2021年04月04日
【店舗数440】【そば食:735】
千葉県我孫子市本町
唐揚(2ケ)そば
日曜朝の我孫子駅にやってきた。
この日は、JR成田線布佐駅を出発点・終着点とする「駅からハイキング」というイベントがあったので、その途中だ。
都心から成田線経由の成田行きは、JR常磐線で1時間に一本の頻度で直通便がある。それをあわせて、成田線というのは1時間にだいたい2本のダイヤだ。今更、成田線が単線だということを知って驚く。
布佐駅はそんな路線にある。大盛り料理が好きな人にとっては、「リバーサイド」という喫茶店がこの駅の近くにあることで知名度がある。
でも、それ以外は特に地元民以外は用事がない場所だ。僕自身、リバーサイドに車で何度か訪れたことがある程度だ。電車では初めてだ。
それはともかく、日暮里から常磐線に乗って、布佐駅を目指す。もう1便遅らせると、成田行き直通列車に乗れることはわかっていた。しかし、わざと我孫子駅で成田線に乗り換えが必要となる常磐線・土浦行きに乗った。それは、我孫子駅ホームにある「弥生軒」で朝ごはんを食べるつもりだからだ。
最初、そんな案はなかった。でも、この日朝早く目が覚めてしまったので、「じゃあ、時間があることだし、弥生軒の唐揚そばでも食べよう」と思い立ったのだった。
常磐線下りホームに、弥生軒はあった。
以前、この駅で食べたときは、上りホームにあるお店だった。あちらは5号店。
このホームにあるのは6号店だった。
「僕が働いて居た所です あじは、いかがですか 山下清」
という手書き文字(写)が書かれたメニュー看板。
画家の山下清はこの弥生軒で5年間、働いていたという。当時は唐揚そばなんてメニュー、あったのだろうか?
弥生軒。正面奥にカウンター、それを挟むようにニの字型に窓に向かってカウンターが配置されている。
唐揚(2ケ)そば、600円。
以前訪れたのは3年前。その時は540円だったので、60円値上がっていた。びっくりだ。1割以上のインフレとは!
その間に消費税増税があったとはいえ、物価って高くなったなぁ。
給料が上がらず、人の財布の紐も大して緩まないのに、こういう立ち食い蕎麦まで値段が上がっていく。世知辛い時代になってきたぞ。
金持ちの食べ物が値上がりするならまだしも、立ち食い蕎麦が値上がりというのは厳しい。とはいっても、この蕎麦、おそらく丼の中の大半が輸入品とか、間接的に輸入品に頼っているもので成り立っているはずだ。日本が世界からみて相対的に貧しくなっていくと、こういう立ち食い蕎麦もお高くなってくる。
巨大な唐揚2個は、ガリガリしていてなかなか食べ切れない。「次の列車がやってくるまで、ほんのちょっとした時間に」とはいかない食べ物だった。食べているうちに成田線がホームに入ってきて、少し焦った。成田線は入線から出発までしばらく駅で停車時間があるので問題はなかったけど。
つゆ、麺ともに特に美味いとは思わない。麺はコシがなく、風味も乏しい。しかし、この気前のいい唐揚げを前にすると、全てがどうでもいい。ここの唐揚が特にうまいというわけでもないのだけど、大きな唐揚をガリガリと食べるって、ちょっとした憧れだ。単純に、嬉しいじゃないか。
朝からお腹いっぱいになるまで、唐揚げをたべまくった。うん、もうこれで十分。
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