芝大門 更科布屋 本店

2012年12月04日
【店舗数:322】【そば食:546】
東京都港区芝大門

蕎麦板カナッペ、三色そば、一番搾り

更科布屋

浜松町に行ったついでに、「更科布屋」に行ってみることにした。地下鉄大門駅から出てすぐのところにある蕎麦屋だが、「木鉢會」に入っているくらいだから相当歴史があるお店。以前この界隈の飲み屋に入り浸っていた時期があったので、お店の存在は知ってはいた。でも、食品サンプルが店頭に飾られているし、街中の大通りに面しているし、「どうせ普通のおそば屋さんでしょ?」と敬遠していたのだった。しかしどうして、調べてみると相当歴史があるお店って事でこりゃあびっくりよ。ビルの一階に入っているからといって侮ってはいけない。

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食品サンプルのところを見ると、「English Menu Available」と書かれた紙が貼ってあった。羽田空港に通じるモノレールの駅がすぐ蕎麦、じゃなかった、すぐ近くだし、国際貿易センタービルがあるし、ということで外国人の来店もあるのだろう。それを見越した英語メニューというわけか。でも、蕎麦メニューのいろいろをどうやって英語に翻訳するんだろう。相当苦労しそうだ。

店内

このお店は通し営業をしているのがありがたい。今日は16時半の到着だったが、ちゃんと暖簾が下がっていた。

店に入ると、さすがにこの時間はあまりお客さんがいない。とはいえ、この時間にいるお客さんともなれば相当の強者らしく、お酒をぐいぐい飲んでいる方がちらほら。おお、ええのう。

席の中央には大きなテーブルがあり、それを囲むように席が配置されている。一人客はここに座るのが普通なのだろう。で、そのテーブルの真ん中には大きな壺が一つ。お客は壺を見ながら食事をすることになる。なんだかありがたい気持ちになってきて、ついつい100万円とか払って壺を買ってしまいそうで怖い。

店内は14時までが禁煙タイムであり、現時刻では喫煙オッケー。席を選ぶ際、たばこを吸っている人がいないかどうか周囲を確認する一手間がかかる。

場所柄なのか、居酒屋的利用をされることが多そうな雰囲気なので、禁煙というわけにはいかないようだ。ほら、今、6~7人の人達が連れ立って来店して、二階席に上がっていったよ。今日は宴会だな、こりゃ。

二名の花番さんが客席をじっと見ている。いつでも客の呼び出しに応えられるよう、臨戦態勢だ。でも、なんだか監視されているような感じがして、ちょっと落ち着かなかった。落ち着かなかったといえば、このお店には監視カメラが設置されていたということ。しかも、それは強盗に狙われやすい帳場に向けて設置されているのではなく、帳場方面から客席を見下ろす形で設置されているといた。客席を写してどうするんだろう。客の食事風景を厨房でチェックして、次にお出しする料理のタイミングを見計らっていたりするのだろうか?謎だ。

一番絞り

とりあえずビールを頼む。一番搾りとスーパードライが選べたんだったっけな。有無をいわさず一番搾りをチョイス。550円。

いつもなら清酒を頼むところなのだが、ビールをなぜ注文しているのか。それは、このお店でぜひ食べてみたいと思っていた料理と関係する。その料理とは、「そば板カナッペ」というもの。正体は正直言ってまだよく把握できていないのだが、カナッペというからには清酒よりもビールの方がよいかな、と思ってビールにした。

お通しは・・・あ、出てこないのね。ビールだけ。ここで揚げ蕎麦なんてのがあると気が利いているのだけど。

そば板カナッペを注文したのだが、結構これが出てくるまでに時間がかかる。てっきり、既に仕込まれたものが提供されると思っていたのだが、注文ごとに調理しているらしい。それならそれで、ビールをちびちび飲みながら待つことにする。あんまり景気よくビール飲んでいると、カナッペが到着した時点で既に瓶が一本カラになってしまう。それじゃ駄目なので、あくまでも節約モードでちびちびと。

隣の席の人たちが「Facebookの功と罪」について熱く語りながら菊正宗を飲んでいるのを小耳に挟みつつ、お品書きをパラパラとめくる。揚げそば大根サラダ(630円)なんてのは魅力的だ。あと、壁には「野菜主義!野菜天せいろ935円」なんて張り紙があって、これにも惹かれる。立地条件を考えると、比較的良心的な値段だと思う。ぜひ注文したいところだが、今日はビール1本で終わりにするつもりなので、やめた。残念。次回以降の課題だな。

