2023年。高山を目指して低山から始めよう【曽我丘陵】(その2)

11:05
上大井駅から、登山開始。只今の時刻、11時過ぎ。もうお昼が近いのに、これから登山とはびっくりだ。

じゃあお昼ごはんはどうするのよ、というと、曽我丘陵を歩ききって、海岸線近くまでたどり着いたところにある食堂に行こうと思っている。つまり、下山後、というわけだ。これもまたびっくり。

こんなヌルいことをやっていて、来たるべき夏山シーズンへのトレーニングになるのか?と思う。でもそれよりも、まずは「山に登るの、だるいなぁ、面倒だなあ」とグズグズして山に登りそびれるのを避ける習慣づくりが大事だ。「ほら、山に登るのって、案外気楽だよ?」という実績の第一歩が、今日だ。

そんな山歩きではあるが、服装はちゃんとした山用のウェアとシューズを装着している。今日の行程の大半は車道歩きになるっぽいので、もうちょっとナメた格好でも良いはずだ。でも、低山歩きという概念に馴染みがないので、どこまで手加減をしてよいのかが全然わからない。

上大井駅前には、やきとり屋さんがあった。

11:10
ガイド本の指示に従い、狭い路地に入っていく。

「富士見塚ハイキングコース」と書かれた看板に従って歩く。

この富士見塚、というのが何なのかは知らない。たぶんこの道であっていると思うのだが、看板が僕にとっては役に立っていない。

こういう散歩も、楽しいものだ。これまで、いかに登山口から有名な山の山頂までを行って帰ってくるだけのことしかしてこなかったか、がよくわかる。

今回は、登山というよりオリエンテーリングのような気分だ。

広々とした、よく整備された道。

夏だとうっそうと茂った木々、熱気、湿気でげっそりするかもしれない。でも、今は1月なので快適そのもの。

こりゃあいいな、冬に山を登るなんて変態の所業だと思っていたが、大して汗をかかないし快適だ。

ご機嫌に歩く僕。

ハードシェルやダウンジャケットはザックに入れて、このあと出番がなかった。さすが湘南、日が照っている昼時ならそこそこ温かい。

数時間歩く間に退屈しないように、とヘッドフォンを装着してポッドキャストを聞いている。オープンイヤー型のヘッドフォンなのでデカくて目立つ。こんな格好をして山に登っている人は見たことがない。

11:16
意味深な分岐があるのだけど、どうやらそのまま車道を歩くのが正解らしい。

いや、正解ってなんだよ。

丘陵なんだから、どの道を歩こうが、自由だ。尾根筋を歩くなら、尾根のてっぺんを歩き続けるのがなんとなく正解っぽいが、なだらかな丘陵ならどこを歩いたっておかしくない。

どこまで自分の自由に歩くか、それともガイド本の執筆者の例示どおりに歩くか、まださじ加減がわからない。

そんな僕を微笑みながら見つめているポスターがあった。自民党国会議員の牧島かれん氏のものだった。

ああそうか、この人の選挙区なのか、この界隈って。

こういう野立て看板があちこちにあった。

第二代(および第三代)のデジタル大臣だった人で、僕が今歩いている2023年1月時点では河野太郎氏に大臣職をバトンタッチしている。それでも、ポスターには「誰一人取り残さない、人に優しいデジタル化を。」と書いてあった。

へぇ、そんなキャッチフレーズなのか。あんまり気に入らないなあ、と僕は思った。そんなヌルいことを言っているからデジタル化が進まないんだよ。バンバン取り残していけばいいんだよ、デジタル化をグイグイ推進して。それで取り残された人をアナログで救済すればいい。なんで全員が「取り残されそうな人」に歩調を揃えないといけないんだ。

11:19
これから向かうであろう丘陵地帯。のどかだ。

里山、というのはこういうのを言うのだろうか?いや、山と呼ぶには大げさか。こういう光景を見ると、「なるほど、丘だ」と思う。

そんな風景だが、目線を北側に向けるとぎょっとするような建物が目に入る。なんだあれは?

デカい。特に横幅がデカい。

手前左に見えるアパートらしき建物も屏風みたいで相当デカいが、それよりも何よりも、あの奥のオフィスビルはなんなんだ?

あとで地図で調べてみたら、「ビオトピア」という場所らしい。ますますわけがわからない。

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