日本橋 やぶ久

2013年01月19日
【店舗数:344】【そば食:574】
東京都中央区日本橋

カレー南ばん(豚肉)

やぶ久

「紅葉川」で「鴨せいろ」を食べつつ思った。そういえばおかでん、鴨南蛮をほとんど食べた事がないわけだが、それ以上にカレー南蛮を食べていないのではないかと。

後で調べてみたら、この「蕎麦喰い人種行動観察」ができた2000年当時に2回食べているが、それ以降は全くのご無沙汰だ。13年も放置プレイ。

だったら、たまにはカレー南蛮を食べてみるのもいいんじゃないか?と思えてきた。

そんなわけで、日本橋の「やぶ久」へ。ここはカレー南蛮が有名なお店。ノーマルのカレー南蛮だけでなく、「辛口」のカレー南蛮もお品書きにあるというのだから、気合いが入っている。

蕎麦屋密集地

やぶ久から一軒挟んで、隣二軒は立ち食い蕎麦屋。このあたりは蕎麦激戦区だな。しかも、そのうちの一軒は「自家製麺とインドカレーの店」なんて名乗っている。完全に「やぶ久」のカレー南蛮とバッティングしてしまっている。バチバチと火花が散っているようだ・・・というのは、言い過ぎか。

お店は間口が狭く、若干窮屈。客席は少ないけど、2階、3階も客室になっているようなので、混雑時は急な階段を登って上の階にあがることになるのだろう。

一品料理には魅力的なものが多い。「そばのお造り」(750円)とか、「そばがきのつけ焼き」(880円)とか、「若鶏のそば粉揚げ」(800円)とか。しかし残念なことに、現在おなかがそこそこ満たされているので、ここでおつまみ(+当然お酒)を頼むのは厳しい。泣く泣く断念した。

ここは大人しく、初志貫徹でカレー南蛮を。

カレー南蛮は辛口とノーマルが選べるのは前述の通りだが、それに加えて肉の種類を選択できるのが面白い。すなわち、「鶏肉」にするか、「豚肉」にするかが選べるのだ。おおう、これはどちらもおいしそうだ。悩むなぁ。なお、「鶏肉」を選ぶと長葱が、「豚肉」を選ぶと玉ねぎがカレーの中に入ってくるらしい。凝っているなぁ。

結局、一つのメニューを注文するだけなのにさんざん悩んだ結果「辛口カレー南ばん(豚肉)」を選んだ。お値段950円。

辛口カレー南ばん(豚肉)
辛口カレー南ばん(豚肉)アップ

待つ事しばし、やってきましたカレー南蛮。でも、店員さんがばつの悪そうな顔をしている。「すいません、辛口で御注文を承りましたが、普通のものを作ってしまいまして・・・」

ありゃ。それは残念。でも、初訪問の店でいきなり「辛口」を注文するのも乱暴な話だ。ここはまずノーマルを食べる事から始めよ、という神のお告げだと信じ、その間違ってできてしまったノーマル鴨南ばんを頂く事にした。「いいですよいいですよ、それください」と。

お盆の上には、カレー南ばんと薬味のねぎ、そして氷水が入ったグラスが。わざわざ氷水を用意してくれているのが親切でうれしい。そうだよな、カレー食べている最中はやっぱり水が欲しくなるもんな。

そばアップ

さっそく頂くことに。結構濃厚な味わい。おかでんが想像していたカレー南蛮ってのは、出汁でカレールウがのばされてしゃばしゃばしているものだった。グリーンピースが色合いとして上に乗っていたりして。しかしこのお店のカレー南ばんはねっとりしていて本格的なカレー。そのままご飯にかけて食べてもいけると思った。

カレーをかき分けて蕎麦を発掘。「あちちち」と言いながら蕎麦を食べる。熱いので、もりそばの感覚でずずずっとやってしまうと唇がやけどしてしまう。慎重になって食べるのがむしろ楽しい。「汁はねしたら服が汚れる」と警戒しながら食べるのも、スリリングで良し。食べても食べても量が減らない感じがして、お得感もある。

汁の粘りけのせいで、冷める気配は全然無し。それに加えてカレーのスパイスだ。食べているうちに鼻の頭から額から、汗がにじみ出てきた。いやぁ、温まるなあ、これ。でも、汗をかいているわけであり、このあと体が冷えるかもしれないので注意。「湯冷め」ならぬ「カレー冷め」ってのにはご用心だ。食後はちゃんと汗をふきとっておこう。

卓上には七味唐辛子と黒七味が置いてあった。これで辛口にしてみよう、とカレー南ばんにかけてみたが、さすがにこれは作戦失敗。変な風味になってしまいあんまりおいしく無かった。少量だけお試しで投入してみたのは正解だった。

いやぁ、温かい蕎麦ってのもいいもんですね。冬ならなおさら。蕎麦の味そのものはよく分からなくなるけど、品評会をやっているわけじゃないんだ、料理トータルで美味けりゃそれでいいじゃないか。満足してお店を後にした。

次回は辛口のカレー南ばんを食べに来よう。

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