このお店、仕入れている蕎麦の産地をどんどん変えていき、4月上旬まで新蕎麦が楽しめるのだという。ならば、春先、新蕎麦目当てに訪れるのがよさそう。この時期でも!新蕎麦!というのがなんとも楽しい。

メニューを読み進めていると、「今月のおすすめ10品」というのがあった。レギュラーメニューとは別に、月替わりのメニューがあるというわけだ。それを見ると、なぜか「枝豆」が入っていて面白かった。枝豆って夏だと思うんだけど、どうなんだろう。お値段525円。うわ、相当高いぞ、これ。どういうことだろう。誰か怖い物見たさで頼んでみてください。ちなみに「揚げ出しそば豆腐(525円)」というのをこのコーナーから発見し、非常に惹かれた。あー、お酒もっと飲むなら頼むんだけどなー。

そば板カナッペ

ようやくそば板カナッペ登場。525円。どんなものかと思ったら、蕎麦の薄造りを油で揚げたもの4枚。それに明太子クリームチーズが添えられているというものだた。バターナイフでクリームチーズを揚げ蕎麦の上に載せてお召し上がれ、というわけだ。

さっそく食べてみる。・・・うわ、噛むと油がじとっと出てくるな。これはちょっと手が汚れる。お手ふきが欲しいところだ。そういえばこのお店、お手ふきの提供は無かったな。

明太子クリームチーズだが、それそものは味が薄いわけではないのだが、カナッペにして食べると物足りない。揚げ蕎麦に下味として塩でも振ってあればよかったのだが、それがないのでちょっとバランスが悪かった。試しに、明太子クリームチーズだけを先に食べ、その後に揚げ蕎麦を口の中に入れたらちょうどいい塩梅になった。

一度はぜひ食べてみたい料理だが、二度三度と食べる事はないかな、という気がした。ちなみにFacebookについて語っていた隣の人達も、同様の意見だった模様。

三色そば

蕎麦はどうしようかな、としばし悩んだ。以前にも書いたが、正直おかでんは更科そばにそれほど興味がない。とはいえ、この老舗更科蕎麦屋にやって来て、更科を食べないわけにはいくまい。変わり蕎麦を食べないわけにはいくまい。つい先日、「更科堀井総本家」で更科そばのイメージが変わったことだし、ここはイッパツ頼みますよ先生。

というわけで、「三色そば」930円を注文した。930円で3種類の蕎麦が食べられるのは凄いことだと思う。手間暇かかっているだろうに。僕の感覚からいったら、1,200円とか1,300円くらい取ってもおかしくない。

届けられた三色そばは、見目麗しい、まるでどこかの国の国旗のような鮮やかな蕎麦だった。蕎麦を運んできた花番さん、テーブルに蕎麦を置いたらそのまま引き下がろうとしたので「ちょちょちょ、ちょっと待って。これは何と何と何ですか?」と呼び止めた。せっかくだからちゃんと説明して欲しい。その花番さんの説明だと、上から「柚子切り、青海苔切り、さらしな」とのこと。ちなみに、お品書きによると、変わり蕎麦は月替わりで変遷していき、12月は柚子切りになるのだという。なるほど。他にも、1月は唐辛子切り、2月は梅切り、3月は桜切り・・・だ。

まずは柚子切りから。柚子の香りが華やかで楽しい蕎麦だ。食感も非常に良く、つるつるっと手繰れるのが心地よい。つるつるした麺はつゆに馴染まない事が多いのだが、この蕎麦はきっちりつゆと絡み、軽くつゆに麺を浸すだけでおいしく食べる事ができる。

二番目の青海苔切りだが、柚子の香りに圧倒されてしまいよく分からなかった。食べる順番をよく考えないと駄目だな、香りが強い柚子は最後にしておけばよかった。

三番目の御前さらしなは、さすが「何も加えない」だけあって王者の風格。蕎麦の甘みがよく出ていて、噛む楽しみがあった。

本当はこの後、もりそばを追加注文しようかと思っていた。560円と廉価だし。しかし、この三色そばだけで十分過ぎるほどおなかいっぱいにさせて貰ったので、お代わりはなし。うん、おいしかった。ごちそうさまでした。

それにしても、更科蕎麦も侮れないなあ・・・。さすがに更科蕎麦目当てに食べ歩きをしようとまでは思わないが、更科系のお店に入ったら頼んでみてもいいかな、というくらいには思えてきた。蕎麦喰い人種初めて12年、ようやく少し蕎麦に開眼してきた感じ。

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