砂場(01)

2014年02月08日
【店舗数:366】【そば食:604】
東京都葛飾区新小岩

天ぷら盛合せ、ソバロンチーノ

大雪の東京

折からの大雪で、都内の交通網はずたずた。

でもそうなることを見越して、いろいろ行動計画を立てていた。行列ができる生ハム食べ放題の店に、あえてこの日に突撃してみたり。作戦は大成功で、行列なく一番乗りができたりして大満足の一日だった。

夕方になるにつれあちこちの電車が運転見合わせとなっていき、その都度、生ハムに同行した友達と

「見ろ!われわれの作戦の正しさは時間の経過とともに証明されている!」

とはしゃいだりして。

さてこの日の締めくくりは、新小岩駅から徒歩5,6分のところにある「砂場」という蕎麦屋だ。近くを通りがかったときにたまたま発見し、気になっていたお店。うまいのかまずいのか、事前情報は全くない。

新小岩駅南口は、商店街や飲食店が広がる繁華街。そこからしばらく歩き、住宅街と繁華街の「さかい目」くらいのところにこのお店はある。

雪はまだまだ止む気配がない。蕎麦食べたあとどうやって帰るんだよ、なんて考えるのはあとにしよう、とりあえず今はこの雪を楽しみたい。

砂場

砂場。

「ナントカ砂場」とか「砂場 ◎◎店」といった名前ではないようだ。単に、「砂場」。

まぎらわしい。

お店は新しい。住居兼店舗になっているようだが、最近立て替えたらしい。従業員募集の告知が出ていたが、出前もやっている気配。出前をやる蕎麦屋か・・・。ちょっと心配にはなる。でも、店の雰囲気は良さそうなので、大外れということはないはずだ。

こういう嗅覚は、さすがに10年以上蕎麦を食べていると鍛えられる。

天ぷら盛合せ

大雪のせいもあって、客は誰もいなかった。

壁にかけられたテレビが下世話に店内をにぎやかしている。

せっかくのお店の雰囲気が、テレビでぶちこわしだ。でも、新小岩という場所柄、これくらいがちょうどよいのかもしれない。

ほら、お品書きには、真っ先に「ライス」の文字が。蕎麦だけじゃ腹がいっぱいにならねぇんだよ、という客向けか。
カツ丼、親子丼なんかもあるぞ。

蕎麦だけ頼むっていうのは切ないので、何かつまみを1品頼むことにする。しかし、冷や奴、枝豆、お新香・・・と続くお品書きには、いまいち魅力を感じない。ついつい、「じゃが芋のガーリックバター」を頼んでしまおうかと思ったくらいだ。唐突だなおい。

結局、「天ぷら盛合せ」を頼んでみた。750円。ありきたりすぎてわれながらびっくりだ。でも最近、揚げたての天ぷらって食べていないからこれでもいいかなと。

出てきた天ぷらは、王道なものだった。でも、天つゆは出てこず、塩で食べよというのがちょっと意外。つゆで食べたかった。

ソバロンチーノ

蕎麦は、初めて訪れたお店だし、無難に「もり」を頼むつもりだった。500円とやたらと安い。安くてちょっと心配になる。ここの蕎麦は大丈夫だろうかと。

・・・なんて考えていたら、うわ、なんだこれ。お品書きの中でひときわ目立つ、カタカナオンリーの品。「ソバロンチーノ」だって。なんぞこれ。

店員さんに聞いてみたら、スパゲティのペペロンチーノみたいに、にんにくで蕎麦を炒めたものだという。結構はまる常連さんが多いんですよぉ、とうれしそうに言う。ほう?ならば、それはぜひ頼みたい。700円。

出てきた「ソバロンチーノ」は、白い器に盛られて登場。にんにくのよい香りがあたりを包み込む。でもこれ、すぐ隣の人なんかは迷惑だろうな。せっかく繊細な蕎麦の香りを楽しもうとしているのに・・・って。

具は、なすとねぎ、そしてにんにく。

ソバロンチーノアップ

蕎麦は細め。こういう、風変わりな味付けの蕎麦ってのは太麺でがっちりした食感の方がおいしい、と思っていたが、今こうして食べてみるとこれはこれでとてもおいしい。

いいぞ、こいつぁ。

最近、つけ蕎麦を食べたり、「蕎麦の新しい可能性」を見せてくれるものが大好きだが、これもまさにそう。パスタで作るよりも、こっちの方がおいしいんじゃないか?

ソバロンチーノ、おそるべし。いや、にんにくおそるべしか。にんにくは本当に料理をおいしくしてくれるよな。大好きだぜにんにく。

大満足して、「また来ます!」とお店の人に安請け負いの言葉を残してお店を去った。

でもほんと、近いうちにまた訪れたいものだ。こりゃいいや。

今度は、ノーマルの「もり」を食べようと思う。

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