早朝フェスってなんだ?

最近、クラブシーンに興味がある。しかし、そういうところのイベントは大抵深夜からのスタートで、明け方まで続く。この歳になると、そういう夜更かしはあまりしたくない。いや、若かったとしても、あまりやりたくなかっただろう。だって眠いじゃん。

電気グルーヴの25周年イベントがあるよ、とかいろいろそういう魅力的な情報はキャッチしつつも、「でも開始時間がなあ」「新木場って遠いなあ」などと何かと物言いが付いて、いけないまま今に至る。

そんな悶々とした日々の中、キャッチした情報が「早朝フェス」だった。
最近、日本じゃ音楽フェスが夏の風物詩になっている。昔はコアなジャズファンやロックファンのためのイベントだったが、今ではライトユーザーも気軽に参加できる雰囲気ができていて、随分お手軽になった。

しかし、そんなメジャー感に背を向けるように、ニッチな「早朝」にターゲットをしぼったフェスを、都心でやるのだという。しかも日本初だという。なにそれ面白そう。

最近は、朝早く起きるということに以前ほど抵抗感がなくなった。じじいになった証、ともいえるが、夜遊ぶよりも何か優越感を覚えることができ、とても楽しいのが動機付けになっている。

そんな僕にとって、朝から何かイベントがある、というのはうってつけだった。夜はもともといろいろ予定が入ってしまうけど、朝は空白時間。がっつり遊ぶなら、むしろ朝だ。

同じようなことを考えている人は世の中には多く、最近では「エクストリーム出社」という概念が提唱されている。

Wikipediaの「エクストリーム出社」の項目では、以下のように解説されている。

エクストリーム出社は出社することを目的としており、ゴールまでのプロセスについて、ユニークさや華麗さが競われる。エクストリーム出社は基本的に平日の出勤日、起床してから勤務先の出勤時刻までの時間帯に行われる。エクストリーム出社中のアクティビティとして、何をするかは規定がなく、観光、グルメ、キャンプ、スポーツ、史跡めぐり、料理など様々なことが行われる。ユニークで非日常性をより強く感じられ、リフレッシュ効果が高いものほどよいとされる。ルールは、「遅刻は失格」であること以外になく、注意事項として他人に迷惑をかけないということが第一に説かれている。

で、今回のは、ロンドン発!日本初開催!の早朝フェスという触れ込みだ。日本エクストリーム出社協会公認イベントでもある。

その名前は「Morining Gloryville TOKYO #01」。

もちろん平日朝の開催で、水曜日の06:30からスタートだというから思わず笑ってしまう。10:30までの4時間イベントとなるが、出社の都合で途中退場ありだし、朝ゆっくり起きてからこのイベントに合流する途中参加もありだ。場所は末広町(秋葉原と御徒町の間にある場所)。

初回ということもあるし、どんなものだかこの目で見て、体験してみたい。早速チケットを手配した。ちなみに入場料は2,000円。

がらんとした秋葉原

2014年7月16日水曜日。

早朝の秋葉原は、ほとんど人がいなかった。そりゃそうだ、現時刻は朝6時。まだ出勤の人だって少ない時分だ。ましてや、お店が並ぶ秋葉原は、営業開始が10時とか11時が多い。オフィス街よりもやや朝の出だしが遅くなる。そんな町での朝6時って、むしろうろついていたら不信人物なくらいだ。

3331 Arts Chiyodaが会場

秋葉原エリアは人どころか車もほとんど走っていない状態だったが、末広町の交差点を過ぎるとぼちぼち人の姿が見えてきた。

限定品ゲットのために開店前から並ぶオタク風でもなければ、パチンコ屋に行列を作るような人種とも違う。明らかに、こじゃれた感じの連中たち。秋葉原界隈には見かけない人種だ。渋谷あたりにいそうな雰囲気だ。ああ、この人たちも早朝フェスに参加するんだな、ということはすぐにわかった。

会場は、「3331 Arts Chiyoda」という、廃校を再利用した場所。教室を使ってアートギャラリーなどが並ぶ施設だが、今回はその体育館がメイン会場となるらしい。

朝フェスポスター

イベントポスター。「Morning Gloryville TOKYO」というのはちょっと読みにくい。ネーミングとしては微妙だが、定着すれば当たり前な名前になるのかもしれない。なにせ、今回が一回目だから。

受付の様子

チケットは「Peatix」というeチケットサービスで販売されている。紙での発券はなく、二次元バーコードをスマホまたは携帯に表示させ、それをイベント会場受付の二次元バーコードリーダーに読ませる、というやりかたになっている。

Peatixは小規模・小額のイベントに向いていて、システム利用手数料は約2.9%+α。クレジットカード決裁費用込みでこれなのだから、随分安いといえる。結婚披露宴二次会など、ごく日常的なイベントにでも使えるだろう。幹事としては、事前に出欠確認がしっかりできるし、入金もされていて取りっぱぐれがないので便利。

受付は、広告代理店ががっつり絡みました!という凝った作りではない。学校の文化祭をほうふつとさせる、手作りっぽい感じ。

ああそうか、ここが廃校だから、余計文化祭を想起させるのか。

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