蕎麦 流石

2012年11月01日
【店舗数:308】【そば食:528】
東京都中央区銀座

蕎麦の実とろろ、焼き野菜(有機)、ざるそば、サッポロラガー、清酒(銘柄忘れた)

流石

銀座にある「流石(さすが)」は以前から行ってみたかったお店だった。その独特の店名は、一度聞いたら忘れられないインパクトがある。最初、「りゅうせき」と読むのかと思ったが、調べてみると「さすが」だった。自分の店に「さすが」と命名するのにはちょっとした勇気が必要だったのではなかろうか。

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でもなんでこんな名前を?というと、修善寺の名店「朴念仁」の主、「石井仁」さんのお弟子さんだからだ。つまり、「石井さんの流れをくむお店」、ということで略して「流石」。なるほど、そういう事か。それにしても、師匠の名前を一部拝借してしまうということは、よっぽど薫陶を受けたのだろう。

その流石だが、銀座二丁目にある。銀座といっても東西が長い町。昭和通りを超えたその先にお店があるので、新富町に近い場所といえる。そんなところでひっそりとお店をやっているというのだから、ぜひ行ってみないと。

この日の蕎麦屋行脚一軒目は「山形田」だったわけで、雑居ビルの地下一階にお店はあった。逆に今度の流石は二階にある。蕎麦屋は隠れ家的な場所によく生息するが、銀座においてもそれは同じ。

お店を見つけるのはちょっと難しいかな・・・と思ったが、最近はスマホがあるので便利になったものだ。「流石 蕎麦 銀座」で地図検索すれば、お店の場所や店までのルートをちゃんと教えてくれる。

竜町産のキタワセ

10月の蕎麦屋巡りは、新蕎麦になかなか出会えなかったが、さすがに11月にもなると新蕎麦が出回っているようだ。このお店でも、今日は新蕎麦を使っていた。

竜町産のキタワセ。キタワセって、確か夏蕎麦だったはず。秋収穫の蕎麦とはちょっと違う。キタワセだからこの時期新蕎麦が提供できるのかもしれない。もう少し秋が深まると、秋が収穫時期の蕎麦に切り替わるのかな?

流石入り口

お店の入口は、写真の通りシンプル。会員制のお店ではあるまいか、と思えるくらいだ。そうか、暖簾がないから、違和感を感じるんだな。今まで訪問してきた蕎麦屋のうち、暖簾が玄関にないお店って何軒くらいあったっけ?思わず過去を振り返ってしまう。それくらい、蕎麦屋と暖簾は密接な関係にある。

このお店がいわゆる「ニューウェーブ系」の蕎麦屋と言われるゆえんはこういうところにもあるかもしれない。

サッポロラガー

店内に入ると、そこはおしゃれ空間。女性とのデートに使える蕎麦屋。先ほどの「山形田」がおっちゃん達のたまり場と化していたのに対して、ここはぜんぜん雰囲気が違う。今日は短時間でこうも両極端なお店を訪問することができて幸せだ。まだ若干頭の中が混乱しているけど。

とりあえずビールで場を繋ごう。ええと、このお店は・・・おや、サッポロラガーが置いてあるのか。これは非常に珍しい。せっかくなのでそれを注文する。

サッポロラガーって、何で店頭販売していないんだろうね。サッポロにおいては黒ラベルやヱビスが主力商品なので、ラガーは出番が無いのだろうか。

昔、新宿の「思い出横町」でこのラガーをよく飲んでいたので、「客単価が安いお店によく置いてあるビール」という印象が強い。しかし、現実はどうだ、こんな敷居の高いお店にも置いてあるんだな。感心。

さすが熱処理をしているビールだけあって、味がいつも飲み慣れているものとちょっと違う。でも、それがどう違うかまで形容する語彙を持ち合わせていないので、詳しくは聞かないでください。

とろろと蕎麦の実

お通しで出てきたのがこちら。とろろの上に香ばしい蕎麦の実が載っているもの。お通しとしては珍しい部類。「これから酒飲むんだろ?弱った内臓、少しはいたわってやれよ」というお店からのエールと受け取った。ビールをくいっと煽ってから、いただきます。

そばの実とろろ
続いてやってきたのが、自らが注文した「そばの実とろろ」600円。

だしで炊いた蕎麦の実に自然薯がかかったもの。

ねっとりコンビ

お通しと料理がなんとなくかぶってしまった。俺、めちゃくちゃとろろが大好きな人みたいじゃないか。そりゃまあ、好きか嫌いかで言えば好きな方だが、まさかかぶってしまうとは思わなかった。

このお店、つまみ類は400円から取りそろえられているのだが、うっかりするとすぐに1,000円超えの品々を選んでしまうので注意が必要。600円のそばの実とろろを選んだのは、懐事情を勘案してのことだ。ここで「そば屋のつまみ盛合わせ」なんて頼んだら、2,000円してしまう。おかでんの財力からしら、もう限界領域。

