人生初のカラス料理

会場入り口の看板

前回、「クリスマスジビエナイト」が盛況だった東京カルチャーカルチャー。人気を受けて、間髪入れずにまたジビエ企画をやるという話を聞いた。ジビエは冬限定の食べ物。今タイミングを逃せば次は1年先になってしまう、ということで一気に畳み込みにきたようだ。

その開催頻度だけでも驚きなのだが、今回はカラス料理を振る舞う、という。前回イベントで冗談半分で語られていたことが、本当に実現してしまうらしい。カラス料理ってどんな味なんだ。想像すらできない。町中をうろちょろしているヤツを見る限り、つやつやした毛並みはエエモン食ってる気配濃厚だ。駅前や公園のハトよりは味は良さそうだ。しかし実際、これほどまで食べられていないということはよっぽどのくせ者に違いない。美味しかったら、とうの昔に食べられているはずだからだ。

実際どんなものなのか、試してみないと気が済まない。というわけで、今回も前売り券発売と同時にすぐにチケットを手に入れた。前回同伴してくれたよこさんも、もちろんすぐに参加表明してくれた。

今回のチケットは前回の「クリスマスジビエナイト」より500円アップしていた。カラス肉を食べるために500円増、というのはなんだかニヤニヤしてしまう。あんなカラスをわざわざお金を払って食べるの!?と言われそうだ。ええ、食べるんです。たとえ高くても。どうせ、「気に入ったから今後何度も食べたい!お取り寄せグルメしたい!」なんて言いっこないだろう肉だし、今日一回くらい贅沢してもいいだろ。

食べよう!国産ジビエののぼり

会場には、「食べよう!国産ジビエ」ののぼりが飾られていた。今回のイベントには農水省のお役人さんも招かれていて、地方自治体だけでなく国もがジビエ振興について考えているんですよ、ということをPRしていた。

しかし、やっぱりジビエが色物の域を超えないのは、その流通量の少なさがある。食べたいと思ったときに食べられるものではないので、まずそこが改善されないと普及は厳しいだろう。しかし、現実には猟師さんの高齢化と人数減が深刻化しているわけで、この解決は相当に難しい。ビジネスとして成立するなら新規参入者がいるかもしれないが、誰でも猟銃持たせるというわけにはいかない。

僕のように、精神科通院歴があります!という人物だと、今が健常であっても一生猟銃免許は取れないだろう。そりゃそうだ、一歩間違えれば人殺しができてしまうからだ。現在、害獣がどんどん増えているというのは現代社会を営む人間にとってはとても皮肉な話だ。

またチーズ盛り合わせを頼んでしまった

会場の席は早い者勝ちだ。アイドルのコンサートではあるまいし、別にステージかぶりつきに陣取る必要はないのだけど、やはり良い席を確保したいものだ。この会場は横にとても長く、席が会場隅になると視認性が落ちる。

そんなわけで開場直後に入場したため、時間をもてあましてしまった。まだジビエ料理の提供は始まっていないので、それまでの場つなぎとしてチーズ盛り合わせで乾杯。

並べられるジビエ料理

前回同様、カウンターにずらずらと並べられるジビエ料理。

今回もオーベルジュエスポワールの藤木シェフが料理を監修しているので、フレンチの技法による料理だ。

カラスの頭と足が・・・

長野県産カラスのセルベル(脳味噌)のオーブン焼き。

うーわーあー。卓上一杯のカラス。単に脳みそをオーブン焼きにしているのではなく、カラスの頭を真っ二つに割って、それをそのまま殻焼きにしてるぞ。あと、足ももれなく付いている。

からすのセルベル

「セルベル」とかかっこつけて外国語にしてるけど、いわゆる脳味噌。脳みそを食べる文化すらほとんどないというのに、ましてやカラスだなんて。かなり強烈なビジュアルだ。

「長野県産のカラス」というのが重要。これが東京とかじゃ、さすがに薄気味悪い。早朝の繁華街でゴミをあさっているカラスだと、たとえ味が良かったとしても食べたくはないものだ。これは長野県の山に住むハシボソカラスなので、多分普段食べているのは木の実とか「当たり障りのない」ものだと思う。

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