これは驚いた、「回転火鍋」という概念のお店がこの世に存在するなんて

最近ガチ中華の進出著しい上野エリア。

ちょっと前は韓国料理店が多かった地帯だけど、今や勢力分布に変化が訪れている。

コロナを機に隆盛を極めた「外飲み・昼飲みの聖地」ともいえる飲み屋街がJRの高架下とその周辺に広がる。そして、街のあちこちにガチ中華のお店がじわじわと出てきている。

「よく見ると中華」なんていうレベルじゃない。右を見るとガチ、左を見るとガチというくらい、中国人による中国人のための中国料理店がある。上野が池袋北口のようなリトルチャイナ化するのは時間の問題だと思う。

以前このサイトでも、

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といった記事でこの界隈のお店を取り上げている。

そんな折、御徒町駅からほど近いところに「回転火鍋」のお店がある、ということを知った。Googleマップで偶然発見した情報なので、「えっ、何それ?」と驚く。

回転寿司ならぬ回転火鍋。火鍋の具がレーンで流れてくるので、好きな具をキャッチしてオリジナル火鍋を作るのだろう。その発想はなかった。すげえな。

鍋なんて日本文化で昔からあるのに、いまだに一人鍋のお店がほとんど存在しない。さらに回転鍋という発想なんて見たことも聞いたこともない。アイディアで圧倒的に劣っているではないか、日本の外食産業は。どうなっているんだ。

とにかく、行ってみるしかあるまい。さっそく現地に向かった。

店名は「なべ丸」。

日本的な名前だ。なんだ、ジャパニーズ鍋のお店じゃないか、と思ってしまうが、きっちり「回転火鍋」と書いてある。やっぱり日本じゃない。

食べ放題のことは店頭のメニューに書いていない。あれっ、食べ放題だと聞いていたんだけどな。

最近、外食する際にはできるだけ驚きと興奮を残しておきたいので、事前にネットで情報収集をするのは控えるようにしている。だから、食べ放題が見当たらないのでどきっとする。

店内メニューでは、ちゃんと食べ放題の記述があった。

90分食べ放題2,980円~、食べ飲み放題4,480円~。

食べ放題にしなくても、380円で12種類の中からスープを選び、そのあと回転レーンで流れてくる具を1品100円で取っていくやり方もある。

単純計算すると、27品以上取るならば食べ放題のほうがお得。それ以下なら従量課金制のほうがお得。

でも今回僕らは食べ放題を選んだ。「あれっ、これは何だろう?」というものをお金を気にせず、好きなだけ取りたいからだ。

思わず微笑んでしまったのが回転レーンだ。回転寿司のものとほぼ同じものが店内に設置されているのだが、その上にはカラフルなボウルが載っていてぐるぐる回っていた。

なるほど、鍋の具はすべて串に刺されていて、このボウルからすっと抜き取って自分の鍋に入れるわけだ。

従量課金制の人は、お会計の際に串の本数で計算される。

回転鍋、と聞いて、回転寿司のように一人前の具が小皿に盛られてずらずらとレーンを流れてくることをイメージしていた。しかしこうやてボウルにまとまって入れられている、というのは合理的で良いアイディアだ。保冷剤が中に入れらているのもいい。

カウンター席には一人用のIHヒーターが埋め込まれている。これでマイ鍋を作って食べる。二人で1鍋だなんてケチくさいことはいわない。一人1鍋だ。

こういう発想は中国や台湾のお店で見かけるけど、本当にいい。独り身が長かった僕は、「なぜ一人鍋の店が少ないのか」と残念に思っていたものだが、このお店のように中華系のお店はいとも簡単に実現しちゃう。なぜなんだ。

以前吉野家が一人鍋専門店をオープンしたことがあったが、あっけなく廃業してしまったようだ。もったいないなぁ。

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なんやかんやいって、一人鍋のニーズが日本にはあんまりないのだろう。残念。

それにしてもびっくりなのが、あらゆる具がどんどん流れてくることだ。

串が刺せない食材は、洗濯ばさみみたいなクリップが取り付けられている。

ほら、このトウモロコシがまさにそう。クリップの取っ手部分をひょいっとつまんで、自分の取り皿に持ってくることになる。

たれは自分でカスタマイズして作る。

お店の片隅にたれカウンターがあるので、何種類か調合してオリジナルのたれを作成だ。うっかりすると、単にしょっぱいだけのたれになってしまうので注意。

ジャパニーズ鍋と比べて本当に食材の自由度が高い。

ほら、白身魚が流れてきた。ええ、これは魚の肉なの・・・?とびっくりしてしまうけど、どうやらそうらしい。

とうみょうやらきくらげやら、いろいろな食材がレーンを流れていくのを眺めながらせっせと鍋を作っていく。あっという間に鍋は具でいっぱいだ。吹きこぼれてしまうほど、年甲斐もなく食材を入れてしまった。

味の組み合わせだとか食べる順番だとか、何にも考えていない。ただただ、「あっ、これ食べたい!」と思った食材をゲットするだけだ。

鶏爪、いわゆる「モミジ」も串に刺されてぐるぐる回転している。こういうのも具になるから楽しい。

火鍋、というのは食べているうちにだんだん味に飽きが出てくる。みんながみんなそうだとは言わないが、少なくとも僕はそうだ。日本とは違う食の嗜好性なので、最初は面白がって食べていても、だんだんと「口にあわないなぁ」という気になってくる。

でも、お腹いっぱいあれこれ独創的な食材を含めて食べられたのは本当に良かった。

日本の鍋文化、どうした。すきやき・しゃぶしゃぶ食べ放題のお店はところどころあるけれど、もっとバリエーション豊かな鍋で食べ放題をやりたいんだよこっちは。そしてできればこのお店のようなスタイルで、回転ジャパニーズ鍋が食べたいなぁ。

(2022.08.20)

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