それにしてもいろいろな料理があるものだ。50種類近くが掲載されているお品書きは、まるで万華鏡。何を頼めばいいのか、混乱する。お刺身まで取りそろえられているのにはまいった。おもしろ半分で頼んでみようかとも思ったが、どのお魚も1,000円以上するのでやめた。こういう魚は、築地市場がお店から近いという好立地条件を活かして入手しているのだろう。でも、どんなお客さんがお刺身を注文するのかな。自分の席から見える範囲で店内を観察してみたが、頼んでいる人はいなかった。

そばの実とろろ、とってもおいしゅうございました。蕎麦の実がふんわり炊けていて、おいしい。離乳食で赤ちゃんに食べさせたら、将来有望なグルメ野郎に成長するかもしれない。

焼き野菜(有機)

店内をぼんやり眺めながら時間を過ごす。

うーん、なんだか落ち着かない。お店にいるお客さん達は静かに食事をしているので、その点支障はない。でも、なぜかくつろげない空間だ。こざっぱりしてきれいな内装がそうさせているのかもしれない。誰か連れがいれば全く違った印象を持つのだろうが、一人楽しく訪問中のおかでんにとっては違和感を覚えた。きっと、こういう店で食事をする機会が少ないからだろう。プロレタリアート階級のおかでんには、このお店はちょっと場違いなのかもしれない。

そんなことを考えている間に、もう一皿注文していた料理が届けられた。「焼き野菜(有機)」1,000円。8種類の野菜がグリルされて出てきた。見目美しい盛り合わせ。

「1日に野菜を350g以上食べましょう」と農林水産省だか厚生労働省だかが言っているが、さてこの野菜は何グラムかな?

ハイ先生、質問があります。蕎麦は野菜に入れてよいですか?であれば余裕で350g摂れるんですけど。・・・と、「遠足のおやつにバナナが含まれるかどうか問題」に似た問いかけをしてみる。

ずらりと並んだ野菜たちは味付けがされておらず、同じ皿に盛られている塩で食べる。これ、苦手なんだよな。塩っ辛い部分と、ぜんぜん塩がきいていないところの濃淡ができるから。何かうまい方法はないものだろうか。手で塩をつまみ、パラパラと料理の上に振りかけるのが正解なのだろうか?

清酒

ビールが空になったので、清酒に切り替える。銘柄は忘れた。900円。

このお店の場合、ワインやシャンパンの品そろえが豊富。ソムリエや利き酒師の資格を持っている人が厳選したものらしい。とはいえ、蕎麦屋でワインを飲みたいとは思わないので、今日は清酒で。

器が面白い。長年使ってきたからか、細かく欠けている部分があるのだが、全部金継ぎで修復してある。お金かかってます、この器。酔っ払ってテーブルの下に叩き落としてしまったら、大変だ。取り扱い注意。

ざるそば

お酒を切り上げて、そろそろ蕎麦を頼もう。

ざるそば1,000円の他に、細打ちの十割田舎蕎麦の「玄挽きそば(1日15食限定)というものもある。お値段1,500円。おおう。これに加えて、「産地の違う二種類のざるそば食べ比べ」という「利きそば二枚」や、「利きそば三枚」などもある。せっかくだから蕎麦の食べ比べをしてみたいところだが、「二枚」だと1,600円、「三枚」だと2,400円と容赦ない価格設定がなされている。しまったな、おかでん、本当に場違いな店に来てしまったらしい。

「せっかくだから」という気持ちと、「でも出費が」という気持ち、両方がてんびんにかけられてグラグラしたが、最終的には一番シンプルかつベーシックは「ざるそば」を選んだ。

ざるそばアップ

お品書きに、「当店のそばは全て生粉打ちです。大変細くのびやすいので、お手元に参りましたらすぐにお召し上がりください」と注釈がつけられていた。

というわけで、蕎麦が届き次第すぐに食べる。

さすが新蕎麦だけあって、香りはそこそこ。食感もよろし。あー、良い蕎麦食べてるな、という実感が伴う。でも、注釈通りあっという間に蕎麦がのびて蕎麦同士がくっつくのには参った。一人で来店しているだけあって、連れとしゃべりながらチンタラ蕎麦を食べるような事はしていない。一人で黙々と手繰っていたのだが、それでも麺同士がくっつくとは。ちょっとこれは蕎麦としてどうかという気がする。食べにくい蕎麦を提供するより、つなぎを少々混ぜてもいいから食べやすい蕎麦を出して欲しい。

レシート

食後、お会計をしてお店を後にする。

5,800円か。随分高くついたなあ・・・。クレジットカード払いができるお店だったので良かった。

あれっ、1,100円の「ニホンシュ」なんて頼んだ覚えがないぞ?酔った勢いで飲んじゃったのか?うーん。記憶にない。あとこのお店、お通し代取られるのね(400円)。蕎麦屋ってお通し代は無いものだと思っていたけど、しっかり取るところは取るんだな。へー。

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