木曽路

2013年01月13日
【店舗数:342】【そば食:572】
東京都東村山市秋津町

天ぷらそば

木曽路

「たなか」で蕎麦を食べたあと、一路我が家に退却。その途中、西武池袋線秋津駅からJR武蔵野線新秋津駅の乗り換えがあった。この二つの駅は隣接しておらず、いったん改札を出てから7~8分町中を歩いて乗り換える事になる。ちょっと不便だが仕方がない。

えっと、武蔵野線の次の電車は・・・うーん、ちょっとまだ先だな。どうしようかな、改札を通過するには少々時間があって暇を持てあましそうだ。

と、駅前ロータリーをぐるっと見渡すと、ありましたありました、立ち食い蕎麦屋さんが。今日は二軒の蕎麦屋を既に行脚してきたわけだが、それでも何だか物足りない気分になっていたところだった。格好の遊び相手発見!立ち食い蕎麦ならではの、下世話な味の蕎麦を食べて有終の美(?)を飾るのは悪くない選択肢だ。街路灯に引き寄せられる蛾のように、フラフラとこの立ち食い店に向けて歩を進めたのだった。「最近体重減らさないとやばい」とかどの口が言ってるんだ、こんな食べ歩きやっていたら痩せるものも痩せやしないだろうに。

「いや、でもちょっとだけ。見るだけだから!」

と自分に言い訳する。

木曽路のメニューは激安

入口にメニューがあったので観察する。

おおう、安いなこの店。駅前一等地だというのにナイスプライス。天ぷらそばが300円だぜ?どうなっているんだ。そのほか、たぬき、きつね、月見、わかめ、コロッケと300円均一料金になっている。いいぞいいぞ。懐へのダメージが少ないし、ちょっと火遊びするにはちょうどいい値段だろう。これはもう入るしかあるまい。店頭でうじうじ入るかどうか悩んでいるうちに電車が来てしまうではないか。即断即決、興味を持ったら店内へGO。

えっ、ダイエット?知らん。誰だ、そんなしょーもないこと言いだしたやつは。

ところで、天ぷらそば等が300円ということは、何も入っていないかけそばは一体おいくらなんだろう。200円、なのかな?店内を覗くと、壁に「かけそば」という張り紙がしてあった。で、気になるお値段だが、これも300円。

な、なんだってーーー。

種物の蕎麦と値段同じかよ。どういう計算でこうなっちゃったのだろう。不思議すぎてむしろあえてかけそばを頼みたくなってしまったくらいだ。実際は頼まないけどな。このお店、かけそばだけを頼む人って一体どれだけいるのだろう?

天ぷらそば
そばアップ

こうなったら、見物だけして帰るわけにはいくまい。天ぷらそばでも食べて今日の土産話にでもしようじゃないか。意を決してのれんをくぐる・・・っとっと、のれんなんてものはこの店には存在しないんだった。扉を開けて中に入る。

天ぷら蕎麦を店員さんにオーダー。

蕎麦は既に丼の中に入ってスタンバイされてある。これをテボで温めて丼に戻し、かけつゆを注いで天ぷらをビルドイン、その上に葱を載せて完成。所要時間1分程度。これが300円天ぷらそばの全貌。

ちなみにうどんは丼の中にスタンバイはされていなかったので、このお店では圧倒的にそばが支持されているようだ。

さっそく食べてみる。BGMが流れていない店内は静かだが、そんな中、熱いつゆをずずーっとすする音が響くと何だか身も心も温かくなる気がする。そうそう、以前も書いたが、やっぱり立ち食い蕎麦の醍醐味(だいごみ)って熱々のつゆですよ。時間が無い中、慌てて熱いつゆをすするというこのギリギリ感がたまらんところ。ぬるいつゆだと、もの足り無いったらありゃしない。フーフー吹いても一向に冷めないつゆと悪戦苦闘してこそ、美味なる立ち食いだ。

蕎麦は小麦粉たっぷりというのが素人でも分かる。しかしその分、よく麺が繋がっていて、ずずずっとすすり上げる甲斐があるってものだ。小麦粉が多く含まれているのは、それなりに食べ応えがあってよろしい。もちろん、立ち食い屋限定の話だけど。

天ぷらは「どん兵衛」の天ぷらと大差ないサイズ。でも、プラカップではなく丼に入っているのでそれだけでもご馳走に見えてくる。薄いので、サクサク食べようとしてもどんどん汁が浸みてきてしまい崩れる。でも、諦めずにその崩れた天ぷらを箸で追いかけ、食べるのが楽しい。

おっと、忘れちゃいませんか?葱の存在に。葱、水にさらしていないので荒々しい風味がそのままズドンと鼻に抜ける。くー、この「辛さ」がまた立ち食いにおいては良いインパクトを与えますな。

さっきから頻繁にすすっているつゆだが、さすがのおかでんでもこれは褒められなかった。もっと下品なまでに出汁の臭いがして、味も濃いめなのが立ち食いではうれしいのだが、ここは薄い。多分業務用のめんつゆの素を何倍かに希釈して使っているのだろうけど、ケチって多めに薄めちゃったっぽい。惜しいなぁ。でも、300円で天ぷらそばが食べられるんなら文句言っちゃ駄目だ。「まずい」なら文句言ってもいいけど、「美味くない」なら言いっこなしで。

あっという間に食事終了。冷水をきゅっと一息に飲んでお店を後に。おお、頃合い丁度良し、電車の到着まで7分ある事を確認してお店に入ったのだが、まだ3分余っているぜ。ということは入店から退店までものの4分程度ということ。早いなー。

さて、今度こそまっすぐ家に帰るぞ。途中駅で立ち食い蕎麦屋を発見しても、もう入っちゃ駄目だ。大人しくしてなさい。

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