小木曽製粉所 松本駅前店(02)

2019年11月24日
【店舗数—】【そば食:722】
長野県松本市深志

ざるそば(並)、山賊そば

小木曽製粉所

閉山した後の上高地に入ってきた。釜トンネルを徒歩で抜け、人がほとんどいない、静かな楽園を存分に楽しんできた。しかし冬季閉鎖されている場所にわざわざ入って一泊ともなると、結構気を遣った。自分ひとりならなんとでもなるけれど、登山歴が浅い仲間を連れていたので、万が一があってはいけないからだ。

そんなわけで松本まで戻ってきたら、ぜひパーティー全員の無事を祝って乾杯したい気分だった。もちろん僕はお酒が飲めないので、ノンアルコールビールで。

そんなわけで中の湯からバスでびゅーんと松本バスターミナルに到着したら、すぐにその隣にある飲み屋に向かったのだった。山賊焼きで祝杯を、と思ったからだ。

しかし誤算だったのが、ノンアルコールビールがそのお店では置いていなかったことだ。しょうがないのでぶどうジュースとりんごジュースを飲んだが、どうにも祝杯を上げている感に乏しい。物足りない。そりゃそうだ、甘いジュースが飲みたいんじゃない。「くはァー」と飲んだあとに呻きたいんだ。百歩譲って強炭酸水だけど、それでもまだ気がすまない。やっぱりノンアルコールビールの喉を焦がす感覚が、ほしい。

というわけで、そのお店は適当なところで切り上げた。

じゃあ改めて別のお店でノンアルコールビールを探しますか?というと、そういう気分でもなかった。ビールもどきの飲み物である以上、やっぱり空腹時に飲んでこそ美味い。ある程度腹が満ちていると、大して美味いもんじゃない。ましてや、いくら飲んでも酔っ払わないので、飲んでいるうちに「俺は何をやっているんだ?」と自問自答してしまう。

さてどうしたものか、と思っていたら見つけたのがこれ。松本駅前にある立ち食いそば屋、小木曽製粉所。

以前2018年にここですんきそばを食べたことがある。

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長い行列に並んで、電車の時間が間に合うかどうかでヒヤヒヤした記憶しか残っていないが、なんとなく「駅前にしちゃあうまいじゃねえかこの野郎」と思った記憶がある。

せっかくなのでもう一度ここで味の確認をしてみよう。ノンアルコールビール?いや、もういいです。蕎麦で十分気持ちは満たされますんで。

小木曽製粉所お品書き

食べ物屋ハシゴ、ということに対して連れからはイマイチ感が出るかな?と危惧したが、「山賊そば」というメニューを見つけて「食べてみたい」とおっしゃる。みんな大好き山賊焼き。僕も大好きだ。毎回この界隈にくる度に、必ず食べたくなる味だ。

前回の訪問記を読み返してみると、2018年当時は「すんきそば」がメニューにあったが、現在はなくなっている。惜しい。

小木曽製粉所自販機

牛めしの「松屋」みたいなタッチパネル式液晶食券機。

ざるそばは並・中・大が同じ値段(税込550円)だけど、特サイズになると一気に770円になる。

給湯器

昔からこんな給茶機、置いてあったっけ?覚えていないが、新しい機材だ。

ボタンを押せばお茶が出てくるのだけど、お茶のブランドが僕の社員食堂で使われているものと一緒だった。

つゆはセルフ

ざるそばのつゆはセルフで蕎麦猪口に注いでくれ、ということになっている。

ホテルのモーニングビュッフェでオレンジジュースや牛乳が保管されているようなサーバーになっていて、ちょっとテンションが上がる。なんだろう、これを見ると無条件でわくわくするんだよな。ビュッフェだ!さあ食べるぞ!ということがパブロフの犬状態でアタマにインプットされているのかもしれない。

ざるそば

ざるそば(並)。

まず蕎麦だけ食べてみるが、ああこれは美味いですね、と食べてすぐに気がつく。生麺から茹でていることもあって、エッジがしっかりした麺。そして立ち食いとは到底思えないレベルの蕎麦の風味がある。

これには連れも驚いていて、「松本おそるべしですね」と言っていた。「駅前にしれっとこんなお店があるなんて」とも。確かにそうだ。こんなんが駅出てすぐに、気軽に食べられるんじゃあライバルはたまったもんじゃない。あいにく、ここから数軒隣には着席式の蕎麦屋があるというのに。

つゆも、たんなるめんつゆを水で割りましたといったものじゃない。飲み物として十分にうまいものだ。

これで大盛りまでお値段一緒の550円というのは、たまらん。

山賊そば

770円、と立ち食い蕎麦の世界にしてはかなりお高い部類に入る蕎麦なのがこれ。山賊そば。

その名の通り山賊焼きが2切れ入っている蕎麦だけど、温かいつゆの蕎麦もこれまたうまい。麺がしっかりしていて、つゆの濃い味でなんとなく飯食ったぞ!腹が満ちたぞ!と誤魔化している数多のお店とは違う。山賊焼きもとてもうまく、満足しっぱなしの一食だった。

ご機嫌で、東京への帰路につく。

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