台湾を愛する会舎人公園BBQ

肉食人種行動観察会(その3)

台湾を愛する会、という組織がある。以前からTwitterでフォローしていたのだが、そこがバーベキュー大会を開くというので申し込んだ。

台湾では中秋の名月の時を「中秋節」と呼び、バーベキューが広く行われる。中秋節の頃になるとスーパーではバーベキュー食材がずらりと並ぶくらいだ。月見団子でしっとりと、という日本とは違う文化でとても面白い。その文化に倣って、「台湾を愛する会」でもバーベキューをやるのだという。もちろん、単に肉やら野菜を焼くのではなく、できるだけ台湾風の食材を揃えて行うというから素敵だ。どんな料理が用意されるのだろう。

愛台湾会の横断幕

場所は、つい1ヶ月たらず前に訪れたばかりの、舎人公園。一ヶ月で3回もバーベキューをやるということ自体多すぎだが、そのうち2回が舎人公園というのもびっくりだ。他にいっぱいバーベキュー場はあるのに、偶然の一致だ。

「台湾を愛する会」は結構運営をしっかりしていて、TwitterやFacebookでは、「ちゃんと台湾好きであるかどうか」が審査された上でフォローや「いいね!」が行われている。これまでのツイートなどで台湾好きの片鱗が無い場合は相手にしてもらえない。バーベキューにおいては、予約時に事前入金が求められ、ドタキャンによる踏み倒しが発生しないようにしている。こういう敷居の高さが、むしろ良質な同好の人だけを抱え込むことができているのだと思う。アワレみ隊OnTheWebのオフ会でも真似したいところだが、まあ無理だろうな。そんなことやったら、誰一人参加しなくなる。

20名を超す参加者

20名を超す参加者だろうか。タープが二つ連結され、その下にはテーブルと椅子がずらりと並ぶ様は壮観。これまで僕がやってきたキャンプやバーベキューとは規模が違う。また、参加者の荷物を格納するテントが用意されていたり、荷物運搬用の台車があったり、運営面で手練れ感がある。

僕はオフライン上でこの組織とその周辺の人たちと接するのは初めてなので、借りてきた猫のようにおとなしくしていた。というか、他の参加者と僕とでは、「まるで人種が違う」ような印象だった。参加者のほとんどが女性で、30代くらいの人が多いようだ。独身の人中心のようで、それだけを見ると「おかでん、ハーレムじゃないか!」と外の人からは見えるはずだ。しかし実際はこの人たちは根っからの台湾好きであり、僕なんて興味の対象に加えてもらえなかった。何しろ、「台湾は今年既に4回行ってます」とか言う人がゴロゴロいるありさまだ。で、さらに「今年中にあと1回か2回は」なんて言ってるのだから恐れ入る。韓流ブームで、週末になると韓国に旅立つ女性がいた・・・って話は聞いたことがあるが、台湾でも同じような人がいるらしい。

おかでんだって台湾は2度も行ったことがあるぜ!そのうち一回は台湾最南端の墾丁だぜ!普通の観光客なら行かないだろ?・・・という余裕はすっかり消え、「すいません、たった二度しか行ったことないです」と肩身が狭い状態に。

肩身が狭い、というのは大げさだが、そういうディープな人たちが織りなす会話というのはひたすら台湾マニアックスであり、どこそこの街のナントカとかいう店のお菓子はうまい、とかそういう話がひたすら続けられていた。とてもじゃないが、ついて行けない。

こういう時、酒が飲めれば間が持つし、アルコールの力を借りてそういう話題に食い込んでいくこともできただろう。しかしお酒を飲まない僕にとっては、若干作り笑いを出しつつ、人々の会話をじっと聞き入るしかなかった。

勘違いしてもらいたくないのは、この会のホスピタリティは素敵なものだったし、代表の方もとても親切にしてくださった。そして参加者の皆さんも全員いい人だった。しかし、唯一の不幸は僕の台湾レベルが一人とても低かったということだ。あと、女性だらけだったので、空気に飲まれたということもある。

鱈魚丸

たくさんの食材が会場には持ち込まれていた。前日のうちに有志が一度集まり、食材の仕込みをしていたというから本格的だ。刻んでおく必要がある野菜など、全部事前に処理が終わっていた。

食材が入った段ボールをのぞいてみると、そこにあったのは「鱈魚丸」という食材。どうやら鱈のすり身をボール上にしたものらしい。どう見てもおでんやスープの具だが、代表の方に聞いてみたら「これも台湾ではバーベキューの具として使う」という。へえ!まずかろうはずがないけど、ちょっと日本のバーベキューではないパターンだ。

鱈魚丸を炒める

炭火コンロを2つと、ツーバーナーのガスストーブ1つの構成で調理をしていく。さすが大人数のイベントだけある。

「男性だから」ということで炭の火付けを担当したが、やたら苦労した。こんなでかいコンロで調理をするのは初めてだからだ。早く調理できるようにしなくちゃ、と焦って炭を広げるのが早すぎ、そのため火力が安定するまで随分と時間を要した。

で、先ほどの鱈魚丸。

網ではなく、鉄板でコロコロ転がしながら炒める。味は我々が想像するとおり、白身の練り物の味だ。もちろん、おいしい。うん、おでん種をバーベキューで調理するのって、案外ありだぞ?紀文などのおでん種メーカーの人、「冬はおでん。夏はバーベキュー」って売り方で練り物を売るのって案外ありだと思う。

マコモダケ

鉄板の傍らではマコモダケがあぶられた。

マコモダケって馴染みがないのだが、日本でも結構自生しているものらしい。東南アジア方面独特の食べ物というわけではない。

こんなものもバーベキューにするのか!と驚く。

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