと疎いし、興味も殆どない。でも、このまま蕎麦喰い人種を今後10年、20年と続けていったら、いずれは悟りの境地に達し、そういうものが好きになるのだろうか?

揚げ蕎麦

お通しとして、揚げ蕎麦が出てきた。量はそれなりにあり、これでお酒が一合飲めてしまいそうだ。酒肴、頼まなくても良かったかな?

燗酒

燗酒は、鉄瓶に入れられて出てきた。結構重たい。これはなかなかよい演出だ。手酌するのが楽しくなる。

自分で選んだお猪口に、ちょうど良い温度となっているお酒を注いで、飲む。

蕎麦の刺身

お酒のおつまみとして、「蕎麦の刺身」500円を注文。

本当は「酒肴三種盛」900円を注文しようかと思っていたのだが、やめた。「箸の先でちょっとつまむだけでも酒がぐいぐい進む」品だと推理したからだ。この期に及んでこれ以上杯を重ねるのはやめておいた方がよいに決まってる。

出てきた蕎麦の刺身は、イタリアのパスタ「パッパルデッレ」のような幅広麺だった。いや、あくまでも「刺身」だから、「麺」と形容するのは正しくないか。この蕎麦のうえにわさびをちょいと載せ、醤油に軽く浸してから食べるとなかなか乙なものだ。噛み噛みしていると、蕎麦の味がほんのりにじみ出てくるのが良い。じっくり噛んでから飲み込もう。

薬味とつゆ

お酒を本当にここで切り上げ、せいろそば(900円)を注文した。

さようならお酒。結果的に今日一日で一升瓶の半分飲んじゃった事になる。普段清酒なんて飲まないから、ペース配分が完全に崩れちゃった。なにしろ、おかでんのホームグラウンドであるビールを飲むペースでぐいぐい飲っちゃったからな。

蕎麦に先行して薬味がテーブルに届けられた。おや、風変わりなものがあるぞ。それは一味唐辛子。これも蕎麦の薬味なのか。そういえば、薬味が入ったお皿の上には、大根おろしと葱だけ。わさびがない。さっき食べた「蕎麦の刺身」にはわさびが添えられていたのに、蕎麦になるとわさびは出てこないんだな。その代わり一味でどうぞ、というわけか。面白いね。

せいろそば

そしてせいろそば到着。

このお店のせいろそばは「大盛り」という概念がない。追加でもう少し食べたい場合は、「汁なし」のせいろを頼むことになる。600円。

さっそく食べてみる。おいしい。つゆは辛めで、きりっと引き締まった感じ。個人的にはもう少し甘みがあっても良いと思うのだが、本日相当にお酒を召し上がったおかでんにとってはこれくらいきりっとしている方がむしろありがたい。

蕎麦に七味をかける

そうだ、薬味として用意されていた一味を使ってみよう。

この一味、つゆの中に入れるのか、それとも蕎麦の上にかけるのか、どっちが適しているかがわからない。初体験だからだ。とりあえず蕎麦の上に振りかけてみることにした。

いざ食べてみたら、これが相当においしいんでやんの。お酒でだらけていた体がシャキン、とする感じ。そうか、蕎麦と一味は相性が良かったのか。てっきり、唐辛子というものは温かい蕎麦にしか使わないものだと思い込んでいたよ。

デザート

食後、デザートとして果物が供された。どうやらサービスらしい。蕎麦屋で果物を食べるのは初めてだったので、これは意表を突かれた。

おいしくいただいたのだが、せっかく蕎麦湯でまったりほっこりした状態になっているのに、果物の酸味が割って入ってきて強く自己主張した感じがした。あっ、そうか、デザート食べてから改めて蕎麦湯を飲めば万事解決だな、きっと。たぶん。