水のふるさとを探して~千曲川源流遡上【甲武信岳】

2000年09月03日(日) 2日目

[行程]
07:00甲武信小屋→07:45笹平避難小屋→10:05雁坂峠10:30→12:20雁坂トンネル料金所→12:40下山

朝5時半。起床予定時刻より早いが、目が覚めたので散歩。

おかでん「甲武信小屋。150人収容って事だけど、2階建てだしまあ妥当な収容人数って感じはするな。中にはタコ詰めにしなくちゃこの収容人数ははけないだろー、ってのがあるからな」

兄「でも、この小屋アンテナが3本もあるぞ。怪しいな。昨晩はプロジェクターで壁いっぱいにパソコンの画面を写していたし。壁に『VAIO』ってでかでかと表示されてるから何かと思った」

おかでん「まあ、山小屋だからって情報武装しちゃいかんわけじゃないんだけど、何か風情はないな。でも、よりによってスタイリッシュなイメージのあるVAIOかぁ、山だったら、ちょっとダサい印象のあるFM-Vとかが似合いそうだけどな」

おかでん「荒川水源の碑?ここは荒川の水源でもあるのか。信州側は信濃川、甲州側は荒川。まあ水量豊富な山なこっちゃ」

おかでん「・・・碑を建てたのは県知事か。字を書いたのも県知事か。なんでぇ、売名行為じゃねーか。水源の碑ってこんなのばっかじゃないか?最上川も確か県知事の碑が建ってたし」

朝ご飯は、マルタイ棒ラーメンに乾燥ほうれん草と刻み葱、チャーシューを投入した物。干し椎茸の投入は見合わされた。

兄「うーん、チャーシューがいまいちラーメンに合わないな」

おかでん「葱入れすぎて、何か味がおかしくなっちまった・・・」

午前7時、出発。気温6度。

おかでん「うーん、ビールやら何やら消費して相当軽くなるはずだったが」

兄「一番重いテント抱えている限り、重いには変わりないよ」

おかでん「ちぇっ、テントを所有しているだけでこの重労働だもんなあ、所有者メリットって何かないのかね」

兄「代わりにゴミ類を持ってやってるじゃないか。ビール臭くてしょうがないゴミをね」

おかでん「へーい」

おかでん「ガスが晴れたな」

兄「見ろ、あれを」

おかでん「おーっ、富士山だ、上から下まで丸見えだな」

兄「今日富士山登ったら見晴らしいいだろうなあ」

おかでん「でも、山頂は寒いって。ここの高度でさえ6度しかないんだから」

兄「笹平避難小屋だ」

おかでん「あああ、がっかりするくらい標高をさげちまった。これから西破風山まで登り返しか。憂鬱だよ~」

兄「稜線歩きなんてそんなもんだ、諦めろ」

おかでん「さすがにテント泊だと荷物が重いぞ」

ここから急坂。強風の為ザックがふらふらしながら休み休み登る。

西破風山山頂で、沢登りの人4名に追いつかれる。山頂で朝からビールを飲み始めた豪快な人たちだ。

東破風山の登りで、前夜甲武信小屋に宿泊していた28名のパーティーに追いついた。

おかでん「すいませーん、お先失礼しまーす」

リーダー「おーい、特急が通過するぞー、脇によけてやってくれーい」

おかでん「ありがとうございます、お先ですぅ」

リーダー「何でもこのまま雲取山まで縦走するらしいからね、通してやってあげてー」

おかでん「お願いです、それだけは勘弁してください」

東破風山を越えたら、前方に雁坂嶺が見えてきた。あそこを下れば雁坂峠、そこから縦走ルートを外れて下山となる。

兄「雁坂嶺到着、だな」

おかでん「さっきのパーティーの人を追い抜くのでちょっとペース崩してしまった。何だあの大人数は。ハンニバルのアルプス越えか?」

兄「ところでおかでんよ、嶺とは一体何だ?」

おかでん「ん?何だろ?」

兄「山頂がなだらかになっている山の事を言うのだろうか?ここら辺だけじゃないのか、嶺なんて言い方をするのは」

おかでん「峠の横にある山の事じゃないか?大菩薩峠の横に大菩薩嶺があるし」

兄「すぐ近くの山だな、あんまり参考にならんなあ」

おかでん「さ、ここを30分ほど下れば雁坂峠だ」

おかでん「いやー、ここだけ木が生えていないんだな。気持ちがいい峠だ」

兄「でも、秩父側は木が生い茂ってるぞ。ギャップがすごいな」

おかでん「風が強いのかな?」

兄「さあ?」

おかでん「ところで、雁坂峠は日本三大峠と言われてるけど、残り二つはどこだか知ってるか?」

兄「・・・わからん」

おかでん「北アルプスの針ノ木峠と、南アルプスの三伏峠」

おかでん「眺めいいけど、ここを一気に下らないといかんと考えると憂鬱だな」

兄「けっこうきついぞ、ここは。登りだったら嫌だな」

おかでん「日本武尊がここを越えて秩父に攻め入った、って?日本書紀に書かれている日本最古の峠だって?しっかし、日本武尊もよくこんな峠通ったもんだね、他に無かったのかいな道が。すごくキツいぞ、ここ」

おかでん「お、思った通りきつい下りだった・・・下りでも結構体力消耗。水分補充だ」

兄「その割にはきっちりとセルフタイマーで自分を撮るんだな」

おかでん「まあね、ナルシストだから」

下山に下山を重ね、雁坂トンネル入口まで降りてきた。憂鬱な舗装された林道歩きで膝に衝撃が容赦なく伝わってくる。

おかでん「振り返ればそこは雁坂嶺。雁坂嶺の右側が雁坂峠か。・・・って、やっぱり誰もこんな峠無理して越えようとは思わないはずだけどなあ、不思議だなあ」

このそばの橋を歩いているとき、いきなり橋の下からにょっきりと数名のグループがよじ登ってきた。あっ、西破風山でビール飲んでいた沢登りグループだ!沢を下ってきたはずなのに、なんたる早さだ。

下山してみると、次のバスまで2時間以上ある上に温泉設備など時間つぶしをする場所が全然ない。しゃーないのでお昼ご飯食べながら協議の結果、タクシーで塩山まで行くことにした。

おかでん「うひひ、下山後のお楽しみは何と行っても生ビール!じゃ、いただきますー」

兄「うまいか」

おかでん「うまい。兄貴は飲まないのか」

兄「昼から飲む気はしないなあ」

おかでん「そうか。じゃ遠慮なく。あっ、すいません、瓶ビール1本追加してください」

兄「また飲むのか!」

おかでん「いやだってね、モツ定食なんて頼んでしまったから、ビールが進んじゃって進んじゃって」

兄「最初からそのつもりだったんだろ」

おかでん「へへへ、そうなんだけどね」

新地平→塩山、タクシー(呼び寄せ)で5500円程度。時間は20分強。バスに乗った場合は70分程度で1100円だったかな。5人で乗れば元は取れる。

この後、特急かいじ号に乗って東京に戻った。

(この項おわり)

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