生そば玉川 錦糸町駅前店

2021年12月16日
【店舗数:441】【そば食:738】
東京都墨田区江東橋

肉つけそば

最近の僕はほとんど蕎麦を食べなくなってしまったので、2021年いっぱいでこの「蕎麦喰い人種行動観察」のページは更新終了にするつもりだ。21年間の軌跡が、一区切りとなる。

毎年秋になると、新蕎麦が待ち遠しくてソワソワしたものだ。あっちの蕎麦はうまいぞ、とかこっちはまだ新蕎麦に切り替わっていないぞ、とか。でも、今年に至っては新蕎麦という概念すらすっかり頭から抜け落ちていたくらいだ。

コロナ時代の今、テレワークが中心の生活を送っているとどうにも「蕎麦」という気分にはならないのだった。朝から晩まで家にいて、仕事以外の時間帯は子供の相手や家事に時間を取られている。そんな中、お昼ごはんに「蕎麦でもちょっと手繰りましょうかね」という気分にはならなかった。

もちろん、夜に蕎麦という気にもなれない。0歳児を連れて蕎麦屋、というのは気が引けるからだ。

最近の僕は、「お昼はせめてガツンと食べて、気分転換を図りたいよな!」と思うものの、仕事に気を取られていて昼飯時になっても何も決まっておらず途方にくれ、結局冷蔵庫の中にあったチクワを食べたり、粒あられピーナツを食べたりして過ごしている。せいぜい、ベーカリーでパンを買ってくるくらいだ。そこに蕎麦が立ち入る余地がない。

蕎麦を食べるとするなら、お上品な蕎麦ではなく、極太でゴワゴワした、ラーメン二郎みたいな蕎麦をグイグイと食べたいものだ。そうだな、過去の実体験で例えるなら、銀座の「山形田」とか。

コロナが流行してテレワーク主体の業務になった時、もうちょっと僕はふしだらに仕事をサボるんじゃないかと思っていた。あれこれ食べ歩いたりして。しかし実際は、朝起きてから仕事に取り掛かってお昼に至るまで気分転換がなく、「そうだ、あれを食べよう」という発想が浮かばないことがわかった。

そもそも「いい店を調べて、食べに行こう」とすると、1時間程度で行って食べて帰ってくるのが難しい。なにしろ、自宅から最寄り駅に歩いていって、そこから電車を待って、という時点で随分と時間をロスしてしまう。となると、結局自宅周辺で自転車で移動できる範囲がお昼ごはんの限界だった。当初目論んだ悪だくらみ・・・つまり、「いい店を求めて遠くまで行っちゃう」のは、1時間どころか2時間くらいの余裕が必要だった。さすがにこれは露骨にサボりすぎて無理だ。

その結果が粒あられピーナッツを食べつつ録画したテレビ番組を見る昼どき、だった。いいのかこれで。自分の人生に疑問を感じる日々。

この日、仕事の関係で錦糸町に行く用事があった。時間は夕刻。まだこのあとも用事が続く。

次の予定までの合間に、夕食を軽く食べておこうと思ってあたりをキョロキョロ見わたす。

昔は錦糸町南口といえば、決まって「いきなり!ステーキ」を使っていたものだ。僕が愛していたお店の一つだったけど、最近はまったく使わなくなった。経営スタンスの迷走はよく知られるところだけれど、それよりも単に「値段が高くなっちゃった」からだ。素っ気ないインテリアのお店で、そそくさと肉を食べて、それでこの値段じゃあ・・・という気になってしまう。最近は牛肉価格の高騰によって、よりいっそう値上げしたと聞く。僕の財力じゃ、無理だ。

いや、「いきなり!ステーキ」だけじゃなく、全体的に食事が高くなった。東京界隈だけの話なのか全国的な話なのかは不明だけど、少なくとも僕の会社近辺ではお店でご飯を食べようとすると1,000円札を握りしめていてもお店の選択肢が少ない。

もう、職場環境のリノベーションをやる際には、福利厚生としてキッチンを備えてほしい。自炊するほうがマシだ、という気になってくる。

で、案の定錦糸町でも露頭に迷い、目についたのが蕎麦屋だった。ほう、こんなところに立ち食い蕎麦のお店があったのか。陸橋の橋脚のたもとにあるので、これまで存在に気づいていなかった。

店頭に「新そば」と張り出してある。うん、久しぶりに「新そば」を食べるのはいいな。

蕎麦屋の2階には、マイクロブルワリーがあるようだった。「北斎麦酒醸造所」だって。錦糸町とそのお隣の両国の間に、北斎の美術館がある。このあたりは北斎ゆかりの地。

こういう繁華街の駅前一等地にもクラフトビールの醸造所があることに驚くけれど、もっと驚くのはマックフライドポテトの写真と一緒だということだ。えっ、マクドナルドはビールも飲めるのか!?と一瞬誤解してしまう。

実際は、看板の左側が醸造所で、右側は別店舗としてマクドナルドが入居しているらしい。紛らわしい。

このお店の名物は「肉つけそば」なんだそうだ。要するに、「港屋インスパイア系」と呼ばれる、ラー油を含んだつゆに漬けて食べる蕎麦だ。「お肉たっぷり大満足!」と書いてあるし、690円なので頼んでみることにした。

「打ち立て・茹でたて」を徹底します。と書いてある。へえ、打ち立てなんだ。しかも、「本当に美味しいそばを一秒でも早く提供する」とまで書いてある。すごい前のめりなやる気で圧倒される。

ということで、食券機で「肉つけ(並)」の食券を購入。

最近はSuica払いなどに対応していて便利になったものだ。

便利な食券機といえば、牛めしの松屋なんてかなり手の混んだ食券機を導入しているけれど、慣れない人からすると複雑すぎてわけがわからなくなる。シンプルなほうが僕の好みだ。できれば、1画面で全部のメニューが俯瞰できたほうがいい。お店の「傾向と対策」がわかるから。

で、食券を買って、カウンターに持っていったら「番号で及びしますので!お席でお待ち下さい!」とニッコリと教えてもらった。あっ、そうか、最近はこういうスタイルの自動食券機も増えてきたっけ。

お店のお作法というのは、本当に千差万別でわかりにくい。自動食券機なら間違いなかろう、と思って常連ぶった態度でお店に入ってはみたものの、注文が自動的に厨房に伝わる仕組みだとは気づかなかった。

最近の立ち食いのお店は大変だな、隣の席との間にパーティションだ。ゆったりした空間で、ギュウギュウ詰めにならないのは快適。いきなり!ステーキの1席分よりはるかに広い。立ち食い蕎麦のお店なのに。

肉つけそば到着。

蕎麦の上に豚肉、ネギ、白ごま、刻み海苔。そしてラー油入りのつけ汁。生卵はついていない。

蕎麦は細めで、ツルツルした食感。二八、という話だったけど、かなりのどごしが良い食感だった。おかげでしゅるるっと食べてしまい、殆ど蕎麦の印象が残らなかった。

わかってはいたけど、ラー油のこってりした味に味覚が支配されてしまった。・・・これって、新そばで食べる必然性、あったんだろうか。食べ終わってみて気がつく。

まあそれでも、新蕎麦が食べられてよかった。こうやって気軽に食べられるというのは大事なことだ。立派な蕎麦屋に入って、背筋をシャンと伸ばして蕎麦の到着を待つ、というのは今の僕にとってどうもハードルが高くなっちゃって。

さくっと食べて、さて次の目的地へ。ラー油のおかげもあって、胃袋が随分どっしりとした気がする。まだ今日はこれから長い。エネルギーチャージが出来た気がする。